曲と俺たち
ミキオ達は本屋に来ていた。
「なぁ、今かかってる曲のタイトルってなんだっけ」
ミキオが質問した。
「え、この曲?え、なんだろ」
タクローが考える。
「なんかラジオとかでも流れてるよね」
カズも考える。
「俺が聞いたのは、何かのCMなんだよ。なんだっけかな」
「え、CMで流れてんの?」
「うん。何だっけかな」
ミキオは頭をひねる。
「え、2人組が歌っているよね」
カズがなんとなくなヒントを出す。
「うん、確かにグループだった」
ミキオが答える。
それから3人は考え続けた。
「これだけ考えても出ないかね」
ミキオは唸っている。
「あ!」
タクローが大声を出す。
「タクロー、大きな声出すなよ」
ミキオが怒る。
「ごめん、曲名を思い出したからさ」
タクローが謝る。
「で、曲名は何?」
「『そんな君にROCK YOU』だったと思うけど」
「それだ!」
ミキオも大声を出した。
「あぁ、スッキリした。今朝からずっと考えてたんだよ」
「そんなに考えてたのかよ」
カズが呆れる。
「それでさ…」
ミキオが切り出す。
「な、何?」
「もう1曲思い出せない曲があるんだけど、一緒に考えてくれない?」
ミキオの申し出に、
「もういいわ!」
と2人は大声を出した。




