第41話 ドラゴン退治要請
さて。いらないものを売ったところ、私たちは非常にお金持ちになり、家もお屋敷、と言うのがピッタリな大きなものになってしまった。
それなら、当然。有名人になってしまったわけで。
道を歩けば噂されるのはもう当然のことのようだよ。
『ねえちょっと、あの人たちよね?』
『ええ、そうよ。何でも、凄い奴隷の数らしいわよ』
『確か、海の洞窟でお宝を大量に持って来たとか』
『そんなに強いの?』
『と言うか、あの噂って本当だったのね』
いや、兎たちは奴隷じゃないし、そんなに多くないと思う。
とまあそれは置いておいて。最近、冒険を再開したのも会って全く進んでいなかったマカロン研究(?)は、セレスのおかげで一瞬にして終わった。
「な、なんで・・・?!」
「わ、分かりませんよぉ」
セレスが作ったら、私の好きな、あのマカロンが出来たのだ。材料とかは、全部、心花と一緒なのに。
作り手の問題かなぁ? 本当に不思議だよ。でも、それじゃ私には作れないのかも。
まあいっか。私が作るのは諦めよう。
「マスター! 大変です、会いたいって人が押し寄せてきて・・・」
「颯也、表に出て、颯也に勝てたら、って条件を叫んで来てよ」
「おお! 楽しそうだな! 言ってくる!」
これで大半の人は消えることだろう。なにせ、海の洞窟に行って帰ってくる人と言うのは、雅さんレベルの人なんだもん。まあ、雅さんは潤さんには遠く及ばないし、それくらいなら結構いるんだけどさ。
とりあえず、一般の人がどう足掻いても、勝てるはずはないのだ。
「ローリ、買い物頼める?」
「分かった。ルナ」
「はい」
ルナはポン、と音を立てていつもとは違う姿に変身した。いや、大して変わらない。この子たちが変えられるのは、好きな『年齢』にだから。あと、服ね。
今日はいつもより大人っぽく。一見、どこかの成金お嬢様みたいだよ・・・。雅さん位に変身、茶色のコートに、狐の毛皮のマフラーを巻いた姿だ。
「では、いってきます」
「よろしく」
「気をつけてね。ばれたら買い物は中止しても良いから、逃げておいで」
「わかりました」
まあ、ばれる事はないだろう。私と奴隷、ローリは目立つけど、他の兎まで念いりに見ている人はそうそういない。まして、姿を変えているときたら。
有名アイドルグループのバックダンサーが歩いているからって囲まれたりしないだろう、ってイメージなんだけどね・・・。どうだろう。
「ティーナ、あれ? ティーナは?」
「さあ、見てませんね」
「あ、私も同じく」
「見てない」
おっかしいなぁ? さっきまでその辺で窓越しに、例の家を囲んでいる人を覗いていたのに。
と思っていたら、にゃーん、と一匹の猫がこっちに歩いてきた。茶色い短い毛の猫だ。
「え、猫?」
「ティーナさん、こんなの連れこんできたんでしょうか?」
「でも、ティーナさんを見てません」
「? そういえば」
私が抱き上げようとすると、ポン、とその猫はティーナになった。
「うわあああ?!」
「にゃっ、そんなに驚くことじゃにゃいにゃ」
「あ、そういえば、颯也くんとか、マスターは変身できないんですか?」
「スキル取ればできるはずにゃ」
あ、そうなんだ。でも、別にいいかなぁ。
って、あれ? ティーナって猫だよね? じゃあ、ティーナに頼めば、私、猫、飼えるのかな?
「できるはずにゃ。やってみるにゃ。にゃん匹?」
「えぇと、三匹くらい、お願いできるかな」
「わかったにゃ」
すると、ティーナは外に出ていった。が、すぐに戻ってくると、その足元には三匹の猫。
一匹は黒い短毛の猫。一匹は茶色い短毛の猫。一匹は、白い長毛の猫。
「この、茶色の子がリーダーになりたいそうにゃ」
「へぇ。私の使い魔にすれば良いんだよね」
「そうにゃ。よろしくにゃ」
私は茶色の子を使い魔登録し、少しスキルポイントがあったので、変身のスキルを取ってあげる。
で、次に二人も使い魔登録。この子たちも変身が取れた。
「よし、これで大丈夫」
「じゃあ、みんな、変身にゃ!」
ティーナが言うと、みんなはぽん、と人型になる。
茶色い子は、ティーナに似てる。パチっとした目に、茶色い髪がショートカット。
黒い子は、お姉さんタイプだろう。きりっとした目に、短い黒髪が似合っている。
白い子は、おっとりしてる。綺麗な青い垂れ目に、真っ白な髪がふわふわと長い。
「よろしくお願いします、シュリ様!」
「これからよろしく、シュリ様」
「シュリ様、よろしくね~」
ん、可愛いな。特に、この白い子なんてもうふわっふわで・・・。
「シュリ様? 変なこと考えてる~?」
「え? まっさかー」
意外に鋭いな、この子・・・。怖・・・。
「シュリ様に名前つけて欲しいそうにゃ」
「そうなの? じゃあ、ココア、チョコ、ミルク」
「適当すぎない~?」
「え? 良いと思うんだけど・・・」
「何でもいいよ! 私はココアだね?」
茶色い子がココア、黒い子がチョコ、白い子がミルクだ。うん、超適当だ。
とはいえ、いきなり名前つけろって言われてつけられるはずないじゃないか。
まあいいでしょ。そのうち慣れると思うよ。
「ただい・・・あら?」
「あ、ルナ、お帰り。平気だったみたいだね。この子たちは、ティーナの眷族」
「そうなの。可愛い」
うん、大きな耳がとっても可愛い。ふにふに動く尻尾も。
三人はティーナみたいにワンピースを着ている。けど、長袖ね。ティーはなアームカバーで足してる。
ココアは茶色いワンピース。長さはミニってところかな? プリーツスカートになっている。
チョコは黒いワンピース。長さは、ショートくらいかな? フレアースカートになっている。
ミルクは白いワンピース。ロングのサーキュラースカートだ。えぇと、裾を広げると円形になるスカートだ。お嬢様っぽい奴。
「ふふ、大きな家にもなったし、まだ増やしても平気ね」
「る、ルナ。そんなに増やさないよ・・・。いや、増えるな」
「さ、みんな。元に戻るのにゃ」
「はーい」『はい』
ぽん、とまた猫の形に戻った。こっちの姿も可愛い・・・。
そのうち颯也に頼んで犬も飼おう。そうだそうだ。
「じゃあ、あたしはこの子たちのレベル上げに行ってくるにゃ」
「はい、行ってらっしゃい。ルナ、待たせちゃってごめんね」
「いえ。ちゃんと買ってきましたよ」
いつも通りの姿になったルナが買い物袋を渡してきた。うん、あってるな。
今日は美味しいシチューを作ろうと思って。寒いしね。野菜たっぷりで。
そうそう、シルシィはあれ以来、全然風邪をひかない。こんなこと初めてだと笑っていた。レベルで耐性が付いたのかな?
「ご主人、ご主人、バイオレットにドラゴンが向かって来ている。お手伝いの要請が来た」
「えぇっ? わ、分かったよ・・・。シルシィ、颯也、心花、エリー、セレス」
『はーい』
ドラゴンかぁ・・・。弱いのだったら問題ないけど、たまーに強いのが来るんだよなぁ。そうすると、この人数でもちょっと大変だったりする。倒せない事はまずない。
さて、武器を持ってさっさと出発。兎たちも当然連れていく。
「にゃあああ!」
「ティ、ティーナ?!」
「あ、シュリ様ー! ど、ドラゴンにゃー!」
草原に出るなり、ティーナたちがドラゴンに襲われているのが見えた。びっくりだよ。
とりあえず、此方から攻撃をして意識を逸らしてやる。
で、その間に怯えている猫たちの傍に私が行く。なにせ、一番早く動けるからね。
「大丈夫?」
『シュリ様ー!』
「ああ、大丈夫大丈夫。使い魔だから経験値は行くよね・・・」
強いな、このドラゴン。私は横目でちらと見て考える。
魔力の大きさが尋常じゃない。これを倒すなら、この子たちは隠しておき、私も入ったほうがいいかもしれない。
「向こうに隠れていて。大丈夫だから」
「わ、分かりました!」
「だ、大丈夫なんだよね?」
「うん。じゃ、わかったね?」
私は鞭を持って走りだす。攻撃を避けるだけなら、走って避ければ問題ない。が、まあ、私には気が付いていないな。
尻尾が無くなった事に驚いたドラゴンは、急に暴れ出した。この状態なら、魔法の方が良いだろう。
少し戻って私とシルシィ、エリーで魔法を撃つ。それから、遠距離攻撃なら平気だから、セレスが弓を使う。
暫くやっていたら、何とか倒せた。猫たちに出てくるように合図をする。
ふわふわしながら出て来たのは、猫の姿をした三人だった。ああ、こっちが元の姿だから、三匹か。
此方まで来て、ドラゴンがちゃんと死んでいる事を確認すると、ほっとしたように人型になった。
「さて。みんなのレベルも上がったかな?」
「あ。多分・・・」
「じゃあ、颯也、連絡は?」
「もうしたから平気だぜ!」
ああ、もうみんなずいぶんレベルが上がったなぁ。私じゃ絶対に勝てないよ。
朱璃 15歳 ランクB パーティ『宝積』 パーティランクC
レベル90++ ダメージ3000 マジックパワー3200 スタミナ1800 力1200
魔法3500 守備1300 速さ5500
タロットカード入手可能 召喚成功率小UP タロットレベル3 短剣レベル2 ドロップ率UP 魔物使いレベル5 魔力レーダー 鞭レベル3 使役レベル5 エルフ魔法レベル5 使役+レベル5 魔物使い+5
奴隷 シルシィ 颯也 心花 エリヴェラ
スキルポイント250 振り分ける
シルシィ 11歳 ランクB パーティ『宝積』 パーティランクC
レベル120++ ダメージ4500 マジックパワー4000 スタミナ3100 力2500
魔法4800 守備2500 速さ3000
エルフ魔法レベル5 タロットレベル5 弓レベル3 魔力レーダー 魔法威力UP 魔法コントロールUP エルフ魔法+レベル5 魔力回復率UP
スキルポイント850 振り分ける
颯也 10歳 ランクB パーティ―『宝積』 パーティランクC
レベル95++ ダメージ3500 マジックパワー1800 スタミナ2000 力3000
魔法1500 守備3200 速さ2500
剣レベル5 槍レベル5 巨大剣レベル5 魔力レーダー みきり 盾レベル5 回避レベル5 剣+レベル5 跳躍レベル5
スキルポイント170 振り分ける
心花 9歳 ランクD パーティ―『宝積』 パーティランクC
レベル70++ ダメージ2000 マジックパワー1800 スタミナ1800 力1500
魔法1500 守備1800 速さ1200
科学者 調合レベル5 毒見レベル5 斧レベル5 斧+レベル5
スキルポイント350 振り分ける
エリヴェラ 266歳 ランクD パーティ―『宝積』 パーティランクC
レベル90+ ダメージ3200 マジックパワー2500 スタミナ1800 力2500
魔法2500 守備2500 速さ2200
悪魔魔法レベル5 空間魔法レベル5 擬態魔法レベル5 鎌レベル5 ワープ魔法レベル5 鎌+レベル5
スキルポイント260 振り分ける
クローリク レベル20++ スキルポイント680 パラメータポイント20
噛みつき攻撃レベル5 変身レベル3 自然魔法レベル5 兎の女王 ブーメランレベル5
マジックパワー550 力200 魔法100 守備370 速さ100
配下 サラ ディーネ ルーシー フロス ライ シル ノーム ルナ ラート
兎たちの平均 レベル120+ スキルポイント415 パラメータポイント40
変身レベル3 属性魔法レベル5 属性魔法+レベル5
マジックパワー550 魔法500
アルベルティーナ 13歳 ランクF パーティ―『宝積』 パーティランクC
レベル10++ ダメージ2000 マジックパワー1800 スタミナ1800 力1500
魔法1500 守備1800 速さ1200
爪レベル5 連続攻撃 短剣レベル5 爪+レベル5
スキルポイント490 振り分ける
セレスティーヌ 40歳 ランクF パーティ―『宝積』 パーティランクC
レベル70+ ダメージ2000 マジックパワー1800 スタミナ1800 力1500
魔法1500 守備1800 速さ1200
天使魔法レベル5 弓レベル5 弓+レベル5
スキルポイント50 振り分ける




