再会7
魔道具って改めて見ると色々あるのな。
戦闘系統だけでも、敏捷性アップ(小)とか回復力アップ(小)とかステータスアップものや毒耐性(小)混乱耐性(小)とかの状態異常耐性から、炎属性付与だのの属性付与だのと攻撃から防御まで様々だ。
ただどれも効果アップが(小)だからそれほど恩恵がないのと、付与も付けれる期間がある時間制限ありと使い勝手が悪い。
戦闘以外では水中で使えるランプや水呼吸できるパイプ、本を読む速度があがる眼鏡、空中に文字を書ける羽ペンなど手品っぽいものまで置いてある。
俺は無難にポーションとMP回復力(小)が付与された腕輪を買い、美海は属性付与の魔道具と状態異常耐性系統を買っていた。
他にも投げ売りされていた剣やら槍やらの武器を大量に買い込んでいる。
樽に無造作に入れてあるのを全部買いやがった。
しかも、まだないか聞いてるし。
一体何に使うつもりだよ。
投擲でもするのか、やたら買ってやがる。
てか、払うのは俺だからもう少し自重して!!
……武器も魔道具って高いんだな。
軽くなった財布を見てしみじみと思った。
まぁ、滅獣から生き残るための投資と思えば安いものだろうな。
「そう言えば、地球の武器は召喚できるのか?」
あの異能具の刀とかどうなったんだ?
「実は召喚された時に栞を失くしてしまって、ゼロから集め直したんです」
美海が見せてきた栞は見慣れない文字で書かれていた。
「王国や帝国文字でもないな。魔大陸の文字か?」
「はい。あ、やっぱり進君も文字は読めるんですね」
「あぁ、書くのはまだまだ下手だけどな。美海は達筆?だな」
「なんで疑問系なんですか?」
いや、魔大陸の文字とか見たことないから……。
刀、クナイ、手裏剣、煙玉……色々だ。
魔法の袋みたいな異能――じゃなくて魔法だ。
まぁ、あれは中身を把握しないといけないし、戦闘中に出せるほど使い慣れてないんだけどな。
「これで準備万端です。必殺技もありますしね!」
「必殺技……って中二病みたいだな。いや、俺も技名は言うからあれだけど」
演算式やイメージを固めやすいから技名はあるけど、改めて思うと恥ずかしいところあるよな。
詠唱とかはないけど、権能は言霊がいるから考えるとちょっと恥ずかしいかも。
この世界だと詠唱は普通だから浮いてはいないんだが。
「期待しとく」
「はい!期待してて下さいね!」
そう言って笑顔で拳を握りしめる美海は可愛かった。




