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顔合わせ


 一週間後――。

 

 帝都の屋敷でのんびりしたり、アイテムの補充のために帝都を歩いたり、マーリンに留守の間にクサリクやショロトルについての調査を頼んだりと色々してる間にキャスパ諸島へ向かう日になった。

 

 一応、滅獣や魔族が何かしてきた時のために帝都に転移できるようにしてあるので安心だ。

 

 ……確かにポーションやスクロールは値上がりしてたし、武器やも好景気で帝都自体は活気が上がってたな。

 

 物騒だが、一時的な好景気にみんな大喜びだ。

 

 帝都から1日馬車で行った港町が今回の出発地点だ。

 

 小さいが一応、冒険者ギルドもあるので、勇者候補の二人と俺とケーティアは顔合わせすることになっている。

 

 勇者候補って言っても特殊な異能力持ちとか転生者とかではなく、才能があり、異世界勇者の末裔で、神器候補として選ばれたかららしい。

 

 俺の召喚された時は勇者がいなかったが、一応、帝国にも神器はあったそうだ。

 

 ただ、神器自体が使い手を選ばなかったので神器勇者の席は長らく空席だったらしい。

 

 その空席を埋める候補が今回の二人だそうだ。

 

「ケーティアさんは知り合いなんですか?」

 

「多少は知ってますよ。天才的なセンスの二人ですからね。次期勇者として期待も高いのです」

 

 時間より先についた俺達は職員しか立ち入れない部屋を使わしてもらっていた。

 

 ギルド内だとキャスパ諸島へ向かう冒険者でごった返しているし、宿も店も同じ状況なので、落ち着いて顔合わせできそうになかったからだ。

 

「しかし、冒険者が多いな。不足してるんじゃないのかよ?」

 

「ここには王国、法国、共和国からの冒険者もいますからね。亜人も多く見られたでしょう?」

 

 つまり外国人客で賑わってるみたいなもんか。

 

 他の都市も彼らがここに来るまでに宿泊したり、観光したりもするので賑わっていたそうで、ちょっとしたバブルみたいなもんか。

 

 とはいえ、キャスパ諸島にいける冒険者は最低でもDクラスでCクラスだって金に余裕がないといけない。

 

 船のチケットが手に入らないからだ。

 

 手早く強くなれるイベントは参加者殺到のイベントなのだが、島には冒険者を受け入れられる数に限界があるからある程度数が決まってるらしい。

 

「見慣れない装備もあったし、他の国の冒険者だったってことか」

 

 銃剣や砲に槍を掛け合わせたようなものや、リボルバー付きの斧も見かけた。

 

 魔法の袋の持ち主もいるから得物と防具だけの冒険者もいたし、大きな背嚢を背負った冒険者も結構いる。

 

 懐事情はそれぞれだ。

 

 俺?

 

 俺はマーリンのダンジョンで貰ったのがあるから手ぶらだ。

 

 武器は拳だしな。

 

「法国の武器は進んでますからね。魔剣や魔槍などの魔力による力とは別の――火薬などで威力を増す武器もあるそうですよ」

 

 火薬を使う武器って銃とか爆弾とかか?

 

 昔の召喚者が伝えた武器なのだろうが、まだこの世界で見たことはない。

 

 ファンタジー世界だけあって基本は槍が剣か弓が多いもんな。あと、魔法使いは杖か。

 

 などと話しているとギルド職員が俺とケーティアの待っていた二人を案内してきた。

 


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