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寒い俺たち

学校の帰り道。ミキオ達はいつものように家路に付く。


しかし、最近めっきり寒くなってしまい、帰るにも億劫になっていた。


「寒ぃ!冷凍庫にいるみたいだ!」

ミキオが肩を震わせながら言う。


「寒い寒いって言うから寒いんだよ。寒いと思わなきゃいいんだ」


カズがしれっと言う。


「カズが精神論を持ち出すなんて、珍しいね」


タクローがカズの顔を見て言う。


「だってそうだろ。寒い寒いって言うから寒さを意識しちゃうんだよ。」


カズはまたしれっと言う。


「カズってこんなキャラだっけ?」


「寒さでやられちゃったんじゃねぇの?」


「あぁ、見せてやるよ!」ミキオとタクローはひそひそ話を始めた。


「おい、お前ら!まさか俺が寒さで頭がおかしくなったって思ってるんじゃねぇだろうな!」

カズが指を二人に突きつけた。


「なんでわかったんだ?」

「さぁ…」


ミキオとタクローはまたひそひそ話をした。


「だから、寒さなんて気にしなければ感じないんだよ」


カズはなおも続ける。


「そんなに言うんだったらよ、カズが寒さに強いってところを見せてみろよ」


ミキオがカズに歩み寄る。


「あぁ、見せてやるよ!」


カズはそう言うと、コートを脱ぎ捨て、

「今日はこれで帰ってやる!」と言った。


「え?それで寒さに強いって証明になるの?」


タクローが呆れ顔で尋ねる。


「なるよ!」


「カズ、お前なんかヤケになってない?」


「なってない!」


「俺にはなってる風に聞こえるんだけど」


「事実無根だ!」

?る

カズはそう言うと、大股で歩き始めた。

「まぁ、カズがいいんなら止めないけど」

ミキオとタクローはその後をついて言った。





次の日。

「小野は風邪で休みだそうだ」

先生がしれっと言った。

ミキオとタクローは同じことを思った。





「寒さに弱いじゃん…」


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