今日の反省会3
各自注文した盛り合わせとチューハイを飲みながら、みんなは今日見付けた四枚の写真を穴が空くほど眺めた。その内の一枚は歳が似たような二人の写真だ。亡くなった旦那さんとは歳が十以上も離れていて、どう見ても旦那さん以外の別の男に見える。そうなるとますます謎は深まり、此の写真の男は誰だ、と、チューハイとおつまみだけが減ってゆく。
道子さんは五年前に旦那さんを亡くしてから、二人の思い出を整理したと云う結論を導いても、残るあの旦那さんではないような写真の謎には手を焼いた。
帰りのバスでもそうだが、あの居酒屋でも酒の力を借りても妙案は出なかった。手掛かりがあの古い写真だけでは、調査も早々に行き詰まったのだ。でもまだ私物が詰まっているタンスや引き出しは、まだ半分以上は残っている。そこに期待を掛けようと、この日の苦労は酒で流して、とうとう決め手の無いまま六人は居酒屋を後にして別れた。
桜木は京阪電車の駅へ、石田と北山と米田はその場で別れた。みんなと別れた夕紀と美紀の二人は、揃って高瀬川沿いに北へ向かって歩き出した。
「あまり出歩かなくて身の回りは良く整理された部屋、大家さんには月に一回の家賃の受け渡しで挨拶程度の会話だけ。これじゃあつかみ所が無いわね。まるでジックリ調べて欲しいと言ってるようじゃないの」
「でも道子さんは逆にみんなが出払った時間を見越して、こっそり出歩くって言うのもアリかも知れないわね」
雷鳥は天敵を避けて天気の悪い日に飛ぶらしい。しかも季節ごとに保護色を変える。なんかそんなイメージしか浮かばない、と美紀はぼやいている。
「だけれど雷鳥は天然記念物だよ」




