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電柱
「おはよう。ペットのカバンを連れて通勤かい?」
「そうなんだ。会社に少しだけ用があってね。」
「元気そうでなによりだな。」
この電柱と話していると
子供の頃、近所の電柱を改造したことを思い出す。
ふと下を見ると花が咲いている。
「花だね。」
「どこからともなく風で運ばれてきてね、花が咲いたんだ。
この花と話せたらどんなにいい事だろうっていつも思うよ。」
「そうだね、でも植物は生き物だから話せないよ。」
「それもそうか、ははははは」
「未来はきっとヒトみたいに生き物が話せるようになるさ。」
「それに期待して生きていきたいものだね。」
「今度君撤去されるんだよな。」
「そうみたいだな。」
「ありがとう。」
「あぁ。こちらこそ。」