表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
微熱の道化師  作者: だぶまん
微熱の道化師(現代編)
23/28

G.8「微熱の道化師(現代編)」(AI生成・修正)

「ヘンシン!」


少年の声が響いた瞬間、眩い光が彼を包み込んだ。光が収まると、そこには見慣れぬ姿の男が立っていた。筋骨隆々とした肉体に、太陽を模した奇妙な仮面。その姿は、まるで神話に登場する戦士のようだった。


「俺の名はタイヨオウ。この町を支配するために、強くなった。お前らを倒して、俺は本物の魔王になる!」


タイヨオウと名乗る男は、自信満々にそう宣言した。その言葉に、私は思わず眉をひそめた。


「魔王?町長じゃなくて?」


私がそう訂正すると、タイヨオウは不機嫌そうに顔を歪めた。「魔王でいい」と彼は言い張り、訂正を受け入れようとはしなかった。まるで、自分が魔王であると信じて疑わない、子供のような頑固さだった。


タイヨオウは、私、雲母に向かって顔から光を放った。間一髪で避けたものの、光が当たった壁は見るも無残に溶け、ドロドロになっていた。「マジなやつじゃん」と、私は身の危険を感じた。


「とりあえず逃げよう!」


咲がそう言うと、私を小脇に抱え、近くの建物に飛び込んだ。お互いの無事を確認し安堵したのも束の間、私たちは大切な仲間の不在に気づいた。


「キュービーがいない!」


私たちの相棒であり、マスコット的存在のぬいぐるみ、キュービーが、タイヨオウの前に立っていた。


「お前が、コ・イカゲの作った弱者太郎エキスの適合者なのか」


キュービーは、まるで尋問するようにタイヨオウに問いかけた。その口調は、いつもと違い、どこか冷静だった。


「コ・イカゲは魔族の面汚しだったが、こんなにも魔族に馴染む強化剤の研究をしていたとはな。人間に手を貸したというのに、皮肉なものだ」


タイヨオウは、何かを含ませるようにそう言った。その言葉に、キュービーは衝撃を受けた。コ・イカゲって、やっぱり魔族だったんだ。


タイヨオウはニヤリと笑った。


「俺は魔族と人間の混血だ。異世界から、この町を侵略するためにやってきた」


タイヨオウは、自分の出自を明かした。彼は、現代の技術が異世界よりも優れていることに目をつけ、この町が魔族化計画にとって都合の良い場所だと判断したらしい。コ・イカゲもまた、その事実に気づき、リン国の国力拡大のために研究をしていたという。


そして、クイックボーグの番組放映は、現代人の考察力を借りて、クイックボーグ打倒の為、弱点を探るためだった。


キュービーとタイヨオウは睨み合った。タイヨオウは再び顔からビームを放った。キュービーは咄嗟に身を翻したが、下半身が焦げ付いてしまった。


「時間操作魔法は消した。中途半端な魔法しか使えない、何もできないぬいぐるみが、女の子たちを操っているだけ。正直、がっかりだよ」


タイヨオウは、まるで、見下すような、嘲笑うような、笑い声だった。


「彼女たちは操られているわけじゃない。自分の意志で戦っているんだ!」


キュービーの言葉は、小さくとも、芯があった。


呼応するように、雲母と咲は覚悟を決め、タイヨオウの前に姿を現した。


「私はお兄ちゃんと咲、そしてこの町を守りたい」


「平和のために、私と雲母は、今、あなたに立ち向かっている」


沈黙が続く。そして、タイヨオウは突然、笑い出した。


「俺も、愛されたかったなぁ。それでもこの世界では、俺はのけ者だった。今はこの世界を変えたい」


タイヨオウの言葉に、雲母は胸が締め付けられるような痛みを感じた。


「じゃあ、私が友達になってあげる!」


雲母はそう叫んだ。続いて咲も、「私も!」と続けた。しかし、タイヨオウはもう聞く耳を持たなかった。彼は、顔からビームを放った。


間一髪、私たちは避けたが、キュービーは私たちを庇い、その羽を溶かされてしまった。


「私はおそらく、これで消えてしまうだろう。最後に、私の力を継承しよう。君たちが思う正義で、きっとこの窮地を脱することができる。あとは、任せた」


キュービーの体が光り出した。その中から、輝く玉が一つ現れた。光の玉は、吸い込まれるようにステッキの中に入っていった。それを見届けたキュービーは、ボロボロの体を懸命にジタバタさせながら、タイヨオウに向かって行った。そして、タイヨオウのビームによって、爆散した。


「これで、望みは断たれたな」


タイヨオウは、残酷な笑みを浮かべた。


残された私たちは覚悟を決めた。ステッキを二人で持ち、空高く突き上げ、叫んだ。


「ヘンシン!」


眩い光が、私たちを包み込んだ。タイヨオウは、力を失ったはずの私たちが変身している姿を見て、驚愕の表情を浮かべた。


「そんな、馬鹿な!」


タイヨオウは、顔からビームを連発した。しかし、ビームは光に跳ね返され、タイヨオウの手足を負傷させた。光が収まると、そこには一人の美少女戦士が立っていた。


「私は二人で一人。美少女戦士クアンタム☆ブロッサムよ!」


私たちは、そう名乗った。タイヨオウは状況についていけず、ビームを乱発した。しかし、ビームは私たちを避けるように飛び散り、当たらない。


タイヨオウは、キュービーから奪った時間操作魔法を使った。確かに時は止まった。しかし、私たち美少女戦士クアンタム☆ブロッサムには、効かなかった。


「なぜ効かないんだ!」


タイヨオウは混乱した。


「未来を創る魔法は奪えなかったようね」


私たちがそう言うと、タイヨオウは愕然とした。私たちはステッキをタイヨオウに突きつけ、呪文を唱えた。


「元の姿に戻りなさい。ハート・キャッチ・リフレクトフュージョン!」


黒い影のようなモヤが、ステッキに吸収されていった。その力に耐えきれず、ステッキは頭上高く飛んで行った。


タイヨオウの姿が灰になると、そこには一人の男の子が残った。力を使い切った私たちは、元の姿、雲母と咲に戻った。


キュービーが身を挺して守ってくれたことに、悲しんでいると、ピンク色の何かが、雲母の頭に墜ちてきた。


「いやぁ、まいっちゃうよ」


それはまるで、ヘリウムガスを吸ったような声で、そう言った。姿は長方形の消しゴムだったが、確かにキュービーだった。驚く私たちに、キュービーは事情を説明した。


エキスの吸飲者たちから吸い取った魔力をぬいぐるみに入れて魂をステッキ(現消しゴム)に移したらしい。


キュービーは、私たちにお願いした。「もしよければ、あの男の子の友達になってほしい」と。


目覚めた男の子に、私たちはニコッと笑いながら手を差し伸べた。


「友達になろう!」


キュービーは、もう一つお願いした。「ゼン・ニン(弟)に自分を元の姿に戻すように言って」と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ