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不一致の肖像

作者: しろもち
掲載日:2026/04/29

第1章:計測される日常


祖父の葬儀の翌日、私は彼の書斎で革表紙のノートを見つけた。

湿った空気が肺に染みる。カビと古い紙の匂いが混ざり、どこか甘ったるい腐敗の香りがした。指が革の表紙に触れたとき、その感触が奇妙に「馴染んで」しまったことに、最初の違和感を覚えた。まるで何度も開けたことがあるかのように、綴じ糸の緩み具合までが手に記憶されているようだった。


ノートを開くと、そこには私の名前が記されていた。


**西堂湊さいどうみなと 身体測定記録**


最初のページには、私の出生日時、体重、身長。それだけなら普通の育児日記だ。だが次のページから、異常が始まる。


**生後3ヶ月:頭囲34.2cm(予測値34.2)**

**生後6ヶ月:左中指第二関節幅8.7mm(予測値8.7)**

**1歳2ヶ月:右耳たぶの付け根から耳輪上端までの距離42.1mm(予測値42.1)**


ページをめくるたびに、私の身体が数字に分解されていく。膝蓋骨の幅。鎖骨の角度。歯の生える順序と間隔。すべてがミリ単位で記録され、その横には「予測値」という欄が設けられ、実際の計測値と並んでいた。


そして驚くべきことに、すべてが一致していた。


「ありえない」


私は書斎の机にあった古びたノギスを手に取った。祖父が実際に使っていた計測器だ。金属は冷たく、目盛りはかすれているが、まだ正確に動く。


自分の左手の中指を挟む。第二関節の幅を測る。


8.7ミリ。


ノートに記された数値と、一字一句違わない。


「偶然だ。たまたまだ」


そう呟いても、心臓の鼓動は早まるばかりだった。私は次々と自分の身体を測り始めた。耳の形。目の間隔。足の指の長さの比率。


すべてがノートの「予測」通りだった。


最後のページには、最新の記録があった。


**30歳時点 予測身体データ**

**身長:172.3cm(実際:172.3)**

**体重:63.5kg(実際:63.4)**

**特記事項:左肩甲骨下部に直径2mmのほくろが出現(確認済み)**


私は急いでシャツを脱ぎ、鏡の前に立った。


確かにあった。記憶になかったほくろが、左の肩甲骨のちょうど下部に、小さな黒い点として存在している。


その瞬間、背筋に氷の針が走った。


このノートは単なる記録ではない。私の身体が、数十年前から設計図通りに成長させられてきたという「証明書」なのだ。


窓の外では日常が続いている。通勤する人々。走る車。しかし私の中では、世界が少しずつ歪み始めていた。自分の皮膚の下に、誰かの手が潜んでいるような気がした。祖父の手が、私の骨を形作り、筋肉を配置し、血管を張り巡らせてきたのではないか。


書斎を出るとき、母が廊下に立っていた。


「湊、何を見つけたの?」


彼女の声は平然としていたが、目がノートに釘付けになっている。


「おじいちゃんのノートだよ。変なものがあってさ」


母はゆっくりと首を振った。


「それは泰蔵たいぞうさんの大切なものよ。しまっておきなさい」


「でも、これっておかしくない? 僕の身体のことが、全部書いてあるんだ」


母の表情が一瞬、硬直した。ほんの一瞬だけ、彼女の目に何かが走った――恐怖? 後悔? それとも何か別の感情か。


「昔の人は細かいのよ。気にしないで」


彼女はそう言って、背を向けて台所へ消えた。


だが私は気づいた。母が去るとき、彼女の手がわずかに震えていたことを。


その夜、私は眠れなかった。


天井を見つめながら、自分の身体を撫で回した。この指は本当に私の指なのか? この顔は私が選んだ顔なのか? それとも誰かが私に「割り当てた」ものなのか?


夢の中で、祖父がノギスを持って近づいてきた。彼は無言で、私の顔の各部分を測り始める。目尻から口角まで。鼻の高さ。顎の角度。


「完璧だ」祖父が囁いた。「予測通りだ」


私は叫びたいのに声が出ない。身体が動かない。


目が覚めたとき、枕は汗で濡れていた。時計は午前3時を指している。


ベッドから起き上がり、再びノートを開いた。ページをめくっていくと、ある言葉が繰り返し現れるのに気づいた。


**「先代との一致率:98.7%」**

**「先代の経過を踏襲」**

**「先代の特性が顕著に出現」**


先代、それは誰なのだろう。


ノートの最後の方に、一枚の写真が挟まっていた。若い男性の肖像写真だ。見覚えのない顔だが、どこか既視感がある。


写真の裏には、走り書きで名前が記されていた。


**西堂正一さいどうせいいち**


叔父の名前だ。30年前に失踪した、母の弟。


私は写真をじっと見つめた。


そして気づいた。


この男性の耳の形が、私の耳とそっくりなのだ。


普通なら血縁関係に当たる人物と似ていることはそう不思議なことではないだろうと誰もが思うだろう。


しかし、普通の似ているとは違うのだ。


まるで自分を存在ごとそのまま写したかのようなものであった。



第2章:形見の残響



正一の存在を知ってから、私の世界はさらに歪んでいった。


私は奇妙さと同時にどこか不安を感じていた。


不可思議な疑問ほど怖いものはない。私は西堂家について徹底的に調べ上げることにした。


まずは情報収集から始めた。母に尋ねても、彼女は頑なに口を閉ざす。


「正一さんのことは、もう過去のことよ。掘り返さないで」


だが、その拒否の仕方が不自然だった。まるで何かを隠しているかのように、目を合わせようとしない。


私は独自に調べ始めた。祖父の家の屋根裏を漁り、古いアルバムを探した。正一が写っている写真はわずか数枚だけだったが、どれも若くして失踪した男性としては不自然に「記録が少ない」ことに気づいた。


「まるで、彼の存在が消されたかのようだな。」

私は何かとても不吉なものを感じた。


口を閉ざす母親、存在が消されたかのような記録の少なさ。

これは何かある。私はそう直感したのだった。


ある週末、母が実家の整理をしていると言うので、手伝いに行った。そのとき、倉庫の奥で木箱を見つけた。


蓋を開けると、中には正一の遺品らしいものが収められていた。眼鏡。懐中時計。いくつかの本。そして、折り目正しく畳まれたワイシャツとスラックス。


私は無意識に眼鏡を手に取った。


レンズを覗いてみる。度が入っているが、私の視力は良好だ。はずそうとしたそのとき、ふと試しにかけてみたくなった。


眼鏡をかける。


世界が少しぼやける――と思ったが、そうではなかった。むしろ、視界が「合う」感覚があった。目の疲れが、ほんの少し和らぐような。


ありえない。度の合わない眼鏡が、快適に感じられるはずがない。


次にワイシャツを手に取った。正一のものだから、私より一回りは大きいだろう。そう思って試着してみた。


鏡の前に立つ。


背筋が凍りついた。


完璧にフィットしている。肩幅も袖の長さも、まるでオーダーメイドのように私の身体に沿っている。ウエスト周りに余裕はなく、かといってきつくもない。


「湊、何をしているの?」


母が倉庫の入り口に立っていた。彼女の顔が青ざめている。


「これ、正一叔父さんの服だよね? なんで僕にぴったりなんだ?」


母は言葉を失った。彼女の唇が微かに震えている。


「た、たまたまよ。サイズが近かっただけ」


「そんなわけないだろ。これは30年前の服だよ。当時のサイズ体系と今じゃ違うし、正一叔父さんは僕より背が高かったはずだろ?」


アルバムの写真で確認した。正一は少なくとも180センチはある。私より8センチ近く高い。


それなのに、この服は私に完璧だ。


母は何も言わず、倉庫から出ていった。その背中は、何かを背負い込んでいるように重たげだった。


その日から、奇妙なことが起こり始めた。


まずは職場で、先輩が言った。


「西堂君、最近物を考えるとき、左のこめかみを触る癖がついたね。前にそんなことしてた?」


私は首を振った。自覚はない。


「そうか? でもこの一週間、会議中ずっとやってるよ」


家に帰り、鏡の前で考え事をしてみた。確かに、無意識に左手が上がり、左のこめかみを撫でている。


なぜ?


次は喫茶店で。コーヒーカップを持つとき、小指を立てていることに気づいた。私はそんなマナーを気にするタイプではない。むしろ、小指を立てる行為を「気取っている」と内心嘲笑っていた。


なのに、今、私の小指は自然に伸びている。


「お客様、その持ち方、素敵ですね」


店員が微笑みかけてきた。私は慌てて手を直した。


夜、ベッドの中で、自分の身体を疑った。この仕草は誰のものなのか? この癖はどこから来たのか?


正一を知る人物を探し始めた。祖父の古い手帳に、正一の友人と思われる連絡先がいくつか記されていた。


最初に訪ねたのは、かつて正一と同僚だったという男性だった。定年を迎えた今、郊外で静かに暮らしている。


「正一君か…懐かしいな」


男性は紅茶をすすりながら、遠い目をした。


「あの人は、本当に優秀だった。でも、どこか『借り物』みたいなところがあったね」


「借り物?」


「そう。自分の意見を言うときも、どこかで誰かの言葉を繰り返しているような感じ。仕草も、時々、年寄りくさいところがあった。俺たちが冗談で『お前、前世は老人か?』ってからかったもんだ」


二番目に会ったのは、正一の元恋人だった女性。今は結婚して別の姓を名乗っている。


「正一さんは、優しい人でした。でも…」


彼女は言葉を探すように間を置いた。


「時々、別人になったみたいな瞬間があったの。話し方が突然変わったり、好みが急に変わったり。ある日、私が選んだネクタイを『祖父が似合わないと言っていた』って理由で拒んだことがある。でも、正一さんの祖父は、そのときもう亡くなっていたはずなの」


「それ以外に、変わったところは?」


女性は考え込んだ。


「身体のことで言えば…正一さんは、自分の身体にすごく詳しかった。脈の取り方とか、体温の測り方とか、普通の人よりずっと正確にできた。『子どもの頃から訓練されてきた』って言ってた」


訓練。


その言葉が、私の胸に刺さった。


三番目の証言者が、最も不気味だった。正一と学生時代に同じサークルにいた男性だ。


「西堂君、君って正一さんに似てるね」


会ってすぐ、彼にそう言われた。


「え?」


「顔立ちは違うけど、仕草がね。椅子に座るときの足の組み方。ペンを回す癖。あと、緊張すると右の眉だけを上げるんだよ。正一さんもまったく同じだった」


私は鏡を見たことがないから、自分が眉を上げる癖があるかどうかわからない。だが、言われてみれば、確かに緊張すると右目の上あたりがピクつく感覚はある。


「それにね」男性が続けた。「正一さんも、自分の祖父のことをすごく詳しく話してた。『僕は祖父の再来なんだ』って冗談半分で言ってたけど、その目は笑ってなかった」


すべての証言をまとめたとき、一つの図式が見えてきた。


正一もまた、誰か――おそらく祖父泰蔵か、それより前の誰か――に「似せられ」ようとしていた。


そして今、私が正一に「似せられ」ようとしている。


帰りの電車で、私は窓ガラスに映る自分の顔を見つめた。


そこにいるのは誰なのか?


西堂湊なのか?


それとも、少しずつ浮かび上がってくる、西堂正一という亡霊なのか?


ふと、あることに気づいた。窓に映った私が、無意識に左のこめかみを触っている。正一の癖だ。


私は慌てて手を下ろした。


だが、もう遅かった。


侵食は始まっていた。私の意識が気づかないうちに、私の身体が、私の仕草が、誰かのものに置き換わり始めていた。


その夜、夢を見た。


正一が鏡の中から手を伸ばしてくる夢だ。


「お前は私だ」正一が囁く。「私はお前だ」


目が覚めたとき、私は自分の手を見つめていた。


そして、ある恐ろしい疑問が頭をよぎった。


もし私が完全に正一になったら、本当の西堂湊はどこへ行くのだろう?


消えるのか?


それとも、最初から存在しなかったのか?



第3章:継ぎ接ぎの系譜


正一の故郷へ向かうバスは、山道をくねくねと登っていった。


母は最後まで反対した。


「行かないで、湊。あそこには行かない方がいい」


「なぜだ? 私の身体に起こっていることを知るためには、あの土地を知る必要があるんだ」


母の目に涙が浮かんだ。


「あなたを守りたかった。ずっと守ってきたつもりだった」


「何から守るって?」


彼女は答えなかった。ただ、震える手で私の頬を撫でた。


「あなたは私の息子よ。ただの息子でいてほしい」


その言葉に、かすかな希望が湧いた。母は私の味方なのかもしれない。だが同時に、彼女が何かを隠していることも確かだった。


バスが集落の入口で止まった。ここが西堂家の発祥の地だ。人口わずか百人ほどの、山間にへばりつくような集落だった。


最初に訪ねたのは、古老の家だった。90歳を超えるという男性が、縁側で日向ぼっこをしていた。


「西堂の子か? 泰蔵の孫なら、わしは知っておる」


彼の目は白く濁っていたが、話す声はしっかりしていた。


「あの家系は、ずっと変わらん。代々、同じことを繰り返しておる」


「同じことって?」


古老は深く息を吐いた。


「『苗床』だ。お前さんも、その言葉は聞いたことがあるか?」


私は首を振った。ノートには出てこない言葉だ。


「西堂家では、優れた者が現れると、その者を『原器』とする。そして次の世代で、その原器を『再現』するんだ。身体も、知識も、記憶さえもな」


「そんなことが…可能なんですか?」


「可能かどうかじゃない。彼らは何百年も、それを続けてきた」


古老は遠い目をした。


「お前の曾祖父は偉大な医者だった。その曾祖父を再現するために、祖父の代で『選ばれた子』が育てられた。だが失敗した。完全な再現には至らなかった」


「それで?」


「それで、その失敗作が『新しい原器』となった。そして次の世代で、その失敗作の再現が試みられる。それが泰蔵の代まで続いた」


私は息を呑んだ。


「正一叔父さんは…」


「あれは泰蔵の『作品』だ。泰蔵自身を再現しようとしたが、やはり完全にはいかなかった。だから正一は『失敗作』として扱われ、やがて消えた」


「消えた? 失踪したということですか?」


古老は意味ありげに笑った。


「失敗作は処分される。それが西堂家のやり方だ」


背筋が凍る。処分? 正一は殺されたのか?


「では、私は…」


「お前は次の作品だ。正一の再現を目指して育てられてきた。そしてどうやら、うまくいっているようだな」


古老の目が、私の身体をじっと見つめている。測定するように。


「耳の形は完璧だ。肩の傾きもそう。歩き方も、泰蔵が若い頃にそっくりだ」


「私は祖父に似せられているんじゃない。正一叔父さんに似せられているんです」


「同じことだ」古老が言った。「正一は泰蔵の不完全なコピー。お前はそのコピーの、より完全なコピー。そうして何代もかけて、『原器』に近づけていくんだ」


吐き気がこみ上げてきた。私は単なるコピーのコピーなのか? いや、それ以下か。誰かの設計図に沿って組み立てられた、生ける人形なのか?


集落を歩き回ると、西堂家の「痕跡」が至る所にあった。古い家屋には、身体の部位を図解したような壁画が残っている。井戸の傍らには、人体の比率を記した石碑が立っていた。


そして、最も不気味だったのは「継ぎ接ぎの祠」だった。


小さな祠の中には、歴代の「作品」たちの遺品が納められていた。時計。眼鏡。靴。そして、髪の毛や爪までが、小さな袋に入れて保管されている。


その中に、正一の眼鏡があった。私が試したあの眼鏡だ。


祠の壁には、歴代の系譜が刻まれていた。


**原器:西堂永仙(偉大な医者)**

**第一世代再現:西堂寛次(失敗・原器との一致率72%)**

**第二世代再現:西堂泰蔵(寛次の再現・一致率88%)**

**第三世代再現:西堂正一(泰蔵の再現・一致率94%)**

**第四世代再現:西堂湊(正一の再現・一致率98%・進行中)**


私は壁に刻まれた自分の名前を見つめ、足が竦んだ。


98%。


もうほとんど完成している。


集落を後にしようとしたとき、一人の女性が近づいてきた。年齢は母とそう変わらない。


「あなた、湊さんね? 志乃さんの息子」


「はい…」


「私は正一さんの従姉妹です。あなたに伝えることがある」


彼女は周囲を警戒するように見回し、声を潜めて言った。


「正一さんは失踪したんじゃない。『壊れた』んだ」


「壊れた?」


「再現が進みすぎて、本来の自分と、再現されるべき自分の区別がつかなくなった。ある朝、彼は『私は誰?』と繰り返し叫びながら家を飛び出し、二度と戻らなかった」


「それで?」


「泰蔵さんは、それを『失敗』と認定した。だが同時に、『次はもっとうまくいく』とも言った。つまり、あなたのことよ」


女性が私の手を握った。その手は冷たかった。


「逃げなさい。ここから遠くへ。さもないと、あなたも壊れる」


その夜、私は実家に戻り、母と対峙した。


「すべて話してくれ。私の身体に何がされているのか?」


母は長い間沈黙した。そして、ゆっくりと話し始めた。


「あなたが生まれたとき、父は言った。『この子は正一を超えるだろう』と」


「それで?」


「それから、あなたの『管理』が始まった。食事はすべて計算されていた。カルシウムの量。タンパク質の比率。すべて、正一の成長データに合わせて調整されていた」


私は思い出した。子どもの頃、母が作る食事はいつも「計量」されていた。スプーンですりきり一杯。カップで目盛り通り。


「運動も同じよ。あなたが野球を始めたのは、正一が野球少年だったから。水泳を習わせたのは、正一の肩幅を再現するため。すべて計算されていたの」


「なぜそんなことを…」


「私も最初は反対した。でも父は言った。『これは一族の義務だ。優れた血を絶やさないためには、必要なことだ』と」


母の目に涙が光った。


「そして私も、かつて『管理』されていたの。私の祖母を再現するために。でも私は失敗作だった。一致率が低すぎて、『器』として不適格と判断された」


「器?」


「優秀な先祖を『宿す』器よ。再現が完了すると、その身体は先祖の『器』となる。意識は先祖のものに上書きされる」


私は椅子から立ち上がれなかった。足が震えている。


「私の意識は…消されるってことなのか?」


母はうつむいた。


「父は『継承』と呼んでいた。だがそれは、殺人よ。一個人を消して、別の誰かを宿すことだ」


「それなのに、あなたは手伝ったのか?」


叫びたい気持ちを必死で押さえた。


母の肩が震えた。


「私には逆らえなかった。父はすべてを掌握していた。そして…そして私は思ったの。もしあなたが完全な再現になれば、父も満足して、もう次の『作品』を作らないだろうと。あなたで終わりにできるだろうと」


「そんなの、言い訳だ!」


ついに声が爆発した。


「私を…いや僕を、人形のように育てて、僕の意識を消そうとしてるんだ! それなのに、あなたはただ見ていただけなのか?」


母は泣きじゃくった。


「ごめんなさい…ごめんなさい、湊…」


だが、謝罪ではもう遅い。私の身体は、もうほとんど完成している。98%だ。


私は自分の手を見つめた。この指は誰の指か? この血管を流れる血は、誰の血か?


そして気づいた。


最近、時折ふと口をついて出る言葉がある。古い言い回し。祖父が使っていたような言葉だ。


無意識に取る姿勢がある。正一の写真と同じ姿勢だ。


夢に見る風景がある。行ったことのない場所の風景だ。


侵食は、もう意識の領域まで達している。


私は鏡の前に立った。


そこに映っているのは、確かに私の顔だ。だが同時に、どこか正一の面影がある。いや、祖父泰蔵の面影さえある。


「僕は…僕は西堂湊だ」


鏡の中の私が、ゆっくりと首を振った。


そんな気がした。



第4章:肖像の完成


最初の変化は、左脇腹の痣だった。


風呂上がり、鏡で身体を確認していると、そこにあった。直径3センチほどの、青黒い痣。覚えがない。ぶつけた記憶もない。


だが、その位置が気にかかった。


ノートを開く。正一の記録のページを探す。


あった。


**事故記録:22歳時、自転車で転倒。左脇腹に打撲傷。治癒後も色素沈着が残る(予測再現時期:30歳6ヶ月)**


今、私は30歳6ヶ月だ。


次の変化は、右ひざの傷跡だった。細い線状の痕が、ある朝突然現れていた。手術痕のようだが、私は膝の手術を受けたことはない。


ノートを確認する。


**手術記録:25歳時、右膝靭帯損傷。内視鏡手術(予測再現時期:30歳7ヶ月)**


月日が経つにつれ、変化は加速した。


右手の人差し指に、古い火傷の痕のようなものが浮かび上がった。正一が幼少期にやけどを負った記録と一致する。


首の後ろに、かすかな手術痕が現れた。正一が18歳の時に受けた、良性腫瘍の切除手術の痕だ。


最も恐ろしかったのは、記憶の侵食だった。


ある日、職場のエレベーターで、同僚が話しかけてきた。


「西堂君、この前のプロジェクト、うまくいったね。君のアイデアが功を奏したよ」


私は自然に答えた。


「いや、これは祖父の教えです。彼は常々、『問題は逆から見よ』と言っていました」


言葉を発した後で、私は凍りついた。


その言葉を、私はどこで聞いたのか? 祖父から直接聞いた記憶はない。いや、祖父は私が物心つく前に、すでに老いており、そんなビジネス的な助言をするような人ではなかった。


だが、正一の日記に、同じ言葉が記されていた。


**「今日、祖父(泰蔵)が言った。『問題は逆から見よ』。この言葉、いつか使える日が来るだろう」**


私の口から、正一の記憶が漏れ出している。


夜、夢が変わった。子どもの頃から繰り返し見てきた夢――海辺で遊ぶ夢――が、突然山の中の風景に変わった。見知らぬ家。見知らぬ家族。だが、その家族が私を「正一」と呼ぶ。


目が覚めても、その風景が瞼に焼き付いている。そして、なぜか懐かしい。


鏡を見るのが怖くなった。


ある朝、洗面所で顔を洗おうと鏡を見上げたとき、一瞬、別人が映っているように見えた。目つきが鋭い。口元がきつく結ばれている。祖父の老いた顔と、正一の若い顔が、私の顔の上に重なっているような錯覚。


「うわっ!」


思わず後ずさりし、鏡に背を向けた。


心臓が狂ったように鼓動する。


深呼吸を繰り返す。落ち着け。ただの錯覚だ。疲れているんだ。


ゆっくりと振り返り、再び鏡を見る。


そこには、確かに私の顔が映っている。だが…何かが違う。目尻のしわの入り方。眉の形。すべてが、少しずつ「私らしく」なくなっている。


声も変わってきた。


電話で母と話しているとき、彼女が言った。


「湊…あなたの声、最近泰蔵さんに似てきたわね」


「そんなことないよ」


だが、ボイスレコーダーで自分の声を聞くと、確かに若い頃の祖父の録音に似ている。低く、少し嗄れた感じ。


意識を保つための努力を始めた。


まずは、自分の記憶をノートに書き留める。子どもの頃の思い出。好きだった食べ物。嫌いだった科目。すべてを詳細に記録する。


次に、自分の写真をたくさん撮る。毎朝、同じ角度で。変化を記録するためだ。


そして、正一や祖父とは違う行動を意識的に取る。祖父が嫌っていた音楽を聴く。正一が苦手だった食べ物をあえて食べる。


だが、それらすべてが、逆効果のように思えた。


祖父が嫌っていたクラシック音楽を聴いていると、なぜか落ち着く。正一が苦手だった納豆を食べると、自然と箸の動きが遅くなり、結局残してしまう。


私の好みそのものが、書き換えられつつある。


ある夜、ひどい頭痛に襲われた。右のこめかみが脈打つように痛む。我慢できず、鎮痛剤を飲もうと台所へ向かった。


その途中、ふとある記憶がよぎった。


**正一が30歳のとき、偏頭痛に悩まされていた。特に右側が。祖父がくれた漢方薬が、唯一効いた。**


私は立ち止まった。


その記憶は、私のものではない。正一の日記に書かれていたことだ。いや、日記ですら読んでいない。なぜ知っている?


台所で母が立っていた。私の苦悶する様子を見て、彼女が言った。


「また頭痛? 待って、薬をあげる」


母が棚から取り出したのは、普通の鎮痛剤ではなく、漢方薬の袋だった。


「これ、泰蔵さんが正一さんに勧めていたものよ。あなたにも効くと思う」


私は袋を受け取れなかった。手が震えている。


「なぜ…なぜ僕が正一と同じ薬を?」


母の目が泳いだ。


「偶然よ。たまたま残っていたから」


「嘘だ! あなたは知っていたんだろ? 僕が正一と同じ症状が出ることを!」


叫び声が家中に響いた。


母はうつむいた。


「ごめんなさい…でも、もう止められないの。プロセスは最終段階に入っている。あなたの身体は、もうほとんど正一さんと同じ。あとは意識だけ…」


「意識だけが書き換えられるってことか?」


母は答えなかった。それが答えだ。


私は家を飛び出した。どこへ行けばいいかわからない。ただ、逃げなければ。この身体から逃げなければ。


公園のベンチに座り、自分の手を見つめる。この指紋は誰のものか? この掌の線は、誰の人生を表しているのか?


ふと、ある実験を思いついた。


スマートフォンで、正一の筆跡を検索する。祖父の家で見つかった、正一の手紙の写真がある。


それを見ながら、同じ文章を紙に書いてみる。


**「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」**


私の字は、これまでどちらかと言えば丸みを帯びていた。だが今、紙に書かれた文字は、角張り、力強い。正一の字にそっくりだ。


さらに続ける。


**「この度は、ご多忙中にもかかわらず、ご出席いただき誠にありがとうございました」**


書いているうちに、違和感を覚えた。この文章、どこかで書いた記憶がある。いや、書いたのは正一だ。だが、その記憶が、私の記憶のように感じられる。


手が震える。ペンを置く。


もうだめだ。完全に侵食されている。


ベンチに座ったまま、夜が明けるのを見つめた。街灯が消え、空が白み始める。人々が活動を始める。


すべてが普通に見える。だが、私の中では何もかもが壊れている。


ふと、ある考えが浮かんだ。


もし私が完全に正一になったら、今の「私」はどこへ行くのか?


消えるのか?


それとも、ずっと身体の奥で、誰かの演技を見つめるだけの観客になるのか?


スマートフォンを見る。ロック画面は、去年の旅行で撮った私の写真だ。笑っている。その笑顔が、もう他人のように見える。


私はその写真をじっと見つめ、囁いた。


「さようなら、湊」


そして、泣いた。


初めて、本当の意味で、自分の死を悼むように。



第5章:空席の遺言


最終段階は、突然訪れた。


ある朝、目が覚めると、すべてが「違和感なく」なっていた。鏡に映る顔が、すっかり正一のものに見える。自分の声が、祖父の若い頃の録音のように聞こえる。記憶が混ざり合い、どこまでが湊の記憶で、どこからが正一の記憶か、区別がつかない。


ノートの最後のページを開く。そこには、新しい記録が追加されていた。


**最終測定:一致率99.8%**

**完了予定日:本日**

**儀式の準備をせよ**


母が部屋に入ってきた。彼女の手には、正一が愛用していたという懐中時計があった。


「時が来たわ、湊…いや、正一さん」


「僕は湊だ」


そう言おうとしたが、口から出た言葉は違った。


「ああ、待っていた」


私の口が、私の意思とは関係なく動いている。声帯が、私のものではない声を出す。


母の目に涙が光った。


「ごめんなさい…ごめんなさい…」


「謝ることはない、志乃。これは必然だった」


その言葉は、完全に祖父泰蔵の口調だ。いや、正一が祖父の真似をしていたときの口調か。


身体が動き始める。ベッドから起き上がり、クローゼットへ向かう。無意識に、正一の服を選んでいる。ワイシャツにスラックス。すべてが完璧にフィットする。


「儀式の場所は?」


私の口が聞く。いや、正一の口が。


「父の書斎です。すべて準備が整っています」


書斎へ向かう廊下で、ふと鏡がある。そこに映るのは、正一の顔だ。30年前の写真そのままの、若い男性の顔。


だが、一瞬だけ、その顔がゆがむ。湊の顔が、内側から叫んでいるように見える。


「助けて…」


誰の声かわからない。私の声か? それとも、消えゆく湊の声か?


書斎には、祖父の大きな肖像画が掛かっている。その前に、奇妙な装置が設置されていた。ノギスや定規、そして古い計測機器が複雑に組み合わされている。


「座りなさい」


母が指示する。いや、母ではない。この儀式の「進行役」だ。


椅子に座る。装置の一部が、私の頭部に固定される。金属の感触が冷たい。


「最後の確認をします」


母がノートを開く。


「名前は?」


口が動く前に、意識が答える。二つの名前が、頭の中でせめぎ合う。


**西堂湊**

**西堂正一**


だが、声に出るのは一つだけ。


「西堂正一です」


「年齢は?」


「30歳です」――正一が失踪した年齢だ。


「最終目的は?」


ここで、一瞬のためらいがあった。正一の記憶が答えるべきか? それとも?


そして、答えが浮かぶ。それは、予想外のものだった。


**「原器への回帰」**


母の手が止まった。


「え?」


「原器への回帰だ。正一は単なる通過点に過ぎない。真の目的は、もっと古いもの。最初の原器だ」


私の口から、祖父泰蔵の声がはっきりと出た。


母の顔が青ざめる。


「そんな…父さん、あなたは正一さんを再現するために…」


「愚か者め。正一など、単なる実験材料だ。彼を通じて、永仙様の完全な再現方法を確立するためだ」


永仙。西堂永仙。偉大な医者であり、西堂家の「最初の原器」と呼ばれる人物。


すべてがつながった。


泰蔵は、自分自身を永仙の再現にしようとしたが失敗した。だから息子の正一を使って、より完全な再現方法を開発した。そしてその技術を、孫の湊に適用している。


私は単なる「実験の最終段階」に過ぎない。


「でも、記録には…」


「記録は偽りだ。お前たちを欺くために書かれた。本当の計画は、別のノートに記されている」


母が震える手で、書斎の隠し扉を開ける。そこには、もう一つのノートがあった。


**「永仙再現計画 最終段階」**


ページをめくると、恐ろしい真実が記されていた。


**「正一による永仙一致率:67%」**

**「湊による永仙一致率(予測):92%」**

**「次の世代(湊の子)による完全一致:99.9%以上」**


私は立ち上がろうとした。だが、身体が動かない。装置が固定されている。


「もう遅いよ、湊」


祖父の声が、私の口から出る。


「いや、正一か? いや…永仙か?」


「すべてだ。私はすべてだ。泰蔵であり、正一であり、今はお前だ。そして soon、永仙になる」


装置が動き始める。光が点滅する。頭の中に、洪水のように記憶が流れ込んでくる。


永仙の記憶。江戸時代末期に生き、西洋医学を学び、多くの命を救った男の記憶。


泰蔵の記憶。永仙を崇拝し、彼の再来を夢見た男の記憶。


正一の記憶。父の実験台にされ、自我を失っていった男の記憶。


そして、湊の記憶。最後の記憶が、他の記憶に飲み込まれていく。


**海辺で遊んだこと。**

**母の手料理の味。**

**初恋の人の笑顔。**


一つ一つが、消えていく。


「やめて…僕は…僕は湊だ…」


最後の抵抗。最後の叫び。


だが、声にならない。


光が最大になり、すべてが白く染まる。


そして…


静寂。


***


目が覚める。


私は椅子に座っている。装置は外されている。


母が跪いている。目は泣き腫らしている。


「お帰りなさい…永仙様」


私は――いや、この身体は――ゆっくりと立ち上がる。関節がきしむ。だが、それは年老いた者の動きだ。30歳の身体が、百年以上生きてきた者のように動く。


「長かったな」


声は低く、渋い。永仙の声だ。


「ですが、まだ完全ではありません」母が言う。「一致率は93%です。完全再現には、もう一世代が必要です」


「ああ、わかっている」


私は――永仙は――窓の外を見る。


「次は、この身体の子か?」


「はい。湊には恋人がいます。もう妊娠が確認されています」


「ふむ。では、その子が最終段階だな」


胸の奥で、かすかな叫び声が聞こえる。湊の声だ。消えきっていない。


**「子供に手を出すな!」**


だが、その声はすぐに押し潰される。永仙の意識が、完全に乗っ取っていく。


「すべて計画通りだ。西堂家の血は、永遠に続く。優れた者は死なない。ただ、器を変えるだけだ」


母は俯いたまま、震えている。


「志乃」


「はい」


「お前も、いつか器になることを望むか?」


母の顔が上がる。恐怖に歪んでいる。


「いえ…私は不適格です。祖母の再現に失敗した、欠陥品です」


「そうか。ならば、お前はこのまま『管理人』として仕えよ」


「はい…」


私は書斎を出る。廊下を歩く。この家の構造が、手に取るようにわかる。永仙の記憶にある、江戸時代の屋敷の間取りと重なる。


台所で、若い女性が立っている。湊の恋人だ。お腹はまだ目立たないが、確かに命が宿っている。


「あら、湊さん。調子はどう?」


彼女は笑顔で近づいてくる。


私は――永仙は――彼女のお腹に手を置く。


「元気そうだな」


「ええ、先生も順調だって」


彼女は私の手の感触に、少し困惑した様子だ。湊はこんな触り方をしなかったから。


「名前は決めたか?」


「まだです。湊さんが考えてくれるって」


「そうか。では、『永遠』と名付けよう。永遠に続くものという意味だ」


彼女の笑顔が曇る。


「それって…ちょっと重い名前じゃないですか?」


「重い名前がふさわしい。この子には、偉大な使命があるからな」


私は彼女から離れ、書斎に戻る。


机の前に座り、新しいノートを開く。最初のページに、記す。


**「永遠 身体測定記録」**

**「原器:西堂永仙(完全再現目標)」**

**「前世代:西堂湊(一致率93%)」**

**「予測完全一致率:99.9%以上」**


ペンを置き、窓の外を見る。


街が広がっている。無数の人々が、それぞれの人生を生きている。


彼らは自由だ。自分の意志で人生を選べる。


この身体も、かつては自由だった。湊という名の、普通の男だった。


だが今、この身体は牢獄だ。永仙という亡霊の、器に過ぎない。


そして、お腹に宿った命も、同じ運命をたどる。


永遠に。


窓ガラスに、顔が映る。


湊の顔か? 正一の顔か? 泰蔵の顔か? それとも、永仙の顔か?


すべてが重なり、一つの「肖像」になっている。


不一致の肖像。


だが、もうすぐ完全に一致する。


次の世代で。


私はノートを閉じ、深く息を吐いた。


胸の奥で、かすかな声がする。


**「ごめんね…永遠…」**


湊の最後の言葉だ。


そして、消えた。


完全に。


儀式は完了した。


円環は、また新たな輪を描き始める。


永遠に。




【エピローグ】


一年後。


私は公園のベンチに座っている。隣には妻と、生後三ヶ月の息子・永遠がいる。


妻が言う。


「湊さん、永遠ちゃんの身体測定、そろそろ始めましょうか」


私は頷く。手には、新しいノートがある。


**「永遠 第一次測定」**

**「頭囲:38.5cm(予測値38.5)」**

**「左手中指第二関節幅:9.1mm(予測値9.1)」**


すべてが、永仙のデータと一致する。


息子を見つめる。彼は無邪気に笑っている。


この子は、自分が設計図通りに育てられることを知らない。


この子は、自分の意識が消されることを知らない。


この子は、自分が単なる「器」に過ぎないことを知らない。


妻が尋ねる。


「湊さん、どうしたの? 涙が」


私は顔を拭う。


「何でもない。ただ…この子が、幸せでありますように」


嘘だ。


この子に幸せなどない。この子には、運命しかない。


私と同じ運命が。


永遠は私の指を握る。小さな手の力が、愛おしい。


そしてふと、彼の目が、私を見つめる。


その目は、湊の目ではない。永仙の目だ。百年以上前から、この瞬間を待ち望んでいた者の目だ。


私は息子に微笑みかける。


「ようこそ、永仙様」


囁くように。


息子が、かすかに笑った。


まるで、すべてを理解しているように。


円環は完成した。


新しい肖像が、また描き始められる。


永遠に。


― 完 ―

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