19話 山岳と助力
山岳と助力
新しい街、ロストタウンにやってきていた。
「まいどあり」
結果はいつもの2倍だった。本当なら4倍はあったのだが半分は家の素材になった。
「ダメだな。やっぱりこのままやっても時間がかかるだけだな」
「なら、新天地へ行くしかないな」
「やはりそうなるか」
で、フィールドへやってきた。ここはどうやらこのフィールドは山のようだ。町の人の話じゃでてくるのは虫系のモンスターと牛に山羊にやっぱり狼らしい。
「狼、ちょっと強くなってる?」
「ああ、なっている。が、敵ではないな」
「一匹一匹はな」
束になって出てくるのだ。5、6匹いっぺんに出てくるので一人なら死んでいた場面も多々ある。仲間凄いな。
夜になると虫が多いって言ってたが
「多すぎる!」
「おそらく森で見た蝙蝠の山バージョンといったところか、はっ!」
「回転打撃!」
虫が落ちていく。
「どうやら打撃に弱いようだな」
狼の吠える声が聞こえる。
「また狼か?」
「ん?待て!誰か襲われている!」
どうやら襲われているのは女性のNPCだ。
『イベント発生!少女を救え』
「わかった!」
「システムと会話しているのは君ぐらいだぞ?」
「おら!」
「狙いはもちろん、頭だ!」
「Aアッパー!」
攻撃アップでほぼすべてを1撃で葬っていく。
「ラスト!」
骨が折れる音が響く。
「ありがとうございました」
「で、なんでこんな遅くに出歩いてたんだ?」
「それは、病気の母のために薬草を取りに行こうとしていたんです」
昼間に取りに行けよ、などと思ったら負けなんだろうな。
「薬草の名前は?」
「夜にしか姿を見せない夜九草です」
おい、作ったやつ出てこい。ネーミングセンステキトーすぎだろこれ!けどやっぱり夜にしか出ないイベント限定アイテムか。
「この先に一本橋があってその向こうの木の根基に生えているんです」
「一本橋か、山っぽいな」
「お願いします、一緒に来てくれませんか!?」
選択肢画面が現れる。答えはもちろん
「ああ、いいよ」
イエスだ。
「ありがとうございます!」
『薬師のノエルが仲間になりました』
薬師って薄り作る人だよなってことは戦闘では期待しない方がいいな。
しかし、その期待は裏切られる。いい意味で。
「このくそ山羊が!いてっ!」
ノエルをかばってダメージを受けた。
「この薬使ってください!」
「お、おう、ありがと」
って体力マックスになった!?強すぎだろ!