山頂での再会
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軽はずみな行動を取った照弥は、雲に次やったら確実に殺されるぞと注意された。華には氷を解かすように雲が頼み、照弥が深く謝罪する代わりにという条件付きで、致し方無くという形で照弥は寒さから逃れることができた。
そうこうしている間に雨も止み、再び山頂を目指して三人は登山を再開した。
寝ていた照弥は一緒に連れ来てくれた二人に恩を返すためにと、照弥は華なら背負って登ってあげるよと言いはじめた。しかし、華は照弥に微笑みながら据わった目で「ありがとう。死にたいなら御願いしようかな」という言葉を放つ。照弥は軽はずみな言動も、自分の命を絶つことになりかねないのだと身をもって実感した。
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登山を開始して半日経ち、三人は遂に山頂に辿り着いた。雲と華の二人が殆ど足を止めずに頑張ってきた成果と言えるだろう。
目の前には勿論、照弥が話していた山頂の街の門があった。しかし、その門には完全に閉じていたので全員驚きを隠せなかった。
「照弥君よ-。街って言うからには人が居るとは思わないかい」
雲が照弥に今までに聞いたことのないほど低い声で話し掛けた。
雲の問に対して「そえだな、同感だ」と答えてそういえばと今更ながらの事を言い始めた。
「今思ったけど、俺達全員指名手配されてるよな。それに人喰族出没の虞があるから、下手したらこの門通れない可能性の方が高いんじゃねぇかな」
照弥の言葉は的を射ていた。それもそのはず。クラリフォールで雲と華は秘力を使用していたため特徴がバレている、照弥も兵士を相手に一人で戦ったため手配書に顔が載っていてもおかしくはない。
「あれ?雲と華じゃんおっ久-」
上の方から急に声を掛けてきた人物が雲と華の名前を出していた。それに反応して三人は声がした上を全く同時に見上げた。
「おっす!!」
声を掛けた人物は街の壁の上から、三人を見下ろしながら大きく手を振っていた。そんな様子を見た雲と華は大きく目を見開いた。
「響お前こんなところに居たのか」
「響だ久しぶり-、紅那は?」
「勿論居るよ、ていうか入ってきなよ街の中にさ」
響の言葉に対して三人は同じ事を思った。
(そうしたいのはやまやまなんだよ)
「ちょっと待ってて」
響がそういうとロープを垂らし落としてきた。それを使って登れと謂わんとばかりに右手を親指だけ立てて見せ付けてきた。
三人はずっと此処に居るよりはマシという考えに達してロープを使って登り始めた。
3人が出会った響と紅那二人とはどんな関係なんでしょうか。そして二人がいる理由とは一体何なのでしょうか?
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