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大宮ふとん店、本日もたぶん営業中  作者: スパイク


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55/110

真夜中の黒塗り来訪──大宮ふとん店に潜む“公安の影”?

上尾市の深夜0時。

住宅街はしん、と静まり返り、虫の声だけが響く。

だというのに——

大宮ふとん店だけが 異様に明るかった。


もちろん営業しているわけではない。

ただの 電気の消し忘れ である。


しかし、この夜は違った。

店の前に、一台の 黒塗りの車 が滑り込んできたのだ。


ヘッドライトが路地を切り裂き、

ダークスーツの男が降り立つ。

その姿はどう見ても “公安の幹部” にしか見えない。


通りすがりの住民A

「み、見た!?黒塗りが来たぞ!」

住民B

「やっぱりここは公安の拠点だったんだ……!」


——だが、実際は父の“競輪仲間”である。

埼玉県警の偉い人だが、目的はただひとつ。


競輪トークである。



「いや〜昨日の宇都宮の11Rよ!

あれは本命だったよな!?本命だよな!?」


警察幹部

「おまえ、あんな穴目買うから負けるんだ。

あれは完全に捲りの流れだったろう!」


祖母は猫に餌をやり、

母はその横で猫用の毛布を畳んでいる。


誰も“国家機密”なんか話してない。

猫のゴハンと競輪だけ。


しかし外から見ると——


・黒塗りの車

・ダークスーツの男

・真夜中の明かり

・ふとん店の不穏な静けさ


全部が 意味深すぎる。


 

コンビニ帰りの青年が見て言った。


青年

「うわ……あれ絶対公安だ……

この店マジで何やってんだよ……」


商店街の噂好きのおばちゃん

「この前のハエ取り紙事件も何かのサインだったんじゃないの……?」


老人

「“ろくじゅうにの…”って電話番号も暗号なんだよ……」


全部違う。

全部大宮ふとん店の日常である。


 

・「大宮ふとん店=公安工作拠点説」

・「黒塗りの車が出入り」

・「深夜会議は国家機密」

・「クロじいはスパイ猫」


完全に都市伝説化。


麗奈

「いやいや!ただの父の競輪仲間だから!

なんで国家レベルの話になってんのよ!!」



「昨日の課長、車新しくしてたな。

黒塗りでカッコよかったわ〜。」


麗奈

「その“課長”が紛らわしいのよ!

警察幹部が黒塗りで来れば、そりゃ疑われるよ!」



・深夜の黒塗り=公安

・ふとん店の明かり=秘密会議

・父と幹部の低い声=作戦会議

・祖母のゆっくりした動き=裏の指揮官

・猫の影=暗号係

・ハエ取り紙=監視装置


すべて誤解だが、

尾ひれはつき、翼まで生え、

空を舞う勢いで拡散されていく。


そして町内はざわつきながらこう囁く。


「昨夜のは……公安の定例会議らしいぞ……」



すべては誤解で、

すべては日常だが——


疑惑は更に深まった。


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