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第四話

 

 「メリー!!何してるの!」


 そんな声が聞こえ、僕達が出てきた教会の方を振り返ってみてみると年老いたシスターがいた。とゆうかこの少し若いシスターの名前メリーだったのかよ、、

 

 「一緒になって遊んでちゃだめじゃないか、張り切ってるのはわかるけどね、、こういう時は少し離れていつでも助けれるように見守ってあげるんだ。自由にしてやりなさい。」

 

 優しく諭すような言葉で老いたシスターは言う。


 うん、正論だ。 このシスターはなんというか風格がある。イメージしていたシスターどおりの風貌だ。


 「はーい、、すみませんでしたシナリマ様。」


 「わかればいいんだよ。気をつけておやり。」


 フォローも欠かさない、、このシナリマというシスターは人としても完成してるな、少なくとも僕が18年間生きてきて、こんなやつ元の世界で見たことないぞ!!ずるすぎる。やはりネットか??ネットが悪いんだな?ネットなどという危険をはらんだものが、人としての完成を妨げるのだ!


 リードは頭の中では暴論に暴論を重ねつつ、レイラと一緒に遊んでいた。

それも少し経ち、夕日が少し差し掛かってきてしまった。


 「じゃあ帰りましょうね~。ちゃーんと遊んだ後はご飯をしっかり食べるんですよ!」


 そうして僕達はまたメリーにゆりかごへと戻されるのだった。


 今日は収穫が多い日だった。リードは自分が前に一歩一歩、牛歩のようだが進んでいるのを実感し満足感とともに眠りについた。


 


 「今日はお外に出るのではなく読み聞かせをしますね!ちゃーんと聞いてくださいねっ。」


 そう言って一冊の本を持ち出し広げる。


 眠い、、まだ小さい僕とレイラにとっては早い時間帯だ。レイラも少しうとうとしている。今にも眠りそうじゃないか?


 そんな愚痴を内心呟きつつメリーの話を聞いたのだった。


 その日の晩、リードはこの世界に来て1番悩まされていた。


 童話や創作話の可能性もあるけどここまで当然のように話に出てくるとなぁ。

 魔法、、、やっぱりあるよなぁ、それとどうも、この世界の人間は元の世界よりなにかと強いんだよ。やっぱり魔法あったり戦いはもちろんだけど、前の世界は便利すぎるんだよ!!もちろん、この世界がちょうどいいわけじゃないけど、、、

じゃあ、はじめて外に出た時に感じたものはこの世界の名称はわからないけど魔力みたいな感じなのだろうか?


 リードは魔力をどうにかできないかと考えはしたが結局、後に回した。何も指導なしで1人でやるのはリスクが大きすぎると判断したためだ。


 まぁ今日は熱が入りすぎてるかな。冷静になるために寝よう、、


        

 それから一年程の月日が流れた。


 この期間でリードが得たことといえば、結論はこうだ。この世界も元の世界もさして変わりはしないということだ。

 人がいれば国家がある、宗教もある。後はもう戦争だ。歴史は繰り返すという言葉をリードがこれほどまでに実感したことは無かった。


 今の所は大きな戦争は無く、均衡状態を保っているようだけど、、、それにしてもここの世界は広すぎないか?いや、僕が引きこもり気質だったから元の世界の知見がなかっただけ?


 リードは自分の何とも言えない惨めさに肩を落とすが、切り替えて前向きに考えることにした。するとそこへレイラが寄ってきた。

 

 レイラはかわいい、、ほんとに癒しだよ。とはいえ、まだ僕達4歳にもなっていないんだよなぁ。そろそろ行動範囲を広めたいのに、、、何かいい方法はあるのだろうか。


 リードの行動できる範囲といえば今は、教会を出た所の庭と教会内しかない。

それに、この教会はリードとレイラしか孤児がいない。元々あまり大きな教会ではないし辺境の所でもある。少し前まではいたらしいのだが、成人して上京したのだとか。


 ここに先輩となる人がいてくれたら連れていってもらえたかもしれないのに、、


 「はーい!今日もお勉強の時間です!!」


 だが最近はメリーがお勉強と称してお散歩へ連れて行ってくれたりするのでマシになった。それに意外と楽しかったりもする。


 「ちゃんと気をつけてね~、何が出るかわからないし!」


 そうやって僕とレイラのペースで森の中を進んでいく。レイラも楽しいようで木の実を取ったりしている。やれやれと思いつつも僕も混ざって取っているのだから何も言えない。


 だが魔獣などはさすがにいないようだった。まぁ魔獣がいる所に僕達を連れて行くわけないか、、

 

 リード達一行は休憩しつつも散歩を続けたのだった。

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