表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/157

美紀は夕紀の家に1

 遠ざかる宇田川さんを乗せたバスを見送ると夕紀は「さてと今日は、これからさあ仕事仕事」と美紀の肩を叩くと美紀もエッ! と驚いた。宇田川さんの言った喋り方が似ているのを確認する必要があった。

 終点のバスターミナルから国道沿いを歩くと、直ぐに車一台が通れるぐらいの道に入った。まだこの辺りは参道に近くて、周囲はモルタル外壁の瀟酒しょうしゃな家が建っている。更に狭い道になると、トタン葺きや茅葺きもチラホラ見えてくる。そんな人気ひとけのない田舎路を通り、二人は夕紀の実家へ向かった。

うちのおばあちゃんの観察力は宇田川さん以上だからね。直ぐに美紀の癖を見抜くからね」

 しかも観光でよそよそしく接するのでなく、生活環境の中で飾り気のない言葉を話すと、宇田川さんよりもおばあちゃんは、特徴をハッキリ掴むと夕紀は言い切る。

「だから美紀、うちのおばあちゃんとはいつも喋っているように地で行くのよ」

 変に格好つけちゃダメだと念を押した。

「しかし初対面でそれはきついわねぇ」

 直ぐに地がでる美紀ならへっちゃら、と応援しているのか貶しているのか解らない。美紀のごちゃ混ぜな性格が結構功を奏するから世間は不思議なもんだ。

 先ずは余計な先入観念から解き放つ必要がある。おばあちゃんの癖や性格を事細かく美紀の頭に植え付ける必要がある。そこに虚構が入ると解析が不正確になる。これらを実家に着くまでに言って聞かせた。

 おばあちゃんは亡くなった道子さんより六つも上だが、結構あの当時を覚えている。だからまだ三十代の宇田川さんの比ではないらしい。

「だからさっきは生き字引って言ったのか」

 おばあちゃんは、なまりのある喋り方や癖で、地方の方言に関してはよく知っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ