今日の反省会2
四人は三条大橋を渡り、木屋町通を下がった。今日の遺品整理に不参加した石田と北山にも、次回は荷物の運び出しの応援を兼ねて慰労会には呼び出した。二人は現金なもので飲み会だと解ると参加を表明した。まあ割り勘だから、人数が多いほど負担額が少なくて済むし、運び出すときには必要な連中だから無下には出来ない。
四人は指定した三条木屋町の居酒屋へ入った。バイトを切り上げてきた二人は、少し遅れたがこれでみんな揃った。ここではチューハイで乾杯して、好みの一品物を各自二、三品注文した。今日は来なかった石田と北山には、軽トラで二回分ほどになる荷物を運び出すように応援を求めた。これが一番の稼ぎになると米田が云えば、二人は即決で参加を決める。その分、体力勝負の仕事だからまあ良いかと夕紀は頷いた。
この日の二人の不参加には、今日はこの人数でも多すぎたと桜木が云うと、あの全集の持ち出しがなければと米田に嫌みを云われた。
状況説明を聞かされた石田と北山は「なんか厄介な物を押しつけられたなあ、だから年寄りの孤独死はたまらん」と何もしないうちから文句だけは垂れている。まああの状況では却ってあの二人が居なかったのは正解だと四人は取り繕った。
ここから先はどう取り組むかで、新参者を入れた議論になる。
もちろん大家を通じての役所からの依頼だが。その手がかりをあの家に求めても、謎が深まるばかりだ。
近日中にやって来る宇田川由香さんからも、山下道子さんの人物像が多少解るだろう。それでどれほどの親族が解るかはみんな懐疑的だ。とりあえず今はあの写真しか手掛かりは無い。まさかあの写真から尋ね人のチラシを作って、街灯で配るのは行き過ぎだろう。それは個人情報保護の観点からもまずいと意見が一致した。フリマでさばく本に「求む親族!」のチラシを入れれば、と云う案を米田が出したが一蹴された。




