表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/442

癖と俺たち

「ミキオってさ、嘘をつく時鼻がヒクヒクするよね」


カズが突然言った。


「え?なんだよいきなり…」


「癖のことだよ。ミキオのことを見てりゃすぐ分かるよ」


カズはなぜか自信満々である。


「そ、そうなのか…」


ミキオが鼻を押さえる。


「じゃあ、俺はどんな癖があるの?」


タクローが聞いた。


「タクローはね、嬉しい時に姿勢良くなりがち」


カズはタクローの背中辺りを指さして言った。


「あぁ、確かに」


ミキオが声を上げる。


「え?俺、そんなに姿勢良くなってたか?」


タクローが変な声を上げる。


「うん。そりゃもう不自然なぐらいに」


カズが笑いを堪えながら言う。


「お、おい、笑うなよ」


タクローが慌てる。


「じゃあ、カズの癖を俺が当ててやろうか」


ミキオがカズの顔を覗き込むように言った。


「俺の癖?一体なんだ?」


カズが興味津々で聞いてきた。


「カズは、人の悪口を言う癖がある」


ミキオははっきり断言した。


「…え?」


カズはそのまま固まる。


「確かにカズっていつも誰かしらの悪口言ってるよね。こないだだってーーー」


「やめろやめろやめろ!」


タクローの言葉を遮るようにカズが叫ぶ。




「ーーーはい、私の負けです」


カズが白旗をあげた。


「カズって早く謝りがちだよね」


ミキオが笑いながら言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ