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新たな波乱4

「道子さんの失踪は滝川さんを有る方向へと目覚めさせたらしい、先ずは彼女が親しむ短歌に関心を持ち出すとそこから関連した小説にのめり込んだようだ」

「そう言えばあの家に在る本から桜木君が指摘した好みの本には滝川さんの反応は違っていたもんね、でもあの家をあれだけ調べても道子さんが短歌をやっていたなんて何処にもそんな痕跡はなかったけれどね」

 美紀が調子良く応える。

「多分これは僕の想像だけど、道子さんは滝川さんと付き合い始めた頃はそんな短歌の創作ノートに似たような物を持っていたんだ」

「それって今はどうなってるんだろう」

 美紀は桜木が気になるらしい。

「道子さんの家になかったのだから滝川さんが今でも持っているのだろう」

 桜木に依れば、それを頼りに次々と彼女なら目を通すであろう本を漁っていたと滝川がリストアップした本から想像できた。

「ねえ、あの本を全部売れたら桜木君はどうするの?」

 美紀が突然、話題を変えた。これに戸惑う処を見ると、桜木もその先は考えてないらしい。

「そんなもん決まってるやろう。桜木はこのサークルのもんとちゃうさかいお目当ての本もそうないと解るとサッサと引き上げるやろう」

「桜木君、そうなん?」

 美紀は心配そうに訊いてくる。

「そんな切ない顔しても桜木は非情な男や」

「米田君、言って良いことと悪いことがある!」

 今度は夕紀が猛烈に挑みかかってきた。

「なんや夕紀、お前には関係ないやろう、俺は美紀に言うてんのや」

「美紀やない、桜木君のことや」

「桜木がどうしたんや」

「どうもこうもない、彼はあんたとごて洞察力が在るさかい美紀でなくても気になるんや!」

 夕紀に怒鳴られて美紀と米田は、お互いに別な意味を持ち合わせて顔を見合わせるが、当の桜木は困惑していた。


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