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三千院へ1

亡くなった人の所に行くのは気持ちも引けるが、この日は良く晴れ渡って気分が落ち着いた。

 福祉サークルのメンバーが、三千院参道近くにある山下道子さんの家を整理するこの日は、事前に話し合っていたとおり、整理が目的で荷物を運び出す車は用意していない。案の定、力仕事がなければ無用とばかりに、男は桜木と米田だけで美紀を入れて四人が集合場所のマクドにやって来た。

 朝からマクドには夕紀と美紀が先に来て、桜木と残りの三人を待っていた。ほぼ時間通りにやって来たのは桜木だった。彼はもっと早く着いていたが、この周りを歩いて時間調整して来たのだ。それだけ孤独死した婆さんが読書家と聞いて待ちきれず来たようだ。それに引き換え少し遅れて来た米田は、石田と北山から貧乏くじを引かされたように、二人がパスすると云うメッセージを持ってやって来た。これには荷物を運び出す力仕事がないから案外と気軽に受け取られた。取りあえず軽い朝食を摂ってバスで三千院へ向かった。

 流石に早いこの時間帯のバスは空いている。終点の三千院までは時間があり、空いている一番後ろの四人掛けの席に座った。

 あいつら福祉の何たるかを知らなすぎる。孤独死した婆さんの身寄りを捜すのも人助けになり福祉に繋がる、と米田は欠席した二人に不満を打っ付けるように一席ぶった。三人は行き過ぎる車窓のごとくに彼の見え過ぎた話は聞き流した。

 そこで夕紀が最新情報として、ひと月前に山下道子さんと一緒に三千院を参拝した女性の話をすると、話題は直ぐにそちらに変わった。みんなはこれから訪ねる家の元住人についての知識を、少しは入れておけば整理もはかどると耳を傾けてくれた。


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