一章 召喚
ここはどこだ?俺ーー如月優は今学校で授業を受けていたはずだ。
辺りを見回してみる。他にも30人ほど人がいる。こいつらは‥‥クラスの奴らか?
そう考えていると後ろから肩を叩かれた。
振り向くと爽やかで髪サラサラなイケメンがいた。
「チッ」
「ええ!?なんでいきなり舌打ち!?」
イラついたので舌打ちしてみるとすごく驚かれた。
このイケメンは光崎光輝。そこらのキラキラネームよりよっぽどキラキラした名前だ。
しかも腹立たしいことにその名前と顔がマッチしている。
クラスの中心人物なのに何故か俺に構ってきて、今では親友と呼べる間柄になっている。
「そんなことよりこれはどういう状況な んだ?」
「そんなことよりって‥‥まあいい。
それはおれがききたいな」
光輝がそう言ったところで上から声が聞こえてきた。
「僕はタケミカズチ、日本の神だ。聞いてくれ。お前達は今から異世界に召喚される。」
「はあ!?ふざけんな!!日本に返せ!」
「そうよ!ふざけないで!」
クラスでもガラの悪い奴らが騒いでいる。
まあ、彼らじゃないがネット環境がないところに行くのは嫌だな。アニメが見れないとか拷問だ。まあ、そんな中でも例外はいるが。
「じ、じゃあ、チ、チチチチートはもらえるんですか?!」
などと浮いた質問をしているやつもいる。
「残念だけど、日本に返すことはできない。召喚の術式はかなり念入りに組まれていて、あちらの世界の神ならともかく、日本の神である僕にはどうすることもできない。
そしてチートと言うのが特別な力、という意味ならば、ある。
というかそのために君たちを読んだんだ。」
ええー、帰れないのかー
まあ、あっちに行ってから帰る方法を探そうかな。
あ、さっきの不良たちチートって聞いた瞬間だまった。わかりやすっ
「君たちは勇者として召喚されるが、それだけではただの成長が速くて魔力が多いだけの一般人だ。
だから僕が君たちに特別な『何か』を与える。僕も死んでほしくはないからね。
その『何か』は武器であったり、防具であったり、スキルであったり様々だ。
だが、どれも強力だ。使いこなせば大きな力になる。
君たち任せで悪いが、頑張って生きてくれ。
それでは、渡す『何か』を決める。」
そう言ってタケミカズチが指を鳴らすと(見えないので鳴らしてるかどうかはわから ないが)
ダーツのようなものが現れ、回転しだした。
おい、これ同じのどこかで見たことあるぞ。大丈夫か。
「真ん中に行けば行くほど強力なものがもらえる。外側も悪いものだけではないぞ。
では、順番に投げてくれ。」