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ジャバウォック対異世界勇者4


「完全なる神龍力を纏うか――。どうやら、我を本気で滅ぼすつもりのようだな」

 

 龍の形をとる魔力は圧倒的な力を発してジャバウォックと対峙していた。

 

 龍を滅するための力であり、滅龍魔導師しか使えぬ奥義。

 

 だが――。

 

「ゲハハハハ! だが、ティアに使える神龍力を我が使えぬとでも思ったか?」

 

 ドッ!とジャバウォックからティアをも上回る膨大な魔力が噴き上がっていく。

 

「最も幼きティアが使えて、大戦を戦った我が使えぬとでも思ったか! 侮るなよ!」

 

 ジャバウォックもまた神龍力を纏い俺たちと対峙する。

 

 しかも、纏う魔力の量と禍々しさが桁違いだ。

 

 倍とかじゃない。比喩なしで桁が一つ違う。

 

「おい……」

 

「な、なんじゃ……」

 

「これは……想定外だぞ」

 

 強すぎる。

 

 ステータスが見えないせいもあったし、権能で順調に追い込めていたから楽観視していた。

 

 なまじ同じ力を使っているだけにその力の差が如実に伝わってくるのだ。

 

「ゲハハハハ……。我は龍王の一角ぞ。我が力を見せてやろう。人類よ、貴様らの知恵も、武勇も、勇気も、全てを打ち砕いてくれよう!」

 

 まるで魔王だな。

 

 ジャバウォックは隠蔽を解除してステータスを表示させていた。

 

 そのステータスは――。

 

 ジャバウォック

 龍種・アンデット

 幻属性

 レベル350

 

 !???

 

 前よりもステータス項目が増えていたことよりもさらに驚いたのはジャバウォックのレベルだった。

 

 目を疑い、ステータスの偽装かもと思い、さらに二度見してティアの顔を見たがどうやら同じ衝撃を受けたらしい。


「レベル――350じゃと……。こんな事がありえるのか……」

 

 同感だ。

 

 偽物の勇者だったユーリですら、この世界ではチート級のレベル150だった。

 

 だが、ジャバウォックはその二倍を越えている。

 

 しかも、人間と龍種では根本的なステータスが違うのだ。

 

 龍の力を上乗せしたからこそ、ユーリのレベル差を覆せた。

 

 理で計れぬ権能を行使したからこそ、ジャバウォックに今まで戦えたのだ。

 

 それがジャバウォックのステータスと纏う神龍力の力を見せつけられて嫌でも思い知らさせる。

 

「ゲハハハハ! これが我の本来のステータスよ。この差を見ても、まだ抗うか人類?」

 

「当たり前だ」

 

 力がわかるが、それで諦めるわけがない。

 

 そんな簡単に諦められるなら神殺しなんかになってないし、あの時に死んでるからな。

 

 生き汚いと言われても諦めずに最後まで粘り掴んだ奇跡が神殺しと言う偉業を為したのだ。

 

 そして、俺は諦めると言う二文字はない。

 

「神龍力解放だ!」

 

 俺の持つ最後のカードを切ってジャバウォックと対峙する。

 

 

 

 

 

 

 

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