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たこ焼きと俺たち
「寒いな~」
学校からの帰り道、ミキオは体を震わせながら言った。
「ここ最近は特に寒くなったよね」
タクローも体を震わせる。
「そうだ、たこ焼きでも食ってくか?」
カズがそう言うと、
「いいね、食いにいこうよ」
とミキオがのってきた。
「そうだな、いいかもな」
タクローものってきた。
「よし、行こう」
3人はたこ焼き屋に向かった。
「はい、まいど」
3人はたこ焼きを買った。
たこ焼きはまだ出来たてらしく、湯気が立ちこめている。
「あつ、でも美味い!」
ミキオが口をハフハフさせながら言った。
「でも、たこ焼きはなんでつまようじが2本ついてるんだろな?」
カズが言うと、
「1本じゃすぐ抜けちゃうから、2本にして抜けないようにしているらしいよ」
とタクローが解説した。
「へぇ、そうなんだ」
カズがたこ焼きを口に頬張る。
たこ焼きはまた熱かったらしく、カズは口をハフハフ動かした。
「…たまにはこういうのもいいな」
ミキオがそう言うと、
「そうだな」
「そうだね」
カズとタクローが頷いた。
寒さが少し和らいだ気がした。




