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異常発生


 キャスパ諸島本島から船で30分ほど行った島だが、どうやらかなり巨大な魔物の仕業だ。

 

 大地を抉ったような馬鹿でかい溝が

砂地に残されていて、木々も左右に薙ぎ倒されている。

 

 蛇型の魔物か?

 

 だが、溝の横に丸っぽい玉を複数くっつけたような足形がついている。

 

 蛇に足のある魔物?

 

 早々したら気持ち悪いな。

 

 俺の頭には蜥蜴っぽい爬虫類のイメージが浮かんだ。


 大地に刻まれた溝を辿っていくと、目当ての魔物はいた。

 

 見た目は赤黒い鱗の生えたオオサンショウオなんだが、蛙みたいな長い舌で羊っぽいホーンシープの魔物を捕食している。

 

 ホーンシープ

 レベル38

 

 グランドハンザキ

 レベル83

 

 報告よりレベルあがってんじゃねぇか!

 

 そうか、あいつもホーンシープを狩ってレベルが上がったのか。

 

 とにかく討伐するべきだな……。

 

 時間をとられれば、それだけ異常発生した魔物も強くなってしまう。

 

 俺はホーンシープに気をとられているグランドハンザキめがけて突っ込んだ。

 

 ウルルルルル。

 

 こちらに気づいたグランドハンザキは巨体をゆったりと動かしてこちらを睨む。

 

 ホーンシープは蜘蛛の子を散らす様に逃げ出す。

 

「雷龍の羽衣!」

 

 滅龍魔法の魔力を纏って一気に能力を引き上げる。

 

「雷龍の鉤爪!」

 

 青白い雷の魔力が五本の爪と化してグランドハンザキを輪切りにする。

 

 鱗があるのに、まるでブヨブヨのゴムでも切り裂いたみたいな感触は気持ち悪いな。

 

 まだこの程度なら問題ない。

 

 それに――。

 

「経験値の入りがかなり大きいな」

 

 レベル150以上の討伐経験値が入ってくるからだな。

 

 これは俺には美味しいぞ。

 

 俺は急いで素材を魔法の鞄に入れ、船に戻る。

 

 次の島はここら十分くらいだな。

 

 今度の島は見るからに怪しい痕跡がないぞ。

 

 巨大な足跡や木々がなぎ倒された痕もない。

 

 仕方ない。島の奥に行けば何かわかるだろう。

 

 魔物は島の奥に行くほど増えるのだ。

 

 それを捕食しているだろう異常発生した魔物もいるはず。

 

 ヴァンプモンキー

 レベル28

 

 吸血種の猿が木々から襲ってきたが雷龍の羽衣のおかげで、こちらはダメージを受けず、逆に襲ってきた魔物が雷の羽衣に触れたり瞬間に雷のダメージを受けていく。

 

 あ、経験値入った。

 

 勝手に倒してたみたいだな。

 

 それにしてもこの猿達、途中から引っ掻いたり噛みついたりしようとしたら逆に返り討ちに遭うのがわかってから木の実やら石を投げたりしてくる。

 

 まぁ、どのみちダメージは受けないのだが、木々を倒したりしてきて道を塞いだりもしてきた。

 

 どうやら、奥にいかせないとしてるみたいだな。

 

 かなり統率がとれてるし、魔法こそ使ってこないが、知能も高い。

 

 集団で襲ってくるから実レベルよりも苦戦しそうだ。

 

 俺はヴァンプモンキーの攻撃を気にせず進んでいくと、現れたのは岩山のように筋骨隆々の白髪の大ゴリラだった。

 

 サイクロンエイプ

 レベル86

 

 一つしかない巨眼が俺を見下ろして、側にある岩を投げつけてしようとしたので、一気に距離を詰めて首をはねる。

 

 種族が近いと島のボスになってしまったりもするのか……。

 

 一筋縄でいかなさそうだぞ。

 

 

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