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消えかけの人々  作者: 蓮之都
一章 死線を越えて
17/22

最奥の拠点

最後迄読んで頂けると光栄です。

「謝罪だと...」


「疑ワレルノハ仕方ガナイト思ッテイル。我々ハ貴方ノ言ウコトヲ全テ嘘ダト疑ッタカラナ」


「丁度良い俺も聞きたいことがあるんだ。」


「ココデハ、奴ラニ気付カレテシマウカモシレン。奥ニコイ、道ハ空ケテオク」


声が止み、姿の見えない声の主と会話をした雲を抜いて三人は唖然としていた。


「さて、んじゃ奥に進むぞ」


雲は立ち上がり皆に奥へと向かうように伝えるが、三人は何がなんなのかよくわからない状態だった。


「速く行くぞ」


「え?何処に行くの」


雲の言葉で我に返った華が雲に訊ねた。


「は?」


「奥に進むって私達は真っ暗で全然前が見えないのよ」


「全員ちゃんと眼を開けろ」


「な、ちょっと何すんの、って。いっ痛ぁーーーーー」


「雲!華に何やってるのよ」


雲の言葉の後に、突然華の叫び声が聞こえたので紅那は眼が見えない状況下で恐怖を感じていた。


「頭が痛い~」


頭部に激痛を感じた華は地面に頭を抱えながら蠢いていた。


「おい待て、そんなに力入れなくてもちゃんと眼は開けてるから」


「うるせぇー。俺の腕を掴んでる手を放せ」


「ギャァァーーーー」


華に続いて響の悲鳴が聞こえ、益々恐怖を感じる紅那に向かって足音が近付いて来るのが聞こえる。


「ちょっ…本当に…何して」


ガシッ


「ガシッ?って…いたたたたた」


この瞬間、紅那は二人が何をされたのがよく判った。今正に自分が頭を両手で鷲掴みされているからだ。しかも予想以上に強い力で頭に激痛をが走る。


(この状態で眼を開いたままでいられるわけないでしょ)


頭の痛みに耐えながらも雲が手を放すまで眼を開け続けた。すると急に目の前に光が現れたかのように視界が眩しくなった。


「何?今の光」


少しずつ眼を見開くと先程迄は、洞穴内の石ころすら見えていなかった視界が良く見えるようになっていた。


「見えるか?」


「頭蓋骨割れるかと思った」


「頭ん中で何かじんじん響いてる」


「力入れすぎだから」


三人の言葉を聞いた雲は「よし」と言い言葉を続けた。


「ちゃんと見えてるな。響、照弥を連れてきてくれ」


頭を抱えながら三人は奥に向かって一歩一歩歩き出した。


───────洞穴内───────


「まだ頭が痛い」


「少しは力加減考えてよ」


「それを言うなら華に言え。眼を合わせようとしたら逸らしたから、掴んだ手に力を入れたんだ」


「それより、さっきの声って誰の」


先程の会話で聞き覚えのない声に紅那が質問をしてきた。その後、少しの間沈黙が起きたがゆっくりと雲が口を開いた。


「幻想の種クリアリッド族」


「「はぁ!?」」


雲の言葉に驚いた二人は大きな声をあげた。その声は瞬く間に、洞穴内をやまびこのように響き渡った。


「そして、ここから先がそのクリアリッド族が隠れ潜んでいた住みかだ」


突然先頭を歩いていた雲が立ち止まり、そこには岩の扉が開いた様な後と、洞窟とは思えないほど横も上も下も平な通路があり、その先からは微かなに射し込む光が見えた。

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