第31話 突然の旧友の来訪には何かしら意図があるので要注意
夕暮れの汐咲商店街
「これで、必要な材料は買ったよな?」
「そうですね」
賑わう人混みの中、駿と静が商店街を歩いていた。
駿の手には大きな買い物袋が、静も小さな袋を持っている。
二人は一通りの買い物を終えたので、家に帰る事に。
「あ、駿お兄ちゃん!」
「「?」」
家の方向に足を向けた時、不意に女の子のそんな声が聞こえてきた。
振り向くと、そこには大きく手を振る小学生くらいの女の子と彼女と手を繋いだ高校生くらいの女の子の姿が。
「あれ?ミヤミヤ、しずちゃん」
「天城、それに瑠璃ちゃんも」
「晴香先輩」
それは晴香だった。
手を振っている女の子は妹の瑠璃である。
「お迎えか?」
「そ、学童にね」
駿が尋ねると、晴香はコクリと頷いて握った手を軽く引いてみせた。
「しずちゃんにはまだ紹介してなかったね。
妹の瑠璃だよ」
そして静の前に妹をそっと押しやって手を向ける。
「あ、月ノ宮静です。よろしくお願いしますね」
「うん、よろしくね静お姉ちゃん!」
静は優しく微笑んで挨拶すると、瑠璃もすぐに安心したように相好崩して挨拶を返してくれた。
「今日は早いんだな」
「うん。これから外食でもしていこうと思って」
「外食?」
「今日は親が帰って来ないから、ね。仕事が特に忙しいみたい」
晴香はそう言うが作り笑いのようで、隣の瑠璃は明らかに寂しそうな表情になってしまう。
「だったら、今日は私達の家に来ませんか?」
「「え?」」
それを見た静が一言。
今日は月ノ宮家で一緒に晩御飯を食べないかと誘ったのだ。
「良いの?」
「はい、食事は沢山の方と食べた方が美味しいですから」
晴香は良いのかと尋ねると彼女は勿論と微笑んでみせる。
「ホントに?」
「ああ、俺も瑠璃ちゃんと一緒に晩御飯食べれたら嬉しいよ」
尋ねる瑠璃に駿は笑顔で答えた。それを聞いた彼女は先程とは一転してパアッと顔を輝かせた。
「じゃあ、お邪魔しても良いかな?」
「はい、喜んで」
こうして、四人は商店街から月ノ宮家へと向かうのであった。
とある日の夕暮れ。
「ふわぁ……」
月ノ宮家のリビングでは駿がテレビの前で膝を指で軽く叩きながら、大きな欠伸を一つ。
何事も無く平凡な日常、授業も生徒会も済んで彼はいつも通り帰宅していた。
しかし、本日の月ノ宮家はいつもとは少し様子が違っていた。
というのも……
「あ、ミヤミヤ。
お皿用意してくれる?」
「ん、了解」
そう言ってキッチンから顔を出したのは晴香。
「あ、瑠璃も並べる〜」
「んじゃ、一緒に並べるか」
「うん!」
更に晴香の妹の瑠璃もパタパタと台所から出てきて、ニコニコと駿に向かって頷いてみせた。その満面の笑顔は本当に可愛いらしく、たちまち眠さも吹き飛んでしまう事は間違いないのだろうが。
何故彼女達二人がこの家にいるのか。
答えは至って簡単で、駿と静が呼んだからである。
今から約一時間前。
駿達が夕飯の買い出しに行った時に偶々商店街で晴香と瑠璃に出会った。
今日は親の帰りが遅く彼女達は外食をする予定だと言うので、だったら家に来て一緒に食べないかと招待したのだ。
ご飯は大勢で食べた方が楽しいだろうと。
晴香はただご馳走になるのは申し訳ないからと言って、彼女達も手伝っているのだ。
「あ、兄さん。
テーブルにある胡椒とってくれませんか」
「ああ」
キッチンの奥からは静の声も聞こえてくる。
駿は晴香に言われたお皿を瑠璃と一緒に並べた後、キッチンまで行って彼女に胡椒を手渡した。
「しかし、男子厨房に立たずとはよく言ったもんだな。なるほど、全く居場所が無い」
キッチンは静と晴香がお互い協力しながら調理をしていた。そんな様子を見て駿は腕を組みながら一人頷く。
「あはは、ミヤミヤは料理しないんだね」
「ああ、自慢じゃないが全くやらないな」
「本当に自慢になってないですよ、兄さん」
何故か自信満々な彼の様子におかしそうに笑う晴香と呆れつつもクスリと微笑む静。
そして三人はおかしそうに笑い合った。
いつもより賑やかで、和やかな月ノ宮家の台所である。
「あ!皆だけでズルい!
瑠璃も入れて〜」
と、楽しそうな声に瑠璃もキッチンにパタパタと走ってきた。
「じゃあ瑠璃ちゃんも、これを混ぜるの手伝ってくれますか」
「うん!」
静が優しく微笑んで材料の入ったボウルを手渡すと彼女はニコニコとそれを受け取った。
「んじゃ、男は退散としますかね」
その様子を見た駿は軽く口元を緩めると、台所を後にした。
男子厨房に入らず、である。
「ん……?」
駿がリビングに戻るとテーブルの上で何かが振動しているのに気付いた。
それは彼の黒い携帯電話で、どうやら電話が鳴っているようだ。
彼は携帯を開いて通話ボタンを押した。
「はい、もしもし。月ノ宮ですが」
『駿んんんーーーっ!!』
「!?」
電話に出た瞬間、物凄い音量の叫び声が携帯から飛び出してきた。あまりの大きさに駿は一旦耳から遠ざけると、そっと近付ける。
「………何してやがんだ、一騎」
そして口元をひきつらせながら、電話の主の名前を呼んだ。どうやら相手は駿の知り合いらしい。
『お、よく気付きやがったな。
流石は俺と幾多もの拳を交えてきた好敵手だけはあるじゃねーか』
「うるせーよ、何でテメーが俺の携帯番号知ってんだ。教えた覚えねーぞコラ」
『無論、気合いだ!!』
「…………」
携帯を耳から離すと、心底面倒臭そうな表情で『通話中』の画面を見つめる。
「んで?電話してきたって事は用件あんだろ、メンドくせーからさっさと言え」
『ああ、このままお前に逃げられたんじゃ気が収まらねーからな。いいかっ、俺とお前の勝負の決着はまだついてねぇ!!』
「知らねーよ、毎回毎回オメーが勝手に仕掛けてきてるだけだろ」
頭を掻きながらも用件を促したので、電話越しの声は嬉しそうにか熱さを増したようだ。
「つーか、決着がつかないんじゃ無くてオメーが勝手にやられてんだろ」
『確かに、綾姫に何度も式術でぶっ飛ばされている訳だが……』
「あぁ、そりゃ笑える」
『笑えるかっ!!』
駿はうるさそうに電話を耳元から離すと口だけを携帯に向けた。そもそも電話を離しても声は充分聞こえるので最初からこの形で良かったのかもしれない。
「だから何なんだよ、つまり何が言いたいんだ?」
『俺もお前のいる街、汐咲市とやらに行こうと思ってな!!』
「そうか、絶対に来んな」
渾身の一言に対しそれだけ返すと、相手の返事を待たずにすぐにボタンを押して通話を切る。
「はぁ……」
そして深々とため息、携帯をソファーの方に放った。
「どしたの、ミヤミヤ?
電話?」
「いや、間違い電話だ」
声が聞こえたのかキッチンから晴香が顔を出してきたので、駿は軽く首を振って何でも無いと答える。
ピンポーン……
ちょうどその時、玄関の方からインターホンの鳴る音が聞こえてきた。
「宅配かなんかだろ。
俺が出るよ」
「あ、はい……」
キッチンから出てこようとした静に彼はそう言うと、リビングから出てそくさくと玄関に向かう。
ピンポーン……
「はいはい、今出ますよっ」
もう一度インターホンが鳴るので、駿は誰にともなく声に出して扉を開けた。
「へへっ……久しぶりだなぁ、俺の良き好敵手よぉ!!」
「…………」
目の前には一人の男子がニカッと笑って立っていた。
黒髪のショートウルフカットに黒く淡い鋭い瞳、精悍な顔立ちでややワイルド系な印象が強い。
黒い長袖の上着の前を開けて下のロゴの入った白いシャツが見え、下は傷の入ったジーパンとラフな格好の青年だ。
「おっと驚かせちまったか。実はな、さっきの電話お前の家の近くでしてたんだ。だから……」
携帯を取り出して説明しようとする青年に顔面に向かって駿は無言で蹴りを放ったのだった。
第31話 突然の旧友の来訪には何かしら意図があるので要注意
「痛つつ……」
「大丈夫ですか、もう少しですからね」
月ノ宮家のリビング。
テーブルに座る黒髪ウルフカットの青年の顔に、隣に座る静が消毒用のガーゼを当てていた。
「はい、終わりました」
「ああ、ありがとな静ちゃん」
静が青年の頬に絆創膏を貼ってそう言うと、青年はカラッと笑って礼を言ってみせた。
静はそのまま青年の向かい合って座る駿に顔を向ける。
「兄さん、一騎さんに謝って下さい」
「いきなり来るこの馬鹿が悪い」
「兄さん!」
ピシャリと言う静に駿は肩を落として盛大にため息をついた。
「へぇへぇ、分かったよ。
俺が悪かったような気がしないでもないような気がそこはかとなくしないでもないよ」
「うわっ、ミヤミヤ凄く捻くれてるよ」
「駿お兄ちゃん、ちゃんと謝らないとダメだよ……」
不満たらたらな駿の言葉に隣に座っていた晴香は驚いたように瑠璃は何故か悲しそうにそう言った。
「うっ……瑠璃ちゃんに言われたら仕方ない。
済まん、俺が悪かった」
「はい、いい子いい子」
が、駿が態度を一転させてペコリと頭を垂れると瑠璃は笑顔に。パタパタと駆け寄ってきてその頭を撫でてくれた。やはり彼女に悲しそうに言われてしまっては素直になるしかないようだ。
「ん、ありがとう」
「どういたしまして」
撫でられた彼が礼を言うと彼女は満面の笑みを返してパタパタと晴香の隣に戻っていく。
その様子を見て静は軽くジト目を向けたが、それは置いておいて。
「へっ、いきなりハイキックたぁ俺のライバルらしいぜ。寧ろ燃えてくるってもんだっ!!」
「オメーよぉ……
いい加減にしねぇとその暑苦しい口を縫い合わせるぞ」
「裁縫対決かっ!!
面白れぇ、受けて立つぜ」
「………はぁ」
怒るどころかガッツポーズを作って立ち上がる青年に駿は再びため息。
どうも先程から会話が平行しているようだが。
(それで、さ。
この人は誰なの?ミヤミヤの友達?)
(ん、ああ……
なんつーか、腐れ縁だな。向こうで中学の時に、な。
見ての通り何かにつけて勝負を挑んでくる暑苦しい奴だよ)
晴香はそっと駿の耳に口を近付けて尋ねると、彼は曖昧な表情で眉を吊り上げてみせた。
(だったら、友達なんだね)
(いや、違うから)
(またまたー)
晴香はクスリと微笑むと、駿から顔を離して青年の方に向けた。
「えっと、私は天城晴香。で、こっちは妹の瑠璃。
ミヤミヤ、じゃなくて月ノ宮駿君や静ちゃんの友達だよ。よろしくね、えーと……」
「あっ、えと…その…五更木一騎と言う……
その、よろしく…頼みます…」
「あれ?」
晴香が挨拶すると青年、五更木一騎は急に大人しくなって照れて目を反らしながらしどろもどろな挨拶を返してくる。
誰が見ても明らかに態度が変わっている。
「何か、さっきまでのキャラが違うよ?」
「お前、相変わらずだな……」
駿は困ったようにそう言うと、きょとんとした晴香に
(コイツ、普段は至極暑苦しい奴だけど異性の前だと照れてあんな感じになっちまうんだよ。特に初対面のや慣れない異性の前ではな)
(なるほどね〜、照れ屋さんなんだ)
普段は熱血漢みたいな性格なのに異性を前にすると途端に照れて大人しくなる。中々難儀な性格なようだ。
晴香はふむふむと頷くと、そっと席を立ち上がって一騎の側にやってきた。
「…………」
「う、うっ……」
「…………」
「な、何だ……?」
そして晴香がじーっと見つめると、彼は慌てて視線を反らす。反らした方向に回り込んでまた見つめると再び反らしてしまう。
「ううん、君面白いね。
えっと一騎君だから……“イッくん”ね!」
「い、イッくん……?」
((早速あだ名で……))
ビシッと指を突き付けていきなり宣言する彼女に、駿と静は驚いたような呆れたような表情に。
改めて晴香の社交性は凄いなと思う
「んで?
オメーがわざわざこっちに来たのは理由があんだろ」
「あ、ああ……」
駿が話題を変えて尋ねると、一騎もコホンと咳払いをして身を乗り出した。
「どんな訳だよ?」
「ふっ、訳か。
そんなに聞きてぇか?そうだろうな、何せお前は俺の好敵手!!好敵手と書いてライバルと読むからなぁ!!」
「お前もう帰れ」
また立ち上がった一騎にピシャリと一言返す駿。
「ま、お前と久しぶりに勝負をしたくなったって所か。驚かせようと思い向こうから飛んできたんだよ」
「って、それだけかよ……」
「ああ」
結局、彼は理由は単に引っ越した友に会いに来ただけという事らしく駿はガックリと肩を落とす。
しかし一騎のその表情は含んだような笑みで、本当は何か別の事情がありそうだったのだが。
「一騎さんはもう晩御飯お食べになりましたか?」
「いや、まだだな」
「でしたら、晩御飯ご一緒にどうですか?
ちょうど今、ご飯を作ったんですよ」
「おおっ、助かる。サンキューな静ちゃん」
そういえば、異性には照れるらしいが静には耐性があるらしい。駿の妹だからだろうか。
ともかく一騎は大きく首を縦に振った。
「いや、帰れ。今すぐ帰れ。
新幹線で飛んで帰れ、指定席取ってやるから。何なら駅弁も付けるから」
彼女の提案に是非とのろうとする一騎だが、駿はサッとリビングの出口を指差してそう言った。
しかし……
「兄さん」
「ミヤミヤ、友達でしょ」
「駿お兄ちゃん、意地悪はダメだよ」
「うっ……」
それも女性陣の非難の嵐と視線で簡単に挫けてしまう。女は強し、という事か。
結局、一騎も含めた五人で晩御飯を食べる事に。普段とは全く違う賑やかな食卓となった。
「へぇ、イッくんとミヤミヤって中学校でずっと同じクラスメートだったんだ。
中学の頃のミヤミヤはどんな感じだったの?」
「え、ああ……えっと、そうだな。中学の時の駿は今より……」
「余計な事言うんじゃねーよっ」
「え、何々?凄く気になる」
晩御飯の時間は一時間半程度。一騎と駿、晴香達はかるくだが色々と会話を交わした。向こうの中学の話や、その時の駿の様子など。
といっても、一騎はまだ慣れずにしどろもどろだったので答えにならず晴香が尋ねるのが主だったが。
「皆でご飯、楽しいね!」
「そうですね、瑠璃ちゃん」
また、瑠璃は本当に楽しそうでそれ見た静も微笑ましそうに頷く。
こうして、ちょっと変わった月ノ宮家の晩御飯は過ぎていったのだった。
*
翌朝。
HRが始まる前の一年A組の教室で、駿が机に座っていると晴香が隣の机にやって来た。
「あ、ミヤミヤ。
昨日はありがとうね、瑠璃も喜んでたから」
「ああ、またいつでも来てくれて構わないよ。
あの家に兄妹二人だけは少し広いからな」
礼を言う晴香に駿はヒラヒラと手を振ってみせた。
彼女の家庭事情は分からないが、やはり晩御飯は楽しい方が良いだろう。
「そういえば、あの後イッ君はどうしたの?私達先に帰ったから」
「ああ、何でも宛があるとかで汐咲に泊まったらしい。
ま、今頃は新幹線にでも乗って向こうに帰ってる最中だろ。アイツも学校があんだし」
疲れたように頬杖をつきながら彼は窓に目を向ける。
「そっか、残念。
ミヤミヤの恥ずかしい過去とか聞きたかったのに」
「聞いてどうすんだよ、んなもん」
「って事はあるんだ、恥ずかしい思い出」
「………さてと、一時限目の準備でもするか」
墓穴だったか。
静はあからさまに態度を変えると、意味もなく鞄を開けたりし始める。
「え、何々?初恋の思い出とか?」
「ねーよ」
そうこうするうちに紫、悠一、新、湊の四人も登校してきた。
「何だ、今日は晴香も駿も早いんだな」
「失礼ね、私だってたまには早く登校してくるよ」
紫が机に鞄を置くなり発した言葉に晴香は反論するように返す。
「紫も早いじゃないか。部活は?」
「うん、今日は朝練が無かったからな」
駿は振り返って尋ねると、彼女は顔で武道場の方向を指してみせた。
確かに部活の朝練があれば教室に来るにはまだ少し早いだろう。
「おや?
お二人ともいつの間に名前で呼び合うようになったのですか?」
「「あ、そういえば……」」
ふと、悠一がそう口を開いた。新と湊もその違和感に気付いて顔を見合わせた。
「ええっ、ミヤミヤとゆかりんってそういう関係だったの?」
「「何の話だっ!!」」
驚いた晴香の言葉にすかさずツッコミを入れる駿と紫。このままいくと、何だか事実無根な方向にいきそうな会話だったのだが……
「おーい!!
速報、速報!」
「?」
教室の後ろから走って入ってきた相也の声に中断さるた。
彼は駿達の前までくると彼等が口を開く前に喋り始める。
「実はさ、今日隣のクラスに転校生が来るらしいんだよ!」
「「転校生?」」
「そうそう!
たった今職員室で話してるの聞いたんだ」
彼は期待に胸を膨らませたような表情で自分の机に鞄を置く。
「どんな娘かな?
美人な娘かな、可愛い娘かな?」
「娘ってお前、女子かどうかも分からねーだろ」
「バカヤロー!!
美少女って信じなくてどーすんだよっ、信じる心が可能性を生むんだ!!」
冷静な駿のツッコミに相也は謎の迷言を突き付けてきた。
紫と悠一は呆れたようにそのまま窓側の自分の席に、新と湊も顔を見合せて苦笑すると廊下側の席に移動していく。
「でも、ミヤミヤ達に続いてまた転校生なんだね」
「確かになぁ………」
晴香も席に着きながら隣の駿にそう声をかける。
彼女のその言葉を聞いて同意するように返す彼だったが。
(まさか………)
次の瞬間、何かに気付いたようにハッとしたように表情をひきつらせた。
ほぼ同時、教室の前の扉がやや乱暴に開かれる。
「………」
その扉の向こうに立っていたのは……
「駿んんんーーーーっ!!
本当の勝負はこっからだぜ!!」
「やっぱお前かァァァァァァァァ!!」
昨日突然来訪してきた駿の腐れ縁、五更木一騎であった。
今回は月光閃火さんが投稿して下さったキャラクター、五更木一騎が登場しました。
彼の設定上、展開が唐突で急過ぎたかと思いますが次回でちゃんと解決します。
次回はちゃんと一騎をメンバーに紹介するお話なので。彼の汐咲市に来た詳しい経緯や話、彼の性格等も次回出来ると思います。
そして、微妙にですが晴香の家庭事情の伏線もちょっとだけありました。
瑠璃ちゃんの態度もヒントですね。
瑠璃ちゃんと言えば、遂に駿にロリコン疑惑がかかりましたね(笑)
シスコンでロリコンとか、もう主人公失格の日も近いのでは……
駿
「いや違うからね!?
あれは元気付けようとして……」
ではでは、次回もよろしくお願いします!!
駿
「聞いて!?
いや、マジで本当に違うからね!?」