子悪魔の困り事~ボリュームたっぷりお弁当
「ママ、手を出して」
「……?」
「はい、どうぞ」
キルヴァーニャは、ルルリアが近くの町へ毎週の買い物に出かけようとしていたちょうどその時、ポテポテと近づいてきた。ふわふわの羽根が、彼女の手のひらに小さな箱を乗せた。
「えと、これは何?」
「お弁当だよ! 大人が外で仕事時、これがあればお昼いっぱい元気になるって本で読んだの!」
手のひらに収まった小さな箱は、指4本分ほどしかなく、中には薄いクッキーが5枚重ねて入っているだけで、満足できるものではなかった。
キルヴァーニャは明らかに弁当の意味を大勘違いしている。
正しい定義は後で説明すべきだと頭にメモしたが、今はただただ、その思いは愛しく。
彼女はひざまずき、額にキスをした。
「ありがとう」
「えへん!ふふ、ママがちょう元気になれる秘密の材料を入れたのよ!」
「おお、何んだ?」
キルヴァーニャは恥ずかしそうにそわそわしてる。
「あのね、あのね、長い間離れていると、すごく寂しから。ママも寂しいかなと思うの…だから、たくさんハグとすきとキス入れたの!」
ルルリアはこころの声を抑えるために唇を噛みながら、口から血を流しながら地面に倒れ込んだ。
ぐうううううう!尊い!我が可愛い息子、いい子だ!!!可愛すぎるでしょうが!ああ、双子女神さま感謝を!
心の中では、ルルリアがぴょんぴょん飛び回って、奇妙な動きしている。
「ママ!?大丈夫!?」
「平気。心臓が一瞬止まっただけよ」
「本当に……?」
あれ?とキルヴァニアは首を傾げた。
本で読んだ記憶では、心臓が止まるのはあらゆる生物にとって非常に危険な状態だったはずだが、ルルリアは満面の笑みでとても元気そうで。
もしかしたら、自分が勘違いしていたのかもしれない。
ルルリアは、興奮が落ち着いてポカポカ気持ちになった頃、子供の頭を優しくなでた。
「すぐに戻ってくるから。待っていてね。」
「うん!」




