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傘と俺たち
ミキオはコンビニで買い物をしていた。
すると、雨が降ってきた。
「うわ、俺、傘持ってきてないぞ」
ミキオは外の方を見ながら言った。
仕方ない。傘でも買うか。
そう思い、ミキオは傘の方を見た。
すると、そこには「750円」と書かれていた。
え?こんなにするのか?
ミキオは一瞬躊躇した。
傘を買わないと、濡れて帰らなくてはいけなくなるが、それにしても750円は間に合わせで買うには高すぎる。
かといって雨が止むまでコンビニで待つわけにもいかない。
ミキオは外を見る。
雨足は段々強くなり、とても止みそうにない。
仕方ない。ちょっと高くつくけど、買うか。
そう思い傘に手を伸ばした時、チラッと外を見たら雨が上がっていた。
ミキオはギリギリのところで、750円を使わずに済んだ。
「…ということがあってさ、ホントに危ないところだったんだよ」
ミキオが話すと、
「俺は買っちゃうな」
とカズが話した。
「俺は走って帰るな」
とタクローが言った。
「あ、走って帰りゃいいのか」
ミキオがそう言うと、
「いや、濡れるだろ… 」
とタクローがツッコンだ。




