回転寿司と俺たち②
回転寿司に来てから1時間が経過した。
「なぁ、後どれぐらい食える?」
ミキオが2人に聞いた。
「あと少しぐらいかな」
カズが言った。
「俺ももう少しかな」
タクローも答えた。
「最近そんなに食えなくなってきたな」
ミキオがテーブルを見ながら言った。
「食べられても10皿ぐらいまでが限界だな」
タクローが言った。
「なんか6皿目位からは食べたい物は全て食べ尽くしていて、ただお腹を満たすみたいな感じなんだよな」
カズが皿を重ねる。
「そうなんだよ」
ミキオが同調する。
「んで、まだお腹は満たされないと」
タクローも皿を重ねる。
「どうもこれじゃないんだよな…」
ミキオは首をひねりながら、レーンからお皿を取ってお寿司を食べた。
「うーん、まだこれじゃないな」
ミキオが首をひねる。
そして、1時間後。
「ふー、やっと食った」
ミキオが満足な顔をした。
「結局食べすぎちゃったな」
タクローが言った。
「結構いけるって思っちゃうんだよな」
カズが言った。
「そろそろ行くか」
ミキオが立ち上がると、
「じゃあ、支払いはミキオね」
とカズが言った。
「え?なんでだよ?」
「だって、俺、今月ピンチなんだよ」
カズが困ったような顔をした。
「タクローは?」
ミキオがタクローにたずねる。
「ごめん、俺もヤバい」
タクローも困った顔をした。
「だから、ここはミキオが払ってくれ。な?」
カズがお願いした。
「なんでだよ」
ミキオがツッコんだ。




