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入学式のプチ裏話*.♪❀♪*゜ 幻創の儀

15話の【ゔぁんうら】ようが長くなったので、入学式のプチ裏話として載せます。❀·̩͙꙳。

(少し、投影しすぎたかな……)


見覚えのある空間に、マイナは静かに目を伏せる。


それもそのはず。


魂や心の領域である……マイナの精神世界を基に、グランドホールの空間を魔法で一変させた。


基になった割合は…… 90% 。


ほぼそのまんまだ。


だが────それも仕方がないことだった。


あまりにも急すぎたのだ。


事の始まりは、入学式当日の朝────。


お祭り好きのミリアーナによるものであった。


みんなで記念写真を撮っていると、アプリの【ラビン】に通知がきたのだ。


兎のアイコンをタッチすると、メッセージ一覧が開かれる。一番上のグループチャットの画面に触れると、おめでとうスタンプが表示された。


(このコウモリのスタンプ、ほのぼのしててかわい〜)


可愛らしいイラストに、ぽかぽかとほんわかした気持ちになる。


兄たちも嬉しそうに返信しようと、画面をスクロールした次の瞬間……。


表示されたメッセージの内容に、マイナは固まり……スイは困ったように苦笑を零す。


ユキは一瞬にして頭を悩ませることになったのだ。────。




。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。。❀·̩͙꙳。




魔界では定番の入学イベント、幻創の儀────。


新入生の首席である魔法使いが入学式に行う、実力を披露する場だ。学年トップに相応しい魔法の才能と技量を、全学年に示さなければならない。


ただし、使用する魔法は幻覚魔法のみと定められている。


生徒に〝もしも”などあってはいけない為、怪我をするような魔法は固く禁じられていた。


魔界の伝統でもあるこの行事は、首席の証明と同時に、生徒の魔法への憧れや学ぶ意欲を引き出すため始まったと伝えられている────。


「いや〜素晴らしかった!!!見事だったぞ!!ユキ、マイナ!」


ミリアーナは、にこやかな笑顔で二人を褒め称える。


「お祖母様、あんまりです。いくらなんでもあの規模のホールを一気に、幻覚で創り出すなんて!無茶だわっ」


ユキがそう言うと、ミリアーナはにやりと笑う。


「でも、やってのけたではないか。二人とも」


美しかったぞ〜!と二人の頭を撫でる。


どうやら……大学の入学式では、ユキがグランドホールを幻覚魔法で、夜空などに創り変えたらしい。


「特にマイナの幻覚魔法は、素晴らしかったな!この私でさえも一瞬、本物かと思ったぞ!!」


五感さえも惑わせる上級の幻覚魔法にミリアーナは、とても楽しそうだ。


マイナは、にこやかに微笑む。


「嬉しい!でもどうして、急にすることにしたの?幻創の儀は、しない予定だったんじゃあ……?」


その予定だったが故に皆、何も考えていなかったのだ。イメージを固めなければ、具現化した時に崩れやすくなる。肌で感じる風や香りにも違和感が出てしまう。


マイナの疑問に、ミリアーナは一つ頷くとキリッと表情を引き締める。


「それは……」

「「「それは?」」」

「それはだな……やっぱり幻創の儀を行った方が、華やかだろう?お前たちの実力も見れるし。何より楽、いや……綺麗じゃ!」


そうニカッと笑うミリアーナは、この上なくご満悦だ。楽しいではないか!と続いたであろう言葉を隠して。


(あ、誤魔化した……)

(誤魔化したな……)

(誤魔化したわね……)


スイは二人を連れて、そっと部屋から出る。

今だに笑い続けるミリアーナを一人、残して。


その数分後────。


誰もいない部屋を見て、少女は震える。


「ひ、酷いではないかぁぁぁ!!!」


そう涙目で叫ぶミリアーナに、宰相が書類を持ってきた。


「陛下。こちらの書類、今日中にお願いします」


机に積み重なる書類の束に、今度こそ本気で泣くことになる。


「いやじゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


それはまた別のお話────。




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