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依頼


「それより依頼を教えてくれよ」

 

 劇とか以外にも本とか出される話とかあがってるなんて聞かされても恥ずかしいだけなので、俺は現実逃避すべく話題を本題に戻した。

 

「あぁ、実は近日中にキャスパ諸島が活性化するのだ。そこで、二人には勇者候補の育成をお願いしたい」

 

「他の冒険者も噂になってました。もう船は予約で埋まってるそうですね!巷ではポーションやスクロールも高騰してるそうですし」

 

 何やら冒険者には嬉しい話なのかケーティアの口調が熱くなってる。

 

「活性化って?」

 

「キャスパ諸島は五年に一度、倒したり戦闘した魔物の経験値が大幅に増加するのです」

 

 それって新規プレイヤー優遇措置の経験値が増加のイベントじゃねぇかよ。

 

「手っ取り早く強くなれるイベントがあるから一気に冒険者や兵士を鍛えようってことか?」

 

「その通りだ。だが、パーティーの経験値が減らないのは四人までだからな。故に勇者様とケーティア殿に現在最も強くなる可能性のある人材の育成を頼みたいのだ。俺も他の兵を鍛えねばならんので手が足りないのだ」

 

 つまり、レベリングして欲しいってことか。

 

 現状でレベル100越えの俺にそのイベントがどれだけ美味しいかわからないが、低レベルの冒険者が手早く強くなるにはいいイベントだろう。

 

 強い冒険者が増えれば、亀裂の戦いも楽になるし、悪くないか。

 

「俺は構わないけど、ケーティアは元パーティーをすでに組んでるだろ?いいのかよ?」

 

「後輩の育成は先輩の責務。喜んでお受け致します。それにパーティーは一時解散しているので」

 

 ユグドラシル戦での力不足からそれぞれが修行中らしい。

 

 なので、この依頼は自分を鍛えられるのもあって渡りに船だそうだ。

 

 さすが帝国貴族にしてAの冒険者。

 

 模範的な回答なのに嫌味の一つもない。

 

 美人が言ってるのもあるが……。

 

 俺とケーティアをペアで頼むのは戦闘力は俺で技術がケーティアに頼みたいからっぽいな。

 

 ……俺の戦闘は真似できないだろうし。

 

 滅龍魔法だから、教え方とかわからんから聞かれても困るしな。

 

 普通の冒険者が美味しいと感じるレベルなら俺に危険はなかろう。

 

 意外と楽な依頼かな?

 

 などと思いながら俺はアクトの依頼を受けたのだった。

 

 

 

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