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波乱の予兆4

 一方の美紀と夕紀は、桜木とは反対方向の百万遍に向かって今出川通を歩く。夕紀にすれば方向が違うが、美紀がどうしても訊いてくれと頼まれて付き合っている。

「夕紀、さっきの剣幕は何なの」

 桜木と米田が視界から消えたのを確認すると言ってきた。

「だから何でもないって直ぐに訂正したでしょう」

「どうも夕紀は(あや)しい、口ではあたしに桜木君へのアプローチを提案しながら本当の処はどうなの」

 夕紀はちょっと面倒くさそうに受け止めている。

「美紀を応援していることには変わりはないわよ。でもそれと桜木君の気持ちとは別問題でしょう」

「桜木君はなにか言ってたの、あたしのことで」

「なにも訊いてないよ」

 このサークルも面白いと夕紀は聞かされていて、それ以上のことはなにも云われていない。しかし美紀は半信半疑らしい。

「じゃどうしてさっきはあんなに怒鳴ったのよ」

 いつもの美紀にしては珍しくしつこい。

「見てて解るでしょう。あたしはあくまでも米田の奴を貶しただけでしょう」

「表向きはそうでしょう、でも米田は桜木君を罵倒した。それに夕紀は怒ったんでしょう」

 過程はどうあれ事実は桜木の支援に他ならない。それを指摘されても、夕紀は頑として米田が気に入らなかっただけと譲らない。

「夕紀らしくないわよ」

 美紀はちょっと気を抜くようにポツリと云って退けた。

「解ったわよ、それじゃあ滝川さんから道子さんの遺品についてどうするか連絡があれば知らせてよ。勝手に桜木君と一緒に処分しないように」

 と美紀に念を押されて別れた。


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