表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大宮ふとん店、本日もたぶん営業中  作者: スパイク


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/121

大宮ふとん店 “梱包資材ガチャ”開幕! ―何が出るかな、昭和の残像―

大宮ふとん店の杜撰営業といえば、

黒電話(遂に故障)、祖母による旧字の手書きPOP、謎のハエ取り紙……

ひとつとして“現代仕様”のものがない。


そして近頃、新たに注目を集め始めたのが——

“梱包資材ガチャ” である。


発端は、巡礼者の若者が「お土産用に包んでもらえますか?」と何気なく頼んだときだった。


祖母が店の奥へ消え、

しばらくして戻ってきた。


手には——


廃業した百貨店の包装紙(黄ばみあり)


巡礼者

「……これ、逆にレアですね」

祖母

「昔はよう使ってたんだよ」


若者は大喜びでSNSにアップ。

そこからが地獄(?)の始まりだった。


翌日の客

「包んでください」


母が出してきたのは——


なぜか熊谷市の八木〇百貨店の包装紙。

しかも“昭和のバーゲン”の印字入り。


「あの……どうしてこれが……?」

「押し入れにあったんでねぇ。使わないのも勿体ないし」


勿体ない精神が過剰に働いた結果である。


しかし客は

「エモすぎる」

とまたSNSに投稿。


別の日の客

「包んでいただけますか?」


今度は父が出てきて、

無言で商品をレジ袋に入れた。


その袋には、

“イトー〇ーカドー上尾店(平成初期ロゴ)”

と書かれている。


「これ、もう博物館に展示されていいレベルでは?」

「まだ使えるからな」


いや、たしかに使えるけど。



麗奈のファンが来店。

「プレゼント用に包んでほしいです!」


祖母が奥から持ってきたのは——


合併前のガソリンスタンドのキャラクター入り紙袋(昭和59年の外袋)


巡礼者

「待って、なんでこれがここに……?」

祖母

「昔ね、景品にもらったんだよ。丈夫だよ」


たしかに丈夫。

だが困惑は隠せない。



若者たちが次々にSNSへ投稿。


・“大宮ふとん店の梱包ガチャ、今日の結果はこれ!”

・“令和でこの包装紙は反則”

・“黄ばみの色が逆に価値ある”

・“ガソリンスタンドの紙袋出たらレア!”


口コミが広がり、

ついに画像だけで全国にバズる。


“梱包資材ガチャ専門店”

という謎の肩書きが誕生した。


「なんか最近、包んでくれって人ばっかりだな」

「なんでだろねぇ。包装紙ならいっぱいあるけど」

祖母

「古いレジ袋もまだあるよ」


こうして大宮ふとん店は、

いつの間にか“昭和の梱包資材ミュージアム”として人気に。


今日もまた巡礼者が言う。

「すみません、これ——包んでもらってもいいですか?」


その瞬間、

祖母・父・母の誰が対応するかで結果が変わる。


店のカオスはまだまだ続く。


大宮ふとん店・梱包資材ガチャ、明日も稼働中。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ