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キャンピングカーと俺たち
「キャンプやりたいな」
ミキオがまた突然言った。
「キャンプか。行ってみたいな」
珍しくカズがのった。
「キャンプ場あるかな」
これまた珍しくタクローも載ってきた。
「ゆくゆくはキャンピングカーでキャンプに出かけたいなぁ」
とミキオが言うと、
「キャンピングカー?」
とカズが聞いた。
「簡単にいえば、それだけでなんか料理とか作れたり、そこで泊まれたりする車のことだよ」
「へぇ、スゴイ!」
カズが前のめりになった。
「さらにそこでスマホも充電できたり、パソコンも使えるんだよ」
「マジで?」
カズがさらに前のめりになる。
「さらに、DVDも観られるんだよ」
「マジで?」
カズは一歩間違えれば机から落ちそうな体勢になった。
「住めるじゃん!そこに住めるじゃん!」
「カズ、なんかテンションがおかしいよ…」
ミキオが若干引いている。
「タクローからも何とか言ってよ」
ミキオがタクローの方を見ると、
「ミキオ、キャンピングカーって何年ローンで買えるの?」
とタクローが聞いてきた。
「いや、2人とも前向きなんかい!」
ミキオは2人にツッこんだ。




