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第二章 女神のみぞすむセカイ

ユウ「(人生の)エンディングが見えた!」

アルテミス「ちょっと、まだ死なないでよ!」

「あれ? ここどこだ?」


 目が覚めるとユウは見知らぬ空間にいた。いや、目が覚めたというのは正しくない。一応夢の中みたいなそういうきちんとした設定である。


「ここは部屋だよな……そっか! クマが寝る前に言ってた女神さまってやつだな。それじゃあ、体が動ないのは理解できる、かな……?」


 現在のユウの体制は見事なまでの”土下座”である。なんとか首は動くが、それ以外は身動きが取れない。しかし、全面的に真っ白な部屋ということはわかった。


「でも女神さまいないよな~。あっ、そうか! これは女神さまがお風呂に入ってて出てきたところに『あら? もういたの?』って出てきて裸が拝めるお決まりパターンか!」

 

 と、そんなトラブる、に胸をときめかせていたが、部屋の時計が三十分ほどたってもそんなことは起こらない。


「うっ、ちょっと、足がやばいなー。地面との感覚がなくなってきたような。そろそろ無理かも」


 まあ、いくらユウが無理だろうが、女神は出る気配がなく1時間経過していた。


「こ、これは女神とかじゃなく、普通の夢? いや、でもさっきまでしびれてたしなー……。もう何も感じないけど。夢なら早く覚めないかな……」


 2時間ほどたって意識が朦朧としてきたころでふと気付いた。


「あれ? あの机にあるマグカップ。めちゃくちゃ丸い字で『女神』ってマイネームで書いてんじゃん……女神もマイネーム使うんだ……ってそうじゃなくて! やっぱ、女神の仕業か! いや、でも女神来ないし……じゃあこれなに……?」


 この部屋にいるうちにさらに気付いたものがある。人間が最後に至るもの。

――――『無』だ!

 そうか女神はこのことを気付かせたかったのか! 僕には『無の境地』が見えた! まあ、そんなの勝手な妄想だし、それは五時間たって気付いたことだ………。 しかし、女神が現れるどころか、本当に何も起こらず、十時間たっていた。


「あー、ちょうちょだー。きれいなおはなにとまってるぅー。あはは、ぼくもとびたいなー。でもうごけないよー。なんで? なんで? なんで? なんで?」


 時間の感覚がなくなり、なんか人としてまずそうな方向にいったころで、扉の音が聞こえたような……幻聴でなければ。



「もう、オリオンったら顔を真っ赤にして照れて、こんなに長いこと逃げることないのに。別に結婚する前に純潔破ろうがばれないっていうのに! むしろ既成事実を作っちゃえばクソ兄貴も認めるしかないんだし! あっ、そして子供ができたらオリオンのことを『お父さん』とか、『パパ』とか言っちゃったり?やだー、私、女神のくせに、はしたない~! でも、そんな風にしたのはオリオンな・ん・だ・か・ら! なんつって、アハハハハ!」


 この長い独り言をしているのが何を隠そう、クマが仕え、ユウが純潔を誓った女神である。


「あれ? なんで部屋の真ん中に壊れた人形があるのかしら? 『なんで?』しか言ってないわ……気味が悪いわね……」


 まるで粗大ごみのような壊れた人形を、魔法で跡形もなく消そうとしたところでようやく思い出した。


「あー! そういえば新しい信者を呼び出してたっけ! すっかり忘れてたわ……。消してたらまたクマちゃんにがみがみ言われるとこだった……」


 全く、上司に対して何様だ!というの態度だが、そこも含めて可愛いところだと思ってる。


「さて、取りあえず治してあげないと。えいっ!」


 えいっ! という、詠唱もないうさんくさん掛け声とともに手のひらから神聖っぽい光が当てられた。



「はっ! 僕はいったい何を……」


 意識を取り戻すと目の前には、二つのメロン……じゃなくて、巨乳がなっていた。


 そんなメロンのような胸をより際立たせる細い腰と、程よく肉付いたヒップ!まさしくボン・キュッ・ボンだ!!

 そのラインを一切隠すことのないぴっちりとした黄金の服がまたエロい!……だが、エロいにも関わらず、若々しさまで兼ね備えている。

 そのうえでこの世のすべての光を集めたかのような黄金の髪。

 まるで造形物かのように整いまくった神々しい顔。

 そう、その存在はまさしく……


「あ、あなたが女神様ですか!」

「そのとおりよー。私があなたに純潔を誓われた神・アルテミスよ!」

「あれっ!? 名前言っちゃうんですか? クマが『天界の者は名乗らない』みたいなこと言ってたんですが……」

「あの子もまじめねぇー、そんなの気にして。……って、私も暇じゃないからさっさと本題に入りましょ!」

「そりゃあ神様何だから忙しいですよね。なんかずっと待ってた気がしますし」

「そうよ~、とっても大変何だから。でも、だからこそ燃えるのよ!」


 まったく話しがかみ合ってない気がするし、目の中が火というよりハートに見えるのはきっと気のせいだろう。


「さて、君には純潔の誓いを守ってもらわないといけない。本来なら一生純潔でいてもらわないといけないのよ。でも、今どき私だって純潔の誓いなんて守ろうとしてないのに、そんなことするのはあなたかクマちゃんぐらいだから出血大サービス! 30歳の誕生日まで守ればいいことにするわ。もしできれば、そうね…………魔法でも使わせてあげるわ!」

「私だって守らないって、女神様も冗談言うんですね。でもそんなうまい話、まるで都市伝説にでも出てきそうですね。ちなみに魔法ってどんなのですか?」

「うーん、本来30年くらいだったら手から弱火が出せるようになる程度だけどー、ま、その時に私の使わなくなった魔法あげるわ。中々強力よ!」


 やっぱりお爺ちゃんの本はさすがだ!

 20代を童貞で過ごすことにはなるが、まさか神様レベルの魔法が使えるようになるとは!

 何だか目の前の女神の周りに、神々しいオーラが見えてきた気がする。


「あら? どうやらあなたの中で私が信仰されたようね。って、まだ信仰してなかったのに!? 怒りを通り越して呆れるわね。でも、あなたのこと気にいったわ。」

「あ、ありがとうございます! それでちなみに何ですけど、純潔の誓いって守らなくてもペナルティーとか無いですか?」

「あら? 守らないの? まあ、私は一向にかまわないけど、多分……あの『クマ』に殺されるわよ。それで良いならご自由に!」

「ぜひ守らせていただきます!」


 まだ少ししか見ていないがクマを怒らせるとヤバそうだ。ぬいぐるみだけどクマだし……


「ま、せいぜいクマちゃんと仲良くしてね! とそんなとこで、そろそろ私も出かけたいしこの辺で!」

「あっ、ちょっと待ってください。最後に質問! なんで、あの天の使いはクマのぬいぐるみ何ですか?」

「あー、えっとねー、あの子をぬいぐるみにしたのは私の”趣味”もあるんだけど、もしクマちゃんの本当の姿を見れば君は絶対理性を失うだろうし、そもそもあなた冒険者なんだから、あんなチート後衛いたらやることなくなっちゃうでしょ! っと、それじゃ私急ぐから、また気が向いたら会ってあげるわ。じゃあね!」

「ちょ、後衛って? クマさんが? しかも美人なのか……って、何を妄想してるんだ! あれに発情したら人として終わりだろ」

 なんて考えていたら女神が出ていった瞬間に部屋が崩れ始めた。しかし、未だに土下座の体制から動けない。成す術もなく土下座のまま崩壊に飲まれてしまった。



―――うっ、ここは。って、何だこの柔らかい感触は!!


 と、お決まりパターンに期待して目を覚ましたが、手のひらで握っていたのはクマの足だった。


「おい、ユウ!! わざわざ起こしてやったものの足を掴むとは言い度胸だな! よかろう、今日は地獄の特別メニューを与えてやろう。」

「起こすって絶対蹴ってたじゃん!痛くはなかったけど」


 ようやく体が自由に動く。まさかこんなことにありがたみを覚える日が来るとは思っていなかった……


「地獄のメニューは勘弁してほしいなー。それより朝食のメニューどうする? パンでいい?」

「いや、今日は和食が食べたい! 卵かけごはんにせよ!」


(洋風の女神様だったのに、このクマは和食を食べるのか)と、困惑するユウであった。

 順調に3つ書き終わった。このまま3日坊主的な、3章坊主にならないといいが……。

 自分自身のことはあまり信用しない。その方が気楽で良いし!

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