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微熱の道化師  作者: だぶまん
微熱の道化師(異世界帰還編)
31/50

K.7「心を揺らす者」(AIが要約)

空を裂いて現れたのは、まるで城のような巨体を持つ魔具人形。その中央に、米粒ほどのサイズで立つ人影があった。

「──初めまして、人間様。私はメロメルと申します」

飛行艇の中に、無機質かつ柔らかな声が響く。


現れたのは、“融和の城”と呼ばれる魔族の交渉使者・メロメル。彼は穏やかに、しかし一方的に告げる。


「コ・イカゲの娘様と、キュービー様。お二人をこちらに引き渡していただければ──人間界の平和を保証いたします」


まるで交換条件のように語られたその言葉に、船内はざわめく。

だが、状況を見極めるため、船員たちは一つの決断を下す。

“乙女の棺”に乗るQと、制御核であるキュービーだけを単独でメロメルのもとへと向かわせるのだ。


「必ず、帰ってくるんじゃぞ」

ゼン・ニン兄弟は、不安を押し隠すようにQに声をかける。

「……うん。行ってくる」


融和の城に迎え入れられたQを、メロメルは優雅な仕草で迎える。

「やはり来てくださいましたね」

そして、彼は静かに語り出す──Qの“真実”を。


「あなたの父は、魔族・コ・イカゲ。人間との共存を夢見た、愚かで純粋な男でした」

「ですが……彼は殺されたのです。その願いを踏みにじった“人間”によって」


Qは息を呑む。

「……まさか」


メロメルの口元に、薄い笑みが浮かぶ。


「そう──その“人間”こそが、今あなたと共にいる存在。乙女の棺の中に眠る、もう一人の魂。あなたが“キュービー”と呼ぶ、仇そのものなのですよ」


衝撃が、Qの胸を突き刺す。

──ずっと一緒に戦ってきた、あの間抜けでおかしな存在が。(個人差があります)

──自分の父を殺した、復讐すべき相手だったなんて。


「……そんなの、嘘だ……」


Qの瞳が揺れる。心が、崩れていく。


それを見て、メロメルはにやりと笑うのだった。

まるで、長年仕込んだ罠がようやく作動したかのように──。

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