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Get rid of anger 〜怒り狩〜  作者: 田古 みゆう


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8/8

p.8

 しかし、死神は涼しい顔で、僕の意見をバッサリと切り捨てる。


「そもそも、心穏やかな者は、こんな胡散臭話には、飛び付かぬ」

「……ぐっ……」


 僕は、死神の言葉に、声にならない声を出す。そんな僕に、死神は冷ややかな視線を向ける。


「それに、万に一つ、飛び付いたとして、多くの者に怒りを撒き散らすなど、簡単には出来まい。せいぜい、1人か2人に当たり散らすくらいのものだ」

「……」

「それをいとも容易(たやす)くやり終えたソナタは、滅殺基準を充分に満たしておる」


 何だよそれ? 僕は完全に嵌められたってことか?


「なんだかんだ言ってるけど、そもそも、この変なゲームの釣りのせいじゃないか! 1000万円貰えるんじゃないのかよ!」


 死神は心底呆れたように、溜息をつく。


「デマカセに決まっておろう。常識的に考えれば怪しいと分かりそうなものだが、ソナタは、バカか?」


 死神の言葉に、情けなくも、あんぐりと口を開けて、僕が絶句していると、死神は、意地悪そうにニヤリと笑う。


「まぁでも、そうだな。1000万AGは付与してやろう」

「……そんな使えないポイントなんか……」


 僕は、涙目で死神を睨みつける。


「今後、最高神ゼウスの意向によって、多くの『怒り狩』を行うことになる。しかし、私1人では手が足らなくなるのは明らかだ。そこで、1000万AGを有している者を死神見習いとして採用しよう。どうだ?」

「イヤだよ! 誰が死神なんかに……」

「そうか? では、ソナタを処分するしかあるまいな。見習いとなれば、ソナタは死ぬことはないのだが……まぁ、良い」


 そう言うと、死神はガチャリと大鎌を構えた。


「まま、待って、待って。死ななくて良いってどう言う事?」


 僕は、死神の言葉の意味を慌てて聞く。


「死神となれば、死という概念が無くなるのだ。永遠にその場にあり続ける。その代わり、ソナタの生きた証はこの世から全て消し去る」

「消えるけど、あり続ける?」

「そうだ。今回のことで、ソナタは友の心に傷を付けた。死してなお、疎まれ続けるか。誰の記憶にも残らないか。選ばせてやる」


 僕は無言で考えた。1人悶々と考えた。死んでから、嫌われるなんて、とても嫌だった。


 僕がようやく出した答えを告げると、死神が大鎌を一振りした。


 僕は、全身黒い服に包まれる。部屋はただの空室と化し、僕の痕跡は見事に消えてなくなった。


「では、2人目のクリア者のもとに行くぞ」


 死神に連れられて、僕は無言で闇世へと飛び出した。

完結しました☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆


こちらは、『こんなお仕事、どうかしら ~お仕事アンソロジー~』シリーズ作です。

他作品も併せてお楽しみ頂けると幸いです。

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