表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/442

声優と俺たち

「ふわぁ…」


ミキオがあくびをしながら教室に入ってきた。


「おはよう、ミキオ。また夜ふかしか?」


タクローが声をかける。


「おはよう。あぁ、そうなんだよ」


「なんで夜ふかししたの?」


「昨日、アニメ観すぎてさ」


ミキオが目をこする。


「録画すればいいんだよ。そんなに夜ふかししたら体に悪いよ」


タクローが言う。


「お前は俺の母親か」


ミキオが言う。


「いやさ、昨日アニメ見てたら聞いたことのない声の声優さんが出ていてさ」


「うん」


カズが相槌を打つ。


「『この声優さん誰かな?』って思ってエンドロール見てたら、知ってる声優さんでなんかスゲェなってなって」


「あぁ、あるよね」


「それで、その声優さんの出てるアニメが見たくなってさ、片っ端からアニメを見ていたわけ」


「あぁ、止まらなくなっちゃうやつだ」


カズが不思議と話についていっている。


「俺もたまにあるんだよ。『この声はこの人だな』って思ってたら、全く違う人だったりさ」


「わかる!」


ミキオとカズのアニメ談義が熱を帯びてきた。




「なぁ、そろそろホームルームだから席に着こう」


タクローが2人を促す。


しかし、2人はアニメ談義に夢中で話を聞いていない。


俺の声は届いていないのかーーー。


タクローはがっくりきた。




「こら、話してないで席に着きなさい」


ミキオとカズは先生に怒られた。


ミキオはタクローの方を見る。


タクローは聞こえないフリをして座っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ