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第43話 仔狸の答え


後、三話で帰省編が終了します。

優良さんや綾姫、白雪さんとのお別れが近付いてきてちょっと寂しいですが頑張っていきたいと思います。


では、今回もよろしくお願いいたします!!



「僕の家、妖怪界でも有名で立派なお家なの。

お父さんはとっても強くて人間界の退魔師からも恐れられてるくらいカッコ良くて、お兄ちゃん達もとっても強くて凄いんだ。

それで、いつもお父さんは僕に『一人前になれ』って言うの。

……だから、立派な妖怪になるために一人で家から人間界に飛び出してきたんだ!」


「んで、どうして良いか分からずに取り敢えずウチに来た訳ね……」


「う、うん……」


山道を暫く下った先にある横路から抜けた広場に三人の一匹の姿があった。

奇襲作戦はものの見事に失敗し、能力の弱点までバレてしまった。

こうして駿達に囲まれてしまっては仕方ないと、太濡丼は渋々ながらここに来た訳を話し始めた次第である。


彼は狸の妖怪の有名な一族らしい。『妖怪界って何だよ』という一騎のツッコミは置いておいて、やはり有名な家系というのは色々とプレッシャーがあるのだろう。父はかなり強いらしく兄達も立派だと言うので太濡丼も感化されて強くなりたいというのは必然である。


「因みに、お前って末っ子か?」


「うん!一番下!」


なるほど、末っ子ならばその思いは尚更だ。上のそんな立派な姿をみていては、自身がまだ子供でも無理して背伸びをしたがる気持ちも分かる。


「確かに、俺達月ノ宮家の人間を倒せば大手柄だな」


「大手柄かどうかはともかく、こんな小さな子どもが退魔師を倒せりゃ大したもんだな」


怜夜は自分の家に誇りを持っているからなのだろう、自信たっぷりにそう言ってみせたが、駿は特にそういった感情はないのか或いは謙遜なのか肩を竦めつつ当たり障りの無い言葉を返す。とはいえ凄いという点においては怜夜の意見と共通していた。


「ちっちゃいって言うなー!」


「いや、小さいだろ」


小さなと言われた太濡丼はふるふると両手をバタつかせて駿の足にふわふわと心地よい感触程度の頭突きをくらわせる。そんな様子を見た彼は悪戯っぽく口元を緩めてヒョイと太濡丼を持ち上げた。余計にジタバタする太濡丼だがまったく効果は無い。


「そういえば俺は駿より誕生日が遅い……

くっ、俺の敗けか!!」


「どーでもいい」

一騎は一人で勝手に無念そうな表情のまま片膝を地面についていたが、それは一言で軽くいなす。


「けど、話を聞くにコイツは一人で勝手に飛び出してきたらしいな」


「という事は家出も同然か。

それは些かまずいのだろう。親御さんの承諾をしっかりと得なければな」


駿は右手にもった太濡丼をぷらぷらと振ってそう言うと怜夜は腕を組んでたしなめる。

話が段々とおかしな方向にズレているのは気のせいか。

相手がこの世の異端である存在、妖怪だという事実を忘れてはいないだろうか。


「そんな訳にはいかないよ!僕は一人前になるためにお前達を倒すんだい!」


「「………」」


話を聞いていたのか太濡丼は案の定ジタバタと暴れながらキッパリと断言するので、二人は困ったように顔を見合わせる。

本人が帰る意思が無いのであれば彼等にはそれ以上どうしようも無い。彼等は太濡丼の家どころか、住む世界すら何処にあるのか知らないのだから。

ここでようやく、駿は問題の相手が妖怪だという事を改めて思い出した。


「「!?」」


と同時に、一騎と怜夜は何かに気付いたようにハッと目を見開いて辺りを見回し始める。駿だけは不思議そうに首を傾けた。


「どうしたんだ?」


「気配がする……物ノ怪の気配が」


「それも一つや二つじゃねぇな……かなりの数が、な」


一騎がそう言い終わないうちに広場の周り、四方八方を囲んでいる漆黒が沈む森林からぞろぞろと何かが姿を現し始めた。

それは彼等で言うところ妖怪というモノであろう、この世に存在する生き物とは明らかに異なる雰囲気がソレらには纏わりついていた。


「へっ、面白ぇ。今日は妖怪の晩餐会ってか」


「ま、あれだけ大騒ぎしたからな」


例えば火の玉を纏う車輪の中心に老人の顔が浮かんでいる妖怪、大きな鎌を携えた緑の小鬼、棍棒を引きずる牙が長い赤いナマハゲ、鉈を振りかざす笠を被った青いナマハゲ。

例えば地を這う蜥蜴の妖怪やムカデの妖怪、ミミズのように蠢く異形の姿。


それら異形の姿を視界に捉えた一騎はニヤリと不敵な笑みを浮かべ、何処に隠し持っていたのか傍らから木刀を取り出す。

対照的に駿は面倒臭そうな表情でため息をつくも、隣の怜夜がそっと彼の耳元に口を寄せてきたのだった。


「駿、この状況は返って好都合だ。この狸を帰す為にな」


「あん?」


怜夜もフッと微笑すると、いつの間に出したのか両手に銀色のトンファーを構えてみせた。


「見せてやればいい。俺達の戦いを」




三人と一匹がちょうどそんな事態に巻き込まれている頃、月ノ宮屋敷はシンと静寂に包まれていた。


「今日は本当に星が綺麗ですわね」


「……そうですね」


そんな屋敷の縁側に隣り合うように座り夜空を見上げる綾姫と静の姿があった。

綾姫は赤い模様の入った白い浴衣姿、静は薄い藍色の着流しを身に付けている。恐らくこれが二人の屋敷での寝間着なのだろう。


「こうして綾姫さんと二人きりでお話するのって、何だか不思議な感じがしますね」


「そうですわね。

いつも駿様を間に挟んで、三人一緒でしたから」


静がふと思い立ったようにそう口を開くと綾姫はゆっくりと言葉を確かめるように頷いた。


「静さんはお話も駿様の事ばかりでしたものね」


「そ、そんな事は無いと思いますけど」


「私も駿様の話ばかりだった気がしますの」


駿の事ばかり。聞いた途端やや慌てたように顔を赤らめる静を見て綾姫はクスリと小さく微笑んで続ける。


「それに、小さな頃は駿様の事で喧嘩も沢山いたしましたわ」


「そういえば……

懐かしいですね」


頬に手を当てると漆黒に浮かぶ月を見上げて懐かしむように目を細める綾姫。すぐに静も昔を思い出すような優しい表情で口元にそっと手を添えた。


「駿様の右側はどっちだとか、どちらが先に駿様と手を繋ぐかとか、どちらが駿様にお姫様抱っこしてもらうかとか」


「兄さんと一緒にお風呂に入るのはどちらか、一緒に寝るのはどちらか、まだまだ沢山ありましたよね。

思い出してみたら、些細な事ばかり」


「でも、当時の私達には大切な事でしたの」


「はい」


懐かしい喧嘩の思い出を口に出しては思わず顔を見合せてクスクスと笑い合う二人の少女。

 

「駿様のお嫁さんになるのはどちらかという喧嘩の時は大変でしたわね」


「そ、そんな喧嘩ありました?」


「フフ、勿論ですの。毎回の比にならない位で、お互い一歩も譲らない戦いでしたわ。

決着は………未だに着いてませんわね」


「………」


静は身に覚えが無いという口振りで尋ねるが、赤くなって泳いでいる視線から実はしっかりと覚えている事が伺える。

綾姫は恐らくそれを見透かしていたのだろう、可笑しそうに微笑んで続ける。


「それか最初にら駿様にキスをするのはどちらか。

こんな言い合いもありましたわ」


「あぅ……」


「決着がつく前に白雪さんがわざと駿様の頬にキスをしたりするものですから、本当に大変でしたの」


ますます真っ赤になる静。確かに、小さい頃の思い出は誰しも恥ずかしくなるような話はあるものだ。

綾姫も少しだけ恥ずかしそうに赤くなった頬に手を添えた。


「結局、また駿様の話になっちゃいましたわ」


「ふふ、本当に」


再び二人はクスリと微笑むと何とはなしに空を見上げた。

何処までも広がる闇夜には煌々と光る星々が数えきれない程散りばめられている。美しくも強く輝く月明かりに負けじと。

その様はまさしく、星の海。


「ですが、やっぱり兄さんは鈍感で……」


「本当ですわ。もう少ししっかりして欲しいですの!」


そしてまた、二人は彼の事を話し始めるのだ。

『日頃から鈍感過ぎる』『デリカシーが無い』『年上の女性に弱い』『』

今度は彼への愚痴に華を咲かせて。


 


 

 



 


「うらぁぁぁ!!」

「おぉぉぉ!!」


闇夜に包まれる広場では力強い叫び声が響き渡っていた。

その叫びと共に、辺り一帯に蠢く妖怪はバタバタと凪ぎ倒され、吹き飛ばされ、切り裂かれ、次々と黒い煙となり消え去っていく。


「おぉぉぉ!!」


叫び声を上げる一人は怜夜。数多くの妖怪に囲まれながらも全く屈すること無く、どころか次々と周りの異形達を消滅させてゆく。


両手には複雑な紋様の入った銀色のトンファーが握られており、それを振り回しては飛びかかってくる妖怪達を吹き飛ばしているのだ。


「受けてみろ、我が奥義を!!」


しかし、彼の戦いはその武器を使うだけには留まらない。天高く吠えると共に、前方から迫り来る妖怪に両手のトンファーを向けると……


獅子白裂弾(ししびゃくれつだん)!!」


白銀の光が強烈な勢いでトンファーから飛び出してきたのだ。光は百獣の王である獅子の頭身となり唸りを上げながら目の前の妖怪達をあっという間に引き裂いてゆく。


「終わると思ったかっ!!

奥義、牙岩衝波(ががんしょうは)!!」


続けて怜夜は地面にトンファーを渾身の勢いで叩きつけた。彼の周りには牙のように鋭く尖った岩が幾つも出現した。そのまま衝撃波の如く四方八方に広がっていく。周りの妖怪は成す術も無く巻き込まれ、次々と消滅していった。


まるでバトル色全開の漫画にでも出てきそうな光景が、そこでは展開されていく。


「へっ、やるじゃねーか!俺も負けちゃいられねぇ!!行くぜ白凰(はくおう)!」


そしてもう一つの叫び声。それは一騎のものである。

彼は右手に持った白く美しい木刀にそう声をかけながら、周りの妖怪に向けて振り払った。

その剣技は刹那。

瞬く間に彼を囲んでいた妖怪達は切り刻まれ闇夜へと砕け散った。


「まだまだぁ!!」


一騎は間髪を入れずに木刀を構えると、目にも止まらぬ速さで振るい物ノ怪を消し去ってゆく。


月ノ宮怜夜と五更木一騎。

たった二人、それこそ高校生程の青年達はその圧倒的な力と技を駆使して数々の妖怪達をいとも容易く打ち砕いているのだ。


「………」


その光景を少し離れた場所から眺めているのは駿と太濡丼。

駿の頭の上に乗った太濡丼は妖怪相手に無双を繰り広げる二人を言葉無く、ただただ見つめていた。


「どうだ?オメー、本当にあいつらと戦えるか?」


「うっ……」


駿は上に乗る小さな妖怪は苦虫を噛み潰した表情で口ごもるが、すぐにふるふると頭を振ってみせる。


「ぼ、僕にかかればあんな奴等い、一撃で……」


「はぁ……」


聞くまでも無く強がり。

駿はやれやれとため息をつくと太濡丼を両手で持って頭から降ろす。


「なぁワン公、無理して強がる事ぁねーだろ。

勇気と無謀は別物だって誰かも言ってたろ?」


「犬じゃないもん!」


「良いから聞けって」

駿は地面に置いた太濡丼に一旦目を落としてもう一度ため息をつくと、頭を掻いて続けた。


「前みて突っ走ってくのも結構だが、ちゃんと自分の足元も見てねーといつか掬われちまうだろ」


「………」


「本当に強い奴ってのは自分の力を把握しているもんだ。

けど、今のお前は自分の実力とか何も考えねぇで闇雲に頭突きしてるだけだ」


反論しようと前のめりになる太濡丼だが適当な言葉が見つからないのかやはり口ごもってしまう。


「それで本当にお前が言う一人前になれるのかって話だ。きっと親父さんもそう言いたかったんじゃねーのか?」


「え?」


「親父さんも兄貴達も立派な妖怪なんだろ?そりゃただ強いだけじゃ無い、ちゃんと自分の存在がどういうものなのか、周りにどんな影響を与えてんのかを分かってんだよ」


「お父さんも、お兄ちゃん達も……」


切々と語りかける駿に太濡丼は何かを考えるように俯いて地面を見つめる。


「今はまだガキなんだから、テメーの足元固めるのが先だろ。話はそっからだ。だからさっさと元の世界に帰れ、な?」


駿がその辺にある木々を指差して元の世界に帰る事を促した。妖怪の世界が何処にあるか等知らないのでテキトーに暗い所を指して。

すると、先程までは頑なに帰る事を拒んでいた太濡丼がコクりと素直に頷いてみせたのだ。


「僕、帰るよ。

帰ってちゃんと自分の事を考えてみる」


「……そうかい。

そいつぁ何よりだ」


ようやく帰る意思を見せてくれた。そう思いホッとしたように息をつく駿。

そんな彼に向けて太濡丼はビシッと右手を突き付けて宣言する。


「だから首を洗って待ってろよ月ノ宮駿!

今度はもっともっと強くなって絶対に倒してやるんだからね!」


「……俺が生きてる間に頼むな」


「むー!

バカにしてー!いつか絶対抹殺してやるもん!」


かなり薄いリアクションで返された事に少々不満があったようだが、もう一度ビシッと右手を突き付けそう言い残すと踵を返して森の中に消えていってしまった。



暫くその後を眺めた後、駿はさも疲れたようにため息をついて手の甲を額に押し付けた。


「ふぅ……テキトーにそれっぽい事言っただけだけど、何とかなって良かったな」


様々な紆余曲折があったような無かったような気がするが、迷子の妖怪事件もこれにて一件落着。


「さて、帰るか」


無事に事を終えた駿は晴れやかな表情で屋敷への帰路に着こうと……


「「手伝えよ!!」」


「………」


妖怪達と戦っていた怜夜達の存在を今更ながら思い出すのであった。



 



 



「ただいま〜」


「月ノ宮怜夜、ただいま帰還しました」


「五更木一騎、ただいま帰還した!」


「真似せんでいいっ」


太濡丼の件と広場に出現した妖怪達の件。

両方を片付けて三人が屋敷に戻って来たのは午前3時前だった。


「あら皆、お帰りなさい。お疲れ様〜」


「ああ、母さん。ただい……」


玄関に入るとずっと起きててくれたのか、優良が笑顔で迎えてくれた。

迎えてくれたのだが、彼女の腕には思い切り見覚えのあるモノが抱かれていた。見覚えがあるが今は見られない筈の生き物が。


「………母さん?その腕に抱いてるのは一体」


「太濡丼ちゃんよ」


愛らしいぬいぐるみのような格好に、頭の上には葉っぱ、ふさふさとした丸い尻尾、真ん丸のお腹にあるバッテン印のおへそ。

見間違える筈も無い、太濡丼であった。


「「「何でお前が居るんだよっ!!」」」


先程妖怪の世界に帰った筈のちびっこ妖怪は自信満々に胸を張って駿を


「僕、気付いたんだ。

今の自分に足らないのは経験だって。

だから僕、一人前になるために親元を離れてこの人間界で駿を抹殺する為に修行するって決めたんだ!」


「………」


「そして、その証として駿を抹殺してお家に首を持ち帰るの!

お父さん達と約束したんだもん」


太濡丼はそう言って駿達に向けて一枚のハガキを投げて寄越す。そこには達筆な文字で一行の文が書かれていた。



『不束な息子で色々とご迷惑をおかけしてしまうかとは思いますが、どうかよろしくお願いいたします

家族一同』


「………」


恐らく太濡丼の家族からのメッセージだろう。

取り敢えず礼儀正しい家族のようだ。妖怪なのに。

そして周りの迷惑の事もちゃんと心配しているようだ。妖怪なのに。


「僕、頑張って絶対一人前になるんだから!」


「まあ、頑張ってね太濡丼ちゃん」


「うん……」


優良は優しく微笑むと頭を優しく撫でる。太濡丼は気持ち良さそうにふにゃーとしてしまうが……


「いつも駿の首を狙ってるから、覚悟しててね!」


すぐに頭を振るとビシッと右手を突き付けた。


「もうどうでもいい……ホント」


突っ込む気力すら失せてしまった駿はその場にへなへなと崩れ落ちる。

その両肩を怜夜と一騎がポンポンと叩くのだった。




日付:5月4日

内容:妖怪の子供がホームステイしてきました。





 

 

白雪姐さんの後書き部屋



白雪

「前回はチャイナ服だったので、今回はナース服なるものを着てみましたわ♪」


相也

「白雪さんのナース服最高っす!!

しかもミニスカナースとかもう!!俺、死んでもいい!!」


悠一

「なら、今すぐどうぞ」


相也

「死ねるかぁ!!白雪さんのナース服姿をもっと目に刻むんだぁ!!」


駿

「つーか、段々コスプレ披露回みたいになってきてんな……」


白雪

「あら、ちゃんと意味はありますよ。悪い駿()にお仕置きと治療をする為にわざわざこんな格好に着替えたんですのよ?」


駿

「何故に俺限定!?」


白雪

「さぁ駿様、まずは精神汚染(ちりょう)を始めましょうね」


駿

「どんな読み方!?流石に許容出来ませんよ!!」


とか言ってる間に駿は突如現れた十字架にはりつけ状態に。


白雪

「あぁ、その恐怖にひきつった表情が堪りませんわ♪今すぐにでも【自主規制】しまいたい(黒)」


駿

「ちょ、いつの間に十字架!?勘弁して下さい!!【自主規制】って何!?」


白雪

「ふふ……それでは♪」



【以下、自主規制タイム】



相也

「駿のやつ、良いなぁ。俺も白雪さんにイジメられたい、襲われたい。二人きりの特別授業を受けたい!教師と生徒のシチュエーションとかで……くおぉぉ、興奮してきた!」


一騎

「………バカだな」


悠一

「相也は間違いなくMですね」


えー、そんな訳で後書き担当の人が初っぱなから良くない方向に飛んでいってしまいましたが、後書きでは前回に引き続き出番の無いキャラクターから駿への応援メッセージを紹介します。


悠一

「今回は一年B組のお二人からのようですね」


一騎

「あ、俺のクラスか。

まだほとんど知らないけど」


相也

「えっと、高峯日向ちゃんからの」




日向

『いい加減にウチらの出番出せー!!』




一騎

「早速応援じゃねぇ!!」


悠一

「しかし前回よりかなり気持ちのこもったメッセージですね」


一騎

「ものは言いようだな……」


相也

「大丈夫大丈夫、日向ちゃん。この帰省編が終わったらちゃんと出番あるからさ」


悠一

「さて、同じくB組の霧生奏さんからも応援メッセージを頂いてますよ」


相也

「お、あの不思議美少女か!どれどれ……」



『作者……呪う(殺)』



一騎

「応援どころか呪いのお便りが来たぞオイ!!

しかももう本編へのメッセージでも無ぇし!!(殺)だし!!」


悠一

「ふむふむ、これも切実なメッセージですね。気持ちがよく表れてますね」


一騎

「何のコーナーだよコレ!?」


相也

「あぁ、奏ちゃんになら呪われても良いかも♪」


悠一・一騎

「………」



駿

「た、ただいま……」


一騎

「やっと戻ってきたか」


悠一

「何だかやつれてますね、大丈夫ですか?」


相也

「お前ぇ!!白雪さんと何秘密の個人レッスン(教師と生徒版)してんだよ!!」


駿

「んな事するかぁ!!

お前は変なDVDの見過ぎなんだよ!!」


白雪

「もう、駿様ったらあんなに激しくなさるんですから……私火照ってしまいましたわ///

身体だけじゃ無く心まで駿様のものに……」


駿

「やめい!!

面白がって乗らないで下さい!!つーかわざと頬を赤らめるなっ!!」


相也

「か、身体を弄んだぁぁ!?な、ななな何て羨ましい事を!!」


駿

「言ってねーよっ!!

お前頭取り替えろ、今すぐっ」



白雪

「とまぁ、冗談はさておき。今回は隣のクラスの女の子二人からのメッセージでした。

次回は後輩の女の子二人からのメッセージですわ」


一騎

「というか、女の子ばっかりだな……」


悠一

「次回はちゃんと最後までお願いしますよ?」


白雪

「久しぶりなので雪女の(さが)が昂ってしまって。

駿様がイジメて欲しそうな顔をして無ければ大丈夫です♪」


駿

「してないしてない!」


悠一

「では、今回はこの辺で」


一騎

「何か今日は疲れたぞ……」


白雪

「次回もよろしくお願いいたしますわ」


駿

(このコーナー、潰れた方が良いんじゃないかな……)


白雪

「何か♪」


駿

「何も!!」




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