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三千院への想い3

「それはそうと先日は島根まで行って閉店間際にここへやって来て慌ただしかったなあ」

「あれね、あれはその後はどうなったか聞いてないかしら?」

 夕紀達はお目当ての滝川さんと会って、どうやら二人は昔に三千院で巡り会ったそうだ。優香は良い出会いだと羨ましそうにしていた。幾ら観光客がやって来ても周囲が俗化されてなく、浮かれた気持ちになりにくく、落ち着いて冷静に物事が図れるから恋を語るには持って来いの場所だと言っていた。そう云えば俺達の初デートに似て実に厳粛に立ち回れたと思う。と浩三は夕紀から聴いて多分、滝川と道子もそんな感じで境内を巡ったのだろうと説明した。

「そやけど、その人は失踪して四十年もここに居はったんやけどな、何で失踪したのにこんな近くに住んで居たんやろうな」

「好き嫌いやのおうて矢っ張り三千院が心の片隅には残ってたんでしょうね」

「なんやけったいな物言いやなあ。好きと嫌い、そんなもん一緒に出来るかッ」

「男の恋は寄り道でも女の恋はその人に賭ける一生もんなのよ」

「嘘つけ ! ホンなら何で離婚した」

「それは書類上で、それが証拠にしょっちゅうあんたの様子を見に来てるがなあ。それに似たもんで滝川さんの相手の道子さんも此処で昔の想い出に浸ってたんでしょう」

「それが島根まで夕紀に付いて行ったお前が感じた事か」

「そゃなあ、道子さんはおそらく滝川さんそのものは嫌いやないんでしょう、そやさかい好きな車と自分とを賭けてしもて負けたんや。だから道子さんはそのあとはこの想い出の遺る三千院に四十年もご主人が亡くなってもここに住み続けたんやろうなあ」


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