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東方幻想腐女録  作者: グラたん
第一章
27/119

第二十五話 咲夜の裸エプロン……だと……っ!

グラたん「えっ? 年始もう一話欲しいですか?(※酔ってます)」

メンタ「誰も言ってません」

グラたん「仕方ありません、投稿しましょう! 第二十五話です!」


次の日、お薬の力で幾分かマシになったメンタは体育座りで部屋の隅に蹲っていた。


「ごめんなさい。二度とこのような行為はしないです。覗きはロマンだー、とか馬鹿な事を言っていたこと、考えた事、計画を立てた事、実行したこと、知り合いを巻き込んだこと、自分の愚かな欲望に無関係な人たちに迷惑をかけたことを反省して後悔しております。はい、全てオレが悪いんです。オレのせいなんです。オレがいけないんです。オレが元凶なんです。オレが皆を誘って悪乗りさせたんです。皆でやれば怖く無いとか考えていたんです。死にましょう。そうですね。じゃあまずは準備をしなくては……」

「何があった……」


 魔理沙もてゐもこの手の精神状態の相手には何を言ってもあまり効果が無いことを知っているため、少し離れたところから見守るしかなかった。

 そんな中で霊夢は先の進路を決めようと立ち上がった。


「ともあれ、今日は紅魔館に行くわよ」


 続き、魔理沙も確認を取る。


「パルから聞いたけど主犯はレミリアじゃないってことで良いんだよな」

「うん、レミリア様がそんなことするはずないからね」


 そしてここ一番で活躍しない紫はジョッキを片手に騒いでいた。


「よーし、ジャンジャン行くわよー!」

「紫がまだ酔ってるぜ」


 霊夢たちも溜息をついて人選をする。


「使えないわね。それで、紅魔館に向かうのは私、魔理沙、パル、メンタは確定。他は?」


 見渡すと早苗たちは首を横に振って辞退した。


「私はまだ里の治療がありますので」

「私たちがいないと早苗ちゃんの力が使えないからパスね」

「此方も治療に専念しますので……そうですね、てゐを連れて行ってください」

「師匠!?」


 イナバもてゐも永琳が勧めたことに驚いていた。


「ま、まさか直々にご使命とは」

「ぶっちゃけ居ても邪魔しかしないのでコキ使ってください」

「ですよねー!」


 あまりにも最もな理由にてゐが喚き、霊夢たちは頷いた。


「分かったわ。紫は論外として、雑魚之助は?」

「一応行きますよ。ここに居てもしょうがないですし」


 霖之助のやる気溢れる発言フラグに皆の視線が一気に優れないものへと変わる。


「……」

「……無理、しないでくださいね?」

「こ、今度はちゃんと役に立ちますから!」

「心配だ……」


 心配もそこそこに、霊夢たちは立ち上がって旅館の外へ向かう。


「じゃ、さっさと行くわよ。終わったらまた飲むわよー」

「まだ飲むんかい!」


 パルも部屋の隅で縮こまっているメンタに声をかける。


「ほら、メンタも行くよ」

「はい。自殺ですよね? 切腹ですよね? 介錯はお願いします。どうせ……」


 と、呟いていたのでパルはてゐを手招きした。


「てゐ、メンタを担いで来て」

「はいよ。全く……誰がメンタをこんなに……」

「うん?」


 不意の発言にパルは振り返り、てゐは勢いよく拳を振り上げた。


「よーし出発!」

「気を付けてくださいね!」


 早苗たちに見送られ、一行は紅魔館を目指し進む。



 時は少々戻って昨晩。昼間より全力で走って紅魔館に戻ってきた咲夜は門を開け、敷地内へと入っていく。


「レミリアお嬢様! フランお嬢様! パチェ! 美鈴! 小悪魔!」


 いつもなら門にいるはずの美鈴すらおらず、紅魔館からは人の気配を感じない。


「だ、誰もいない……?」


 それもそうだろう。彼女たちは大図書館の地下の魔法空間にて遊んでいるのだから。しかしその事情をすっぽりと頭から抜け落ちている咲夜は一層パニックに陥った。


「まさか……」


 と、最悪の想像に至った時だった。


「フフフ……帰って来たようね」


 紅魔館の正面二階のテラスで優雅に紅茶を嗜む小柄な少女の姿が咲夜を出迎えた。


「何者!」

「あまりにも遅くて退屈だったのよ。ねえ、咲夜」


 その容姿はレミリアによく似ており、慣れた手つきで紅茶カップを置いてから階下へ降り立った。


「れ、レミリアお嬢様?」

「そうよ。さあ、咲夜こっちに来て――」


 彼女がそっと手を伸ばし、咲夜の直感が違うと告げていても抗うことなど、その手を撥ね退けることは出来なかった。


「あ……」


 彼女の手が触れた瞬間、咲夜の体の自由は奪われ、彼女だけの従順なメイドへと変化した。


「フフフ、洗脳完了。良いわね」


 手を伸ばし、咲夜の頬を撫でる。


「ただいま戻りましたぞ、お嬢」


 そこへ現れたのは彼女――レリミアの能力によって蘇ったフールエンリルたちだ。


「酷い目にあったわ」

「本当、あいつら嫌いだ」

「ううっ……お腹と首痛い……」


 各自が切られたり突かれたりした部位を撫でつつレリミアの元へ来て、隣にいる咲夜を見張った。


「戻ったのね」

「あら? 彼女は確か――」

「彼女は十六夜咲夜。たった今手中に収めたのよ」

「おお! 流石はお嬢だな」


 フールエンリルの世辞にすっかり機嫌を良くし、レリミアは内心で誇る。


「そ、そうかしら?」

「そうですよ! そいつ、あいつらの中でも一番厄介そうな能力もってましたからね」

「それにしてもこの紅魔館をたった一日で制圧するとはやりますなぁ」


 レリミアは調子に乗り、頷く。


「フフフ、私こそが最強なのだから当然よ。だけど油断は出来ないわ。奴等ももうすぐここへ来ることでしょう。皆、迎撃準備をして頂戴」

『ハッ!』


 フールエンリルたちを下がらせ、自身はレミリアの部屋へと向かった。

 自分のものではないにしても昔はこの部屋で遊び、時に喧嘩もしたものだ、と思い出しながらベッドに腰かけて――悶えた。


「あー! やっちゃったー! 紅魔館制圧しちゃったー! なんでか分からないけどレミリアやパチュリーたちがいないし、門番の美鈴もいないし、地下牢獄にいるはずのフランちゃんは抜け出しているしもう何がどうなってんのよ!」


 叫び、やらかしたことと現状の不可解を口に出して発散させ、冷静さを取り戻す。


「まあ、咲夜だけでも手中に収められたのは大きな収穫だけどね。ガシャたちはよくやってくれているし事変も出来そうかなぁとは思っていたけど本当に出来そうになっている所が夢みたい! この私が、人間を駆逐し、妖怪のための妖怪が全ての世界を作れる一歩手前まで来ている。だけど問題は霊夢たちなのよね。あの化け物ども……いくらあの人のためとは言っても死ぬのはちょっとアレだし……」


 レリミアの脳裏には一人の人物が浮かび、振り払う。


「咲夜もこんな感じだし……」


 レリミアは咲夜をみつつ、紅魔館の主であり旧友のレミリアを思い出して肩肘をついて見せる。

 ――確かに私の見た目とかもレミリアを意識してみたりしているからちょっと仕草を上品にしたら分からないらしいのよねー。それにこの洗脳の能力も一日一回が限度だとしても十分に強力だし。何にしても明日。明日霊夢たちを倒せれば私たちの任務は完了。そうしたらフールエンリールたちにも休暇を出せるし、ガシャポンドクロも里においてあげられる。バインパイアにもお腹一杯血を吸わせてあげられる。がんばらなきゃね。


「それにしても……」


 と、呟いてレリミアはベッドの枕の下に隠している薄い本を取り出して広げて内容を見てみる。過去にもその傾向はあったが、理解されないが故に拗らせ方は数段斜め上を行っていた。


「ないわー。レミリアの奴、かなり拗らせてるわね」


 レリミアにその気は無いが……一ページ捲って文字や絵に赤と青の線を入れていった。


「全く……誤植くらい直しなさいよ」





 翌日、元凶の住まう紅魔館へと霊夢たちはやってきていた。


「着いたわね」

「中華蕎麦(美鈴)の姿が見えないようだが……」

「あ、美鈴先輩やパチュリーたちは図書館の地下室でレミリア様たちと一緒にいますよ」


 この中で紅魔館の事情を知っているのはパルだけのため魔理沙たちがげんなりするのも事前に説明して置いて欲しかったと思うのも仕方がない。


「なんてタイミングの悪い……」

「ともかく行くわよ。あの面倒くさいのがいないだけもめっけもんよ」


 中華蕎麦こと美鈴は門番としての自覚は薄い上に昼寝をするダメな人材だ。しかし洗脳されていれば強固な門兵に代わることは間違いない。霊夢にしろ魔理沙たちにしろ本気を出した美鈴を相手にしてその後でレリミアたちを相手にするのは少々辛い。

 その美鈴も今は休暇中でいないため代わりが用意されていた。


「そうは行かない!」

「と、とーさない!」


 言わずもがな、飴玉で雇える格安の妖精チルノと大妖精だ。


「あ、かき氷に抹茶シロップ」


 チルノたちを見て霊夢がじゅるりと涎を垂らした。そんな様子の霊夢にパルは目を丸くして驚いた。


「食べるの前提!? えっと、彼女たちは?」

「妖精チルノと大妖精。ぶっちゃけハエたたきで倒せるくらい弱い」


 てゐに紹介され、妖精ばか二人は自慢げに薄い胸を張った。


「レリミア様に門番を頼まれたからにゃー通さない!」

「か、かかってこーい!」


 そんなチルノたちはさておき、霊夢は半眼で魔理沙を見つめた。


「……魔理沙、聞いた?」

「レリミア、だったな」

「聞き間違えることくらいは許すけど、チルノ以下ってどうなのよ」

「あれは戦闘中だったから仕方がなくて――」

「言い訳マジ乙」


 てゐのプギャーを食らい、魔理沙が顔に手を当ててしゃがみこんだ。

 霊夢は溜息を一つ付き、チルノたちに問う。


「まー、どうでもいいからそこ退いて。それとも経験値になりたいの?」


 その解答は予想済みであり、次第に経験値へと変化するだろうと考えていた。しかし今日の彼女たちはやけに自信ありげに両手を広げて叫んだ。


「ククク、今日はあたいたち二人ではないのだ! いでよ、我がしもべたち!」


 すると霊夢たちを囲むように雑魚妖怪の群れが現れ、不気味な笑みを浮かべながら立ち塞がった。霊夢は呆れつつも八卦陣を構えて迎撃態勢を取る。


「クヘヘ」

「いくらクソニートでもこの数相手なら」

「一矢は報いられる!」


 そうして戦闘が開始されようとした時、妖怪の一匹が静止をかけた。


「ってちょっと待てオマイラ!」

「ん、どした?」

「あ、あの奥に見えるのはまさか!」


 大振りな表情と動作で注意を引き付け、その指の先に全員の視線が向かう。


「まさか、あれは!」


 霊夢と魔理沙もつられて背後を振り返った。


「何よ?」

「なんだぜ?」

「ボク?」


 その先にいたのはパルだ。

 妖怪の数匹が神様でも信仰するかのように膝をついて頭を垂れた。


「紅蓮に染まる悪鬼刹羅の紅魔館の中に差し込む一条の光! 慈愛猫耳ラヴ・ザ・キャットのパル様だ!」


 それを聞いて雑魚妖怪どもは全身を震わせて数歩下がる。


「くっ……いくらレリミアちゃんのためとは言えパル様に弓は引けない!」

「た、退散だ!」

「わー!」

「わー!」


 妖怪たちが一斉に撤退を始め、その中には大妖精の姿もあった。逃げることだけは一流の雑魚妖怪や妖精であり一瞬にして誰もいなくなった。


「え? 大ちゃーん?」


 ただ一人チルノはその場に残されて呆然とする。

 霊夢たちは少し驚いた表情でパルを見て言葉を続けた。


「あんた、そんな二つ名で呼ばれてたの?」 

「初耳なんだけど……」

「むしろ妖怪に慕われているのが驚きだ」


 魔理沙は感心しつつ、傍らでチルノは追い詰められた主人公の如く拳を構えて顔を上げようとした。


「う、くぅ……つ、ついにあたい一人になってしまった。だけど勝負はここから――」


 その顔面にてゐのハエたたきが炸裂して快音を鳴らしてチルノを地面に叩きつけた。


「えい」

「ぶべっ」


 無様に散ったチルノを後目に霊夢たちは紅魔館の門を開き、中へと入っていく。


「よし行くわよー」


 紅魔館の無駄に豪華な門を抜け、咲夜の手が入っていない前庭に出た。夏場ということもあり出かける前は綺麗に揃えられていた芝生から雑草が生えてきており、パルは無性に綺麗にしたい衝動に駆られながらも先を急いだ。

 花壇にも雑草が生えており、木々の周囲にも多くの雑草が生えている。そして何よりも咲夜が大事に育てていた畑の野菜に栄養が届いていないのを見て遂に我慢できなくなり、パルは能力を使って草むしりを開始した。時間にしてほんの数分であり、その間に魔理沙たちは久しぶりに来る紅魔館を眺めていた。


「意外にも破壊跡が無いな」

「普通に住む所が欲しかっただけみたいな感じね」


 占拠されているのであれば大なり小なり破壊跡があったり荒らされていてもおかしくはないのだが、レリミアたちはそんなことをせず休息を取っていた。


「おまたせ~」


 草むしりを終えて満足したパルが戻ってきたところで、不意にてゐが二階のテラスを見上げて指をさした。


「むっ、テラスに誰かいるぜ!」


 その先にいるのはレリミアと咲夜だ。レリミアはすごく満足そうに笑みを浮かべ、奥に控えている咲夜を前に出した。


「フフフ、よく来たわね愚か者共。見なさい、あの十六夜咲夜も今ではこんな姿に出来るのよ」

「……」


 咲夜は羞恥することなく進み出てその姿を晒した。普段の咲夜であればパルに頼まれたとしても絶対にやらない格好をさせられ、くるりと回ってエプロンの裾を持ち、お辞儀した。


「ブッ」

「裸エプロンだと!?」


 真っ先に反応したのは霖之助とてゐだ。特に霖之助は派手に鼻血をぶちまけてしゃがみこみ、素早くティッシュを鼻に詰めて処置するが今回の衝撃は大きく、詰めたはずのティッシュから血が滴り落ちた。


「えっ、レミリア様に咲夜さん!?」

「いや違うだろどうみても」

「むしろお約束をやってくれる方にありがたみさえ感じてくるわ」


 パルの反応に魔理沙たちは感心と呆れを持ちつつ、レリミアも満更ではなさそうに腕を組んで見下ろした。


「オホン。ここまで来たことは褒めてあげましょう」

「いやむしろ貶せや。メンタも何か言ってやれ!」


 てゐが指示するとメンタは首筋にナイフを当て、光の失われた目をてゐに向けた。


「え? 死に場所? それとも死神様のお迎えですか?」

「会話が何もかみ合ってねぇ!?」


 馬鹿な……! と、てゐが驚き、レリミアはそれを無視して続けた。


「オホン。しかし私が出るまでもないわ」


 しかしそれを霊夢は止めて助言した。


「いや出てこないとあんたら即行で溶けるわよ」

「いでよ、四天王!」 

「この面子相手にあくまでも地を通すお前を褒めたい」


 戦力さは歴然であり、四天王(笑)が出てきたとしても相手になるかどうか疑わしい。それでもレリミアは依然たる態度で右手を伸ばしてフールエンリルたちを呼び寄せた。

 紅魔館の玄関や屋根、テラス、窓に待機していた彼らが恰好をつけて前庭に降り立ち、その痛々しい登場に霊夢たちは憶えのある寒気を感じた。


「ファハッハッハ! よく来たな小娘共!」

「今日こそは倒して見せるわ!」

「そこのクソ兎に復讐を!」

「そこのポニテ娘、パルと言ったの。決着を付けようかのぉ!」


 四匹に対してまともに反応できるのはパルだけだ。


「な、なんて気迫……でも、負けないよ!」 


 それは良いのだが、てゐは此方側にある二つの爆弾を処理しなければいけない。


「あ、待て待て。先にこの変態を何とかしないと」


 一つは未だに鼻血をダバダバダバダバと大量出血の如く流して死にかけている霖之助。


「メンタ!」

「……はい、ナイフ一本あれば頸動脈を切って死にます」


 もう一つはパルに精神をやられたメンタだ。霖之助の方は興奮が収まるのを待つしかないがメンタの方の解決策はもう目の前にある。

 てゐが二人を交互に指をさしてメンタの視線を上げさせる。


「違う! 見ろ、この無様な霖之助とあの咲夜を!」

「……。……裸エプロン」


 僅かにメンタの視線に光が灯り、てゐは想いを乗せて叫んだ。


「思い出せ! 今の咲夜を写真とって夏コミに出せよ!」


 その想いは果たして――。


「そうですね! ヒャッハー!」


 届き、味方全員を驚愕させ、敵全員を恐怖に陥れた。


「治った!?」

「嘘でしょ!?」

「治らなくて良いのに!」

「出来ればあのままの方が良かった!」


 さて、とメンタは呟いて状況確認のためてゐに尋ねた。


「で、これってどういう状況ですか?」

「それはカクカクシカジカ」


 てゐの説明ならざる内容を聞き、メンタは頷いた。


「分かりました!」


 インアンドセクトは驚き、問い叫ぶ。


「分かったの!? 嘘よ! 言ってみなさい!」

「え、虫けらと犬ッコロが居る次点で残りの二人は四天王ですよね? それでテラスで裸エプロンプレイしている咲夜さんはあのレリミアとやらに操られていて霖之助さんはそれを見て鼻血吹いています」

「……正解だ」


 てゐもまさか正解されるとは思ってなかったのか少々悔しそうに呻いた。


「どうでもいいからさっさと倒しましょうよ」


 霊夢の呆れた言葉にメンタは頷いて駆け出した。


「それもそうですね。じゃオレは虫けらと犬ッコロ行きますね」

「私も手伝うぜ」


 てゐもそのあとに続いて走り出し、パルも自身の敵を見据えて鮪包丁を構えた。


「ボクはガシャさんだね」


 ならば、と霊夢たちはテラスで仁王立ちしているレリミアを睨みつけた。


「それなら私たちは」

「レリミアが相手ね」


 最後にようやく鼻血を止めることに成功した霖之助が立ち上がり、天下無双剣を構えて格好つける。


「ふっ、女性に剣を向けるのは忍びないですが、今日は戦わせて貰いますよ」


 だがそれを今やるのは下策と言えよう。近くにいたメンタが口元を抑えて霖之助を指さしてせせら笑った。


「霖之助さんが言うと三下のように聞こえるのはなぜでしょう。カッコつけているようですが、ついてませんよ。むしろ死亡フラグです」

「カッコくらいつけさせてくださいよ!」


 決まらないまま霖之助の口頭は終わりを告げ、対してフールエンリルたちは拳を鳴らして各自の敵のところへ走り出した。


「ハッ! 速攻で片付けてやるぜ!」

「人間如きにやられるものか!」

「因縁に決着をつける!」

「フォフォフォ!」


 そうして、霊夢がレリミアに夢想封印を叩きつけてテラスごと粉砕したのを機に戦闘は開始された。




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