表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第1章 二度目の人生、魔力とは?強さとは?
7/263

第7話

こんにちは!

明日葉 晴です!


小説を書くとき、基本的に動画を見ながらやってます。

ですが集中していると、たまに一つ二つほど動画が終わっていて全く知らない場面に飛んでいるときがあります。

あまり効率が良くないような気がするんですが、なんかいいアイディアありますかね。


では、本編をどうぞ。

 前回のあらすじ

 魔物の撃退に成功した村に、ひとまずの平穏が訪れる。ソラとソラの両親も他の村人同様に互いの無事を確かめ合うのであった。


 ==================


 魔物騒動の翌日、近隣の村から応援に来た人たちと状況確認のための話し合いの場が設けられた。魔物の親玉が倒れた場にいた先生はもちろん、クラウセッド、そしてアタシも呼ばれた。というか、アタシに関しては倒した本人なのでお父さんから頼まれて参加した。


「まず、この度は応援のためにご足労頂きありがとうございます」

「いえ、結局間に合わず申し訳ない。それでは、今回の騒動の顛末をお聞かせ願いますか」


 向こう側の隊長さんらしき人が仕切り出す。


「わかりました。数日前から南西の森で魔物が騒ぎ始めまして…」


 お父さんが今回の騒動の詳細を話出す。話を聞く限りだと、お父さんが忙しそうにしていたのも今回の騒動の前触れのせいらしい。


 おのれ魔物ども、アタシの一家団欒の時間を奪いおって…まぁ特に何も出来ないけど。


「なるほど。それでそちらのお三方が魔物も群れの親玉であるタイラントベアを倒したと。にわかに信じられませんが…」


 まぁ先生はともかく、どう見ても子供のアタシとクラウセッドが倒したとは考えられないよね。


「ははは。お恥ずかしい話、私は実際には何もしておりませんよ。むしろ、魔物を村の中に入れてしまったくらいです。そのあとは気絶してその子らに庇われてしまいましたし」

「俺も、悔しいけどまともに一撃入れてないよ」

「と、いうことは…」

「えっと…とどめはアタシが入れました…」

「こんな小さい子が…」


 そりゃ驚くよね。


「タイラントベアの死体は燃えていたとのことだったが?」

「はい。魔法で」

「君はその年で上級魔法でも使えるのかい?」

「いえ…初級魔法しか使えません」

「は?」


 驚きすぎて素が出てるよ。隊長さん…


「タイラントベアは初級魔法で倒せるほど楽な相手ではないと思うのだが…しかしここで嘘をつく理由もないしな…ひとまず細かい真偽はおいておこう。聞いていなかったが、君の名前は?」

「ソラです」

「そうか。ソラ君、君のおかげで魔物を撃退できたようで感謝する。きっとここで魔物を止められなかったら被害はもっと拡大していただろう。我々の部隊にも被害が出ていたかもしれない」

「いえ、アタシはただ夢中で…」

「ソラ、ソラのやったことは素晴らしいことだ。少しくらい誇ってもいいんだぞ。もちろん、クラウセッド君も魔物を一体倒し、懸命にソラを守ってくれた。ありがとう。」

「「はい…」」


 アタシとクラウセッドは同時に返事をした。二人とも若干歯切れが悪い。アタシはことの大きさがいまいち想像できないからだけど、クラウセッドはどうしてなんだろう。褒められたらいつも有頂天になるようなやつなのに。


「さて、今回の騒動のことはひとまずここまでにしておいて、その他の情報交換をしましょう」

「えぇ。そうですね。まずこの村周辺では、先ほども言いまいたが数日前から魔物が大きく騒ぎだしてました。しかしそれ以前に、数年前から魔物が増加の傾向にあります」

「うむ、やはりそうですか。こちらでも各地の情報を集めていますが、どこの村や町の周辺でも魔物の増加や被害が、ここ数年で増えています。今回のように魔物集団で攻めてきた事例も数件ではありますが確認されています」


 そんなに前から…


「私たちの村だけではなかったのですね…」

「はい。情報が遅れ申し訳御座いません」

「いえ。そちらも同じような状態でしたら仕方のないことだと思います」

「そういっていただけると幸いです。この状態を危険視した王都が現在、すぐに各地の魔物の討伐をできるような態勢を整えている最中になります」

「と、言いますと?」

「端的にいうと、傭兵の派遣です。国ないし、町や村、個人からの情報をもとに、魔物の討伐依頼を一つの機関で集め、魔物の脅威度に応じた報酬で各地にいる傭兵に討伐を請け負ってもらう制度です」

「魔物の討伐を、国や村の単位の自衛ではなく、傭兵の収入源のひとつに盛り込むということですか」

「はい。他国ではすでに存在している制度であり、我が国でも試験的に王都で開始しております」


 確かに受け身だけでなく、細かいスパンで魔物を減らした方が脅威は減りやすい。各村とかでバラバラに倒していくよりも、一つの組織に情報を集め、各地に効率よく派遣する方が後手に回ることも少ないだろう。今回のように情報が遅れるということも減ると思う。


「なるほど。ですが、魔物の討伐を個人で行うなど危険では?」

「そのあたりも、個人の力量を加味する制度を設け、個人、又は集団で、実力にあった魔物の討伐に当たってもらえるよう調整しているようです。まぁそれでも相手は魔物なので、確実に安全とはいかないようですが」

「確実に安全ではなのは私たちにも言えることですがね」


 今回、アタシ達の村には死者は出なかったものの怪我人は多い。こういう事に、確認された魔物より同等以上の実力者がいればもっと怪我人は減るというのもうなずける。そのための格付けなのだろう。


「また現在、各地の有望な若者を王都に集め、騎士学校とは別の学校を作り、傭兵機関の人員を増やせるよう整備してます。残念ながらまだ認知度は低いためそれほど多くの人は集まっていないようですが」

「傭兵のための学校と言われましても確かにピンときませんね。しかし、この制度が各地に広まれば需要は増えるかもしれませんね」

「そうですね。制度はまだ試験的に開始したばかり、学校の方も設立して日も浅いですからね。そうだ。この子達を学校へ通わせるというのはどうでしょう?」


 へ?


「うぅん。そればかりは本人達の意志次第といったところですね。私個人としては、娘に危なく遠いところには行って欲しくはありませんが。どうだい?ソラ」

「え、いや…アタシは…まだよくわかんない」

「そうですか。まぁいきなり故郷を離れろと言われても決断はできませんよね」


 アタシはこの村で強くなって、この村を守れればいいと思ってたけど…どうすればいいんだろう。みんなを守る。ここに制限を設けてアタシは満足出来るんだろうか。


「俺は行きたい…そこで強くなれるなら、俺は行く」


 今まで黙っていたクラウセッドが口を開いた。


「まだソラにも剣術で負けてるし、先生からも学ぶことは多いけど、もっと広い世界を見てもっと強くなりたい。今回の騒動で俺はそう思った。今すぐじゃないけど、俺は行きたい」


 その言葉には確かな意思を感じた。アタシは…


「そうか。そういってくれると国としてもありがたいだろう。だけど親ともよく相談するんだよ」


 クラウセッドは頷いた。


「ちなみに、学校は特に年齢制限を設けていないけど、騎士学校と同じで十二歳前後が多いらしい。君たちの年齢は知らないけど、年代は同じだろうからきっといい環境だと思う」

「そうなんですか。うちはこの子の意志に任せます」

「そうですね。ではこの辺で今回の話し合いは終了に致しますか」


 そうして、今回の騒動は一旦の終息を迎えた。しかし、各地でこのような事態が起きている以上、これで終わりということはないと思う。アタシはどうしたいんだろう…

第7話を読んでいただきありがとうございます!


今回は後日談ということで、事件の原因説明回?ですね。

ちなみにクラウセッド君の処遇についてだいぶ悩みました。

ツンデレ役にして、ソラが旅立つから付いて行くみたいな流れも考えていたんですが、男の子はやっぱりかっこよくいてほしいですからね笑

今後の展開は若干考え中ですが、取り合えず閑話を数話挟む予定です。


それでは、これからもお付き合い頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ