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微熱の道化師  作者: だぶまん
微熱の道化師(異世界編)
5/16

5.「ヒーローも同じ場所にいた。」

村に着くと村人が出迎えてくれた。長老が調査団一行である弱者太郎とヘルニア国兵士たちを案内する。

まずは村の真ん中に立派な像が見える。長老曰くこれはかつて脅威から村を救ってくれた勇者を模した像だという。

そしてそれを囲むようにお世辞にも立派とは言えない村人たちの家が建っていた。太郎はこんな立派な像が村に作れるのかと少し違和感を感じていた。

しかし、あまり詮索せずに調査員捜索の目的が優先だと太郎はこれ以上考えないようにした。

太郎は思い出して村長にここに防具を取り扱っているところはないかと聞いてみた。

すると村長は少し目を細めて家の方向を指さして


「あの兄弟の家はこの村を少し外れたみすぼらしい家です。」


と悪態をつきながら教えてくれた。そこにはゼン・ニンという兄弟が家住んでいる家らしい。

あとで尋ねてみようと太郎は村長にありがとうと言うと再び村の案内に耳を傾た。

夕方。

村の案内が終わった後泊まる宿について太郎は身に着けている段ボールを早く別の装備に変えようと足早にゼン・ニン兄弟の家を探した。

言われた方向で見つけた家は確かにみすぼらしく今にも壊れそうな外観をしていた。ノックをしてみるが返事がない。そしてドアが空いてしまった。


「誰かいますかー?」


太郎は人がいるか尋ねる。


「はーい、ちょっと待っとくれ。」


床下のドアのようなところから声が聞こえる。しばらく待つと床下が空いた。姿を見せたのは魔女のコスプレをした質屋のおじいさんだった。


「じいさんてめぇっ!」


太郎はおじいさんの首を掴み上げるが腕力がないのであくまで格好だけになってしまった。おじいさんは状況がよくわからずとりあえず驚いていた。

太郎はなぜ川に投げ飛ばしたんだとおじいさんに聞くがおじいさんは知らぬ存ぜぬといった顔でただただ驚いていた。

おじいさんは太郎の話をさえぎった。おまえの話しているおじいさんとは私と同じ姿をしていたのかと質問した。

太郎は質屋のおじいさんの特徴を詳しく話す。するとおじいさんは少し考えて太郎に告げた。


「もしかしたら質屋のおじいさんはワシの兄弟かもしれん。」


太郎はどうしてそんなことが言えるかとおじいさんに言い返すが、

おじいさんはどうやら質屋のおじいさんの兄(ゼン・ニン兄)だったらしい。弟は昔究極の武具を探す旅に出ると言って出て行ったきり行方が分からなくなっていたとのことだった。

太郎はゼン・ニン兄にこれまでの経緯を話す。ゼン・ニン兄はちょっと手を見せてくれと言われたので太郎は素手を出した。

それを見るなりゼン・ニン兄はムッとした顔をして"太郎。お前さん一杯食わされたな"と言った。

ゼン・ニン兄曰く、太郎の手には潜在能力を抑制し救世主としての使命を全うしなければならないという呪いがかけられていた。

どうしたら呪いが解けるのか太郎は尋ねるが呪いをかけた者の願い通りの役割を果たすか本人にしか解けない特殊な呪いらしいことをゼン・ニン兄は説明した。

ついでにゼン・ニン兄にヘルメットのについて尋ねた。

ゼン・ニン兄はしばらくヘルメットを見つめた。太郎は赤面した。


「ようわからん」


ゼン・ニン兄はそういうと、眼鏡をかけて再びヘルメットを見る。

ハッとした表情からおじいさんは落ち着いて"奴は戦い抜いたんじゃな・・・"と太郎に過去の経緯を話す。

ゼン・ニン兄は昔兄弟で防具屋をしていた。その時一人の男が今いる(異)世界を救うために悪と戦う鎧が欲しいと

注文されて作ったのがこの防具とのことらしい。

太郎はゼン・ニン兄に注文してきた男の名前を聞くがよく覚えていないと言われた。


「もしかして・・・」


太郎は昔見た昔見たヒーローの主人公の名前を言おうとしたが

実は弱者太郎も主人公の名前を忘れていた。

なんだたっけとやきもきしていた太郎だったが、ゼン・ニン兄が思い出したようにこの(バトル)スーツセットには名前があることを思い出した。


「このバトルスーツセット、名前がMUGEN-02という名前じゃったなぁ。」


太郎はなんで異世界で車みたいな名前なのか突っ込みたくなったが口の中でグッと吞み込んだ。

01はあるのかと太郎はゼン・ニン兄に聞いてみるが、だぶまんの今後のお話にご期待くださいの一点張りでそれ以上この話は進まなかった。


ゼン・ニン兄はヘルメットを作成した当時のことを太郎に話した。

ヘルメットの本体は弟が作って内部機能は兄が魔術を使っていたとのことだった。※ヘルメットが取れないのは仕様です。

正義の心に反応し、本人の力を何倍にも上げることができるとのことだった。そしてその力を発揮するには初めに技を叫ばないと発動しないとのことだった。

なんで技を叫ばないといけないんだと太郎はゼン・ニン兄に確認する。


「だってその方がヒーローらしくてかっこいいじゃんって注文者が言ってた。」


とのことだった。


「大体わかったぜ(分かっていない)、サンキューなっ!」


太郎はゼン・ニン兄にお礼を言った後、ついでにヘルニア国の行方不明になった調査員について情報を尋ねる。

しかしゼン・ニン兄は厄介ごとに巻き込まれたれたくないとそれ以上このことについては何も言わなかった。


おじいさんは太郎が帰るとき最後に


「ヘルメットのメンテナンスは任せろ、弟にあったら戻って来いと伝えてくれ」


と太郎を見送った。

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