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ストレッチと俺たち
「最近体が思うように動かないんだよね・・・」
ミキオが言った。
「あぁ、そういうことあるよね」
カズが言った。
「そういう時は、ストレッチをするといいよ」
タクローが言った。
「ストレッチか・・・。あんまりやったことないな」
ミキオが言う。
「じゃあ、早速やってみるか」
タクローが何やら本を取り出した。
「じゃあ、まずは肩幅に開いて・・・」
「うわ、かなり本格的にやるのか」
ミキオは言われるがまま足を肩幅に開いた。
「痛い、痛い!」
ミキオは痛みを訴えた。
「ミキオ、痛みがあるってことは効いている証拠だよ。ほら、もう1回!」
タクローがのってきた。
「痛い、痛い!」
ミキオは痛さで顔をしかめた。
「もう勘弁して・・・」
ミキオはギブアップ寸前だ。
「まだまだ行くそ!」
タクローのギアが回り始めた。
「俺、やらなくてよかった」
カズが胸を撫で下ろした。




