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ゲーマーと俺たち
「よし、帰ったらゲームするぞ!」
ミキオは帰り道、そう宣言した。
「ミキオってずっとゲームしてない?」
カズが聞いた。
「そう、俺はゲーマーだからな」
ミキオは胸を張った。
「そんな威張らないで、宿題とかすればいいのに…」
タクローがボソッとつぶやく。
「お言葉ですけどね、ちゃんと宿題はやっていますから」
ミキオはタクローに言い返した。
「どれぐらいゲームをしているの?」
カズが聞く。
「そうだな、だいたい1000本ぐらいかな」
「え、そんなに!」
カズが驚く。
「1日に3ゲームぐらいやってるかな」
ミキオはふんぞり返る。
「スゴい!今度、ゲームを借りに行ってもいい?」
カズが聞くと、
「おう!」
とミキオが返事をした。
「何のゲームしようかな…」
カズは頬を緩ませた。
だから、宿題やれよ…。
タクローは2人を見て、呆れ顔をした。




