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旅道中10


「進よ、妾がおらぬ間にずいぶんな強くなったのは誉めておきたいが、こちらは誰じゃ?」

 

「進君、この子はどちらなのでしょうか? 随分尊大な態度なのですが?」

 

 …………なぜ、俺が二股でもしたかのような修羅場に?

 

 クタが言った通り、わずかに遅れてティアが本当に現れた。

 

 出会った時も空から飛んできたが、相変わらず突然現れるな。

 

 にしても、随分久しぶりな気がする。

 

「久しいな! 進よ!」

 

 ティアも楽しげに俺に笑いかけてくれたのだが、何故か側にいた美海を見て表情が固まったのだ。

 

 しかも、とんでもない発言までするし。

 

「…………誰じゃ? 進の会った時に服に着いていた匂いと同じ匂いがするが?」

 

 え? しかも、初めて聞いたんですが?

 

 匂いでわかるとか犬かよ!

 

 しかも、匂いが染み付いてるって……。

 

 同じ職場にいただけですけど?

 

 険悪なティアの態度のせいか、美海も態度が硬くなってしまっていた。

 

 なんか電車でたまたま近くにいた女性の香水の匂いがついてるから嫉妬する女みたいなんですけど。

 

「進君、幼女を誑かすのは犯罪ですよ?」

 

 目が笑ってねぇよ!

 

 なんか黒いオーラ出てるのは気のせいだよな?

 

 なんでいきなり会った瞬間にこいつらギスギスしてんだよ!

 

 俺はまったくついていけない展開に頭を抱える羽目になる。

 

 そんなことよりクタのことやティアが何をしてたのか聞きたいし、使徒やマトのことも話したいのだが!

 

「とりあえず、こっちは美海。地球での会社員って言っても通じんな。まぁ、所属組織の同僚だ。こっちはティア。見た目は幼女だが正体は――」

 

 どう言おう?

 

 見た目は幼女だが、実は龍です?

 

 お世話にはなってないよな。むしろ、自堕落龍だし。お世話してたよな?

 

 つーか、出会って助けたら、いきなり国から指名手配されちゃったって始まりから説明するのもなぁ。

  

 疫病神扱いはひどいしな。

 

 どう言うおうか……。

 

「あの、正体は――――、で止められると不気味さがでるのですが」

 

「こら! なんでそこで黙るんじゃ!」

 

 美海とティアに突っ込まれたが、悩んでるんだから待って欲しい。

 

「いや、どう説明したものかとな」

 

「妾はティア・ドラグニエル! 唯一の龍魔人にして、世界の守護者である純血の龍種じゃ! 進とは仲間じゃ!」

 

 自分で自己紹介しちゃったよ。

 

 まぁ、仲間ではあるんだが、肩書きだけなら神様並だしな。

 

 

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