変わり始めた日常
「やっぱ校長の話長すぎじゃね。」後ろの大輝が少しだるそうにこうつぶやく。
君も体験があるだろ?あれだよ無駄に長い校長の話のことだよ。「そうだね」僕はこう返すことしかできなかった元々校長の話なんて聞いてなかったけど今日はさっきのことを考えていたらさらにそれどころではない。
列の後ろの方に目を向けてみると宮野さんがこっちを見ていた。でも目があった途端に目を逸らされてしまった。後ろにいる大輝はというと寝ていた。立ったまま寝られるなんて流石は大輝だなんて考えながら僕も眠かったのもあり少し目を閉じた。
僕は少し目を閉じたつもりだったのだか目を覚ましたら周りにはみんながいなくてその代わりに四方をカーテンで囲われたベッドの上にいた。「ここは?」僕がそういうとカーテンが開き一人の女性がこっちを見てきた「おっ起きたみたいだね、体調は大丈夫かい?」
「先生なんで僕はここにいるんですか?」
「その様子だと覚えてないみたいだね。君は終業式の途中に倒れてここに担ぎ込まれたってわけ。」
「そんなことがあったんですか自分では全く覚えてなくて」
「そりゃあ覚えてるわけないよねなんせ運び込まれたとき心肺停止だったし」その言葉を聞いて僕はゾッとし心肺停止つまり死んでいたということになる。そんなことをさらっと言えるこの人もすごい。ああ言い忘れてたねこの人は四ノ宮まや保健室の先生だ。
「まぁそんなわけで今は大人しくしてなよ、生徒が起きたって職員室に連絡いれとくからそうすれば友達もここに来るでしょ」
「そういえば今みんなはどうしてるんですか?」「そりゃ普通にお前ら生徒が嫌いな宿題やらなんやらが配布されてる最中じゃない?」「そうですか、ありがとうございます。」
すると頭に今まで感じたことのないような激痛がはしった。その痛みに思わず顔をしかめた。「ほらほらまだあんた完全復活てわけじゃないんだから大人しく寝てなさい。」
僕は促されるがままにそのまま眠りについた
その後に僕が目を覚ましたときには大輝と宮野さんがそこにいた。「早乙女大丈夫か?お前派手にぶっ倒れてたけど?あんときは流石にびびったな。」「悪い心配かけた」「だがまぁよかったよ。とりあえずはなんともないようで」「早乙女くん本当に大丈夫なの?」「うん。ごめんね心配かけてこのとおり今はなんともないよ」「よかった。本当に心配したんだからね。」そう言う宮野さんは本当にぼくのことを心配していたようで安堵の表情を浮かべていた一方の大輝はというと今のやりとりを聞いて何かを察したような顔をしていた。「そういえば俺大事な用事思い出したから先帰るわ」こう言って出て行った大輝だが出て行くときになぜか口パクで「頑張れよ」なんて言っていた。しばらく意味がわからなかったがその後すぐ気がついた今この保健室には僕と宮野さんの二人っきりの空間だったのだ。
おっともうこんな時間になってしまった今日はこの辺りで終わりにしよう。
大丈夫だ明日もこの時間のこの場所に私はいるから。
ではまた明日日の沈んだ頃にまたお会いしよう。