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⑨⓪4人の鬼娘

何と今回は色々間違い、18日2話投稿してしまいました!笑

ですので次回は少し間が空く事をお許し下さい~

下着を露わにしてる2人にモトが駆け寄りズボンを返してやって、そして俺の言った事を伝えてくれていた。その間俺とステトはまだ続いているナサと4人のリーダー格と思われる娘の小競合いを眺めている。


「あのキジンの子、ケッコウやる」

「まぁな」

「兄さんとどっちがツヨいと思う?」

「ナサさんだ」

ぱっと見は互角に見えるが、それはナサが娘を傷付けない様に相手をしているからだ。


「混血よりツヨいってフツ言ってたじゃん」

「言ったけどありゃ素人だよ、お前も自分より体が大きくて力も強いからって剣闘した事ない相手に負けなかっただろ?それと同じさ」

「フーン、でも兄さん何で剣をヌかないんだろ?」

「俺達と一緒で傷付けたく無いのさ」

餓鬼とは言え鬼人族相手に無傷で倒すなんて普通は無理なんだけどな。


俺は女の敵呼ばわりの事をしてそれに成功したけどナサは律儀にも正攻法で戦っていた。混血である事を差し引いても騎士としての実力が相当のものだと解る。

ガキィン!!

「終わったみたいだぞ」

「ホントだ、フツの言った通りだネ」


ナサと女の攻防は斧を弾き飛ばして首元に大剣を鞘ごとだが突き付けて終わり、俺とステトを確認すると頷いてそれを下ろした。


「無事であったか」

「見ての通りだよ」

「センイソウスツさせたんだからスゴいでしょ」

「戦意喪失だステト、しかしどうやってだ?」

「オレが後ろに回ってネ、フツが女の子達のズボンを脱がして‥‥」

その言い方止めろ!


「‥‥姑息な手段だな」

「作戦と言ってくれ、人族の俺じゃ真面(まとも)にやり合って勝てないだろ」

「それであの様な事を聞いたのか」

「悪いと思ったけど、お互い無傷で済ます方法を他に思い付かなかったんだよ」

「女の子達はムキズだから」

「しかし、その、何だ、女の敵だな」

「何も言えねぇ」

あんたまでそれ言うか。


「けんもぬかせられないなんて‥‥」

負けた事に立ち直れてない女は納得していない様子だ。


「お前は混血のくせになんでつよいんだ?」

「血筋は関係なかろう。俺は戦い方を知っているがお主は知らん、その差だ」

「ちからじゃまけない!」

「それを生かせなければ意味は無い」

「たたかいかたをしったらアタイはつよくなれるのか?」

「何故強くなりたいのだ?」

「‥‥みんなをまもるためだ」

「守る?誰から守ると言うのだ!?」


「トメ!!」

声がして振り向くと3人がこっちに来る。

睨まれてるのは仕方ないけど、2人にさっきみたいな敵意が感じられないのはモトが上手く説明してくれたからだろう。モトがナサに負けた女、トメに歩み寄り俺が言った事を再び説明してくれる。


「だからもうやめよう」

「あのセフのじっちゃんがしんだんだって、あの人族たちはそれできたみたい」

「おんなのてきだけど、鬼人族のてきじゃない」

だから悪かったって!


「この娘が言った事は本当だ。セフ殿の跡を継いだのが俺達の主で鬼人族の集落にも仕事で来たのだ」

「わかった‥‥とりあえずいまはもうなにもしない」

「それより、さっきお主が言った守るとは一体‥‥」

「シメカ、マオカいくよ」

ナサの問い掛けに答えようとせずそのまま立ち去ろうとする。


「まって、わたしは?」

「モトは言うこときかなかったから、きょうはきらいだ」

「そんな」

「あしたになったらゆるしてあげる」

トメがそう言うとズボンを脱がした2人、シメカとマオカも頷いて俺達から離れて行った。


「追い掛けなくて良いのか?」

「きょうはもうじゃべってくれない。でもあしたはなかなおりしてる」

丸太を投げ付けたり、斧や鉈で襲って来たりとんでもない餓鬼達だけど、今日は嫌いで明日許してやるとか、その素朴な優しさは憎めないな。


「損な役回りさせたみたいで悪い、でもお陰で助かった」

俺は1人置いて行かれたモトに礼を言う。

「獣人のオレに優しく言ってくれてアリガトー!」

ステトもモトに自分を庇ってくれた事を感謝した。


「アタイはらんぼうするのはとくいじゃないないから」

「ケガなくて良かったネ」

「まさか、あんなことするなんておもってなかったけど」

「フツの優しさだヨ、センイソシツさせてケガしない様にしたんだから」

「??」

「だから~」

ステトが俺がした意図を教え始め、その間にナサが耳打ちしてくる。


「皆を守ると言っておったぞ」

「さっきのトメの話か?」

「うむ、何か起こったのであろう」

「それで『(コセ・ポーション)』が必要になったのか」

「娘達が山に入ってる事も解せん、狩りや材木の切り出しは男の仕事だった」

「そう言えば族長以外の男の鬼人族を見てないな」

「俺に話があるのもそれが関係してるやも知れんぞ」

「なるほど‥‥」

ステトの話が続いていたが耳が痛いので止めさせて、モトに聞く事にした。


「なぁモトのお嬢ちゃん、この集落で何が起こったんだ?」

「それは‥‥」

「人族に何かされたんだろ?良かったら教えてくれないか」

「‥‥きいてどうするの?」

「正直それは解らない、でも同じ人族として知りたいんだよ」

「‥‥‥」

この子を追い詰めるのも気が引けるし潮時か。


「黙ってろと言われてんなら無理しなくていい、俺達は客屋に戻るから」

「まって」

モトから離れ様としたら袖を引っ張られる。


「アタイからきいたって言わない?」

「約束する」

「みみかして」

「耳?解った、ほら」

「ぁ‥、‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

モトは俺の耳で来て消え入るような声で囁く。


「フツ、ステト、彼方(あちら)を見よ」

ナサが声を掛けその目線を追うと、また違う鬼人族の女達が集落に戻って来るところだった。

モトと居るので俺達に気付いてないが、彼女が叫んだりすればまた因縁を付けられる。


「うわ~またキタ」

「数も多い、どうする?我等だけでは分が悪いぞ」

「こりゃ戻った方が良さそうだ」

分があってもこれ以上女の敵と呼ばれたくない。


「モトのお嬢ちゃん」

「いって!アタイはしらないふりするから」

「有難な」

そう言って俺達は客屋に走り出し、他の鬼人族の女達に気付かれる事は無かった。


「もう大丈夫だろ」

十分離れると走るのを止め歩きに変える。


「本当に逃げ戻るなんてカーラは何て言うかな」

「あの数では致し方無かろう」

「全部のズボン脱がすのもタイヘンだしネ」

「もうやらねぇって」

女の宿敵にまで格上げされそうだし。


「それより先程の話は?」

「フツが聞いてたけど、何て?」

「歩きながら話す内容じゃ無いな」

これはカーラも交えて話した方が良いと思う。


〔あのね、人族たちがアタイたちのかぞくにどくをのませたんだ〕

モトはそう言っていた。

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