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五月病と俺たち

「あぁ…」


ミキオがため息をついている。


「ミキオ、どうしたの?」


タクローが聞く。


「なんかさ…、全てにおいてやる気がないんだよね…」


ミキオはまたため息をついた。


「それって、五月病じゃない?」


カズが言った。


「え?五月病?」


ミキオが起き上がってカズを見る。


「今の時期にそんな症状が出てるってことは、五月病だよ」


とカズが言い切った。


「はぁ、そうなんだ」


ミキオはそう答えた。


「五月病ってどうやったら治るの?」


ミキオがカズに聞く。


「…え?五月病は…」


カズはそこで考えるような仕草を見せて、


「…ほっといたら治るよ」


と答えた。


「…ほっといたら…?」


ミキオはカズに聞いた。


「…うん、その内1人でに治ってるよ」


ミキオはしばらく考えてから、


「そんなことある?」


と答えた。


「…あ、あるよ!」


とカズも答えた。


「1人でに治る病気なんてあるの?」


ミキオが返した。


「い、いや、五月病は正確には病気じゃないから!」


「なんて病気じゃないのに、『五月病』っていうの?」


「うるさい!俺が五月病になるわ!」


カズはそう言うと、教室を飛び出していった。




「ミキオ、五月病治ってない?」


タクローが指摘した。


「あ、ホントだ」


ミキオはにっこりと笑った。

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