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消えかけの人々  作者: 蓮之都
一章 死線を越えて
6/22

山道の住みか

題名を変えさせて頂きました。

『人をやめし者』→『消えかけの人々』

今後もよろしくお願いいたします。

「いやー、楽々楽だわこの荷物を持ちながらの登山」


「やっぱりこうなるんだ」


二人が登る山道を雲はロープを引きずり登っていた。ロープの先は氷の棺桶に繋がっていて、中には毛布で巻かれた照弥が入っていた。


氷の棺桶は、華が凍らせた地面を滑りながら雲に引っ張られて山道を登っていく。


「私の秘力ちからってこの為にある訳じゃないんだけど」


「でも、お陰で楽に三人目を連れていけるんだ。誇っていいと思うぞ」


「誇れないよ。それに、凍死しなきゃ良いけど」


「安心しろ、呼吸ように穴も空いてるだろ」


雲の言うとおり、氷の棺桶の照弥の顔付近には小さな穴が複数あった。


「そういう問題じゃないと思う」


────────一時間後────────


照弥が寝ていることで、休憩を挟めずに登って来たからだろうか。山の頂上に城壁のような建物が見える辺りまで辿り着いた。


「急がねぇと、やべぇーな」


すると雲は、山の頂上付近の雲行きが怪しくなってきているのに気づく。


山の天候は、脅威となる。雨が降れば川が氾濫し、強風が吹けば落石も多くなる。


「洞穴があるよ」


華が少し登った先に洞穴を見つけて、二人は急いで中に入って行った。すぐに豪雨が降りはじめた。


「こりゃあ、暫く止まないだろうな」


「大丈夫だよね」


「安心しろ、落石で穴が塞がらない限り大丈夫だろう」


「それ全然大丈夫じゃないよね」


「それより、氷を溶かしてやれば?」


雲の指差した氷の棺桶を見て華は、それもそうだねと言い氷の棺桶を溶かしはじめた。


「俺はこの先に一体どうなってるか見てくる」


そう言って雲は洞穴の奥へと向かった。


奥へと進むと周りがどんどん暗くなっていき、穴もどんどん狭くなっていった。


「一体どこまで続くんだ」


暫くすると、雲はハッと何かに気付いきすぐに目を閉じて耳を澄ましはじめた。


「ココ、ニハ、イラ、ナイ」


「ココオ、デテ、イケ」


片言のように聞こえる声。しかもその声は耳を澄まさなければ聞こえないほど小さく、空耳と勘違いしてもおかしくはなかった。


「クリアリッド族の生き残りか」

最後まで読んでいただき有難う御座います。

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