登場人物紹介1
登場人物紹介です。今回は4人ですね
天川 駿
本作の主人公。幼い頃に母親が失踪して以来、父親とずっと二人で暮らしてきた。しかし、高校進学と同時に学費を稼ぐため父親が単身赴任を余儀なくされる。そのため、一人暮らしをしていた。
昔から人付き合いが大の苦手で、他人を遠ざけるような振る舞いばかりをしていた。よって、自然と友達と呼べる存在はいなくなり高校に進学した時点ですでに独りぼっちになっていた。
独りぼっちになってからはさらに他人への振る舞いが拒絶的になり、もはや人間嫌いの域に到達しているといっても過言ではないかもしれない。
また、そんな駿はその立場を利用されクラスメートの黒田にイジメを受けている。が、もはや他人どころか自分にすら興味を持たない彼にとってはあまり堪えるものではないらしい。彼が興味を示すものは唯一ゲームのみである。
今回、突然の地震に慌てて家を出たところ異世界『ディード』に迷い込んでしまった。
元の世界ではあり得ない現象を次々と目の当たりにする駿は、一体そこで何を感じ、何を思って独り歩いてゆくのだろうか?
春先 美歌
駿の幼馴染。腐れ縁とも言う。
性格は駿と真逆で明るく活発で社交的。そのため、クラスどころか学校中の人気者である。それには彼女自身が学校屈指の美少女であるということも関連しているのだろう。中学時代に非公式で開かれた校内美少女コンテストで優勝した回数は数知れず。
そんな美歌だが、ひとつ何かを決めるとそれをやり遂げるまで絶対に止めようとしない強情な部分がある。それこそ一度はじめると、誰の忠告であっても完全に無視して目的の達成のために全力を尽くしてしまう。たとえそれが世間一般から非難されることであっても、である。
実は、皆から嫌われている駿のことが小さな頃からずっと気になっている。そのため、なんとか彼の立場を変えることができないものかとひそかに努力をしてみたりはしているのだが、その度に駿にはうっとうしがられていた。
すぐ後に待ち構えている林間がチャンスだと踏んだ彼女は、誰にも知られずこっそりと何かをするために準備をしていた矢先、駿は『ディード』に迷い込んで失踪してしまった。
執拗なほどにまで駿を気にし、彼の味方であろうとしていた彼女の胸中は……そしてその真意は……
黒田 賢児
駿のクラスメートでクラス委員長。いわゆるボンボンで、国を代表する財閥の一人息子。
自分の生まれにかなりのプライドを持っており、そのためにクラス委員長になった。要は自分が頂点に立っていないと気が済まないタイプの人格。
自分のクラスおよび学年内で彼の言うことを聞かない人物はほとんどおらず、そのためいい気になっていたのだが唯一駿だけは言うことを聞こうとしなかった。
そのため、自分を慕う部下のようなクラスメート達と一緒に毎日のように駿をイジメる事に。だが、既に現実世界への興味を失っていた駿にとっては『どうでもいい』イベント扱いであったためリアクションがあまり得られず、徐々にエスカレートし始めている。
そんな黒田も駿と時を同じくして異世界『ディード』に迷い込む。
自分の生まれというアドバンテージを失った彼は、一体この世界で何を望むのか?
美剣
駿が『ディード』に迷い込んでから初めて会う女剣士。街から離れた森の中に居を構えてひっそりと暮らしている美女だが、実は世界でも有数の『剣客』でトップクラスの実力を誇る冒険者の一人。
ちなみに‘美剣‘という名前は二つ名で、本名は別にあるらしいが誰も彼女の本名を知らない。
二つ名の通り、美しく舞うような動きで刀を振るう剣術の達人で『月下蒼刃流』の使い手。
死獣に襲われて逃げ惑う駿を見かけ後を追いかけたところ、いわくつきの刀を駿が抜き応戦したのを目撃し彼を弟子入りさせることに。ちなみに本人の同意は得ていない。
性格は絵に描いたような『ドS』。毒舌で、二言目には嫌味などを飛ばし、剣術修行で毎日駿をボコボコにしては炊事、洗濯等を全て行わせると言う傍若無人さを見せる。
しかも命じた当の本人はひぃひぃ言っている駿を酒を飲みながら笑って見ているという趣味の悪さ。まさに悪魔のような女である。