絶滅彼女!
20XX年! 女性の数が急激に減り絶滅危惧種扱いになる!
一方で男性はといえば? 増え続け男性が女性化していく。
数少ない女性は貴重な者とし! 男性に大切にされ大事に扱われる。
数少ない女性に好かれると? “子孫繫栄”という部屋に連れて行かれ
行為がはじまる。
数人の男性達が女性に暴力や言葉で威圧しないかと監視している。
その中での行為は、女性にとっても男性にとっても辛いものだろう。
しかし? こうでもしないと、子供が減少し人口が減るばかりだ。
それに男性は50歳になると、政府の人間が何処かへ連れて行く。
男性が増えているこの世界で、50歳は役に立たないと見切りをつけた
政府が強引に連れて行くのだ。
そんな世界で僕は、“絶滅彼女”を見つける。
因みに、養殖彼女もいて男性が女性化した者を言う。
僕は彼女を初めて見た瞬間、一目惚れしてしまった。
こんな世界だから、僕は真の女性を産まれてから一度も見た事がない!
見るのは、養殖彼女ばかりだからだ。
この世界に“女性という生き物が本当に存在しているのか?”と僕は
常日頃から思っていた。
教科書にも出てくるほど、“絶滅彼女”は滅多に出会える事ができない。
会えるだけでも珍しいのに、絶滅彼女に好かれるなんて?
ほんの一握りの事らしいと僕のお父さんに聞かされていた。
お父さんは絶滅彼女の23番目の相手で子孫繫栄部屋に連れて行かれたらしい。
子孫繫栄部屋に連れて行かれて、僕が産まれた。
お父さんからは、絶滅彼女との間に一切の愛情はなかったと言われ
僕はショックだったが、他の男性達も絶滅彼女との間に愛情はないと聞く。
子孫繫栄の為だけの行為があっただけだと.......。
僕のような子供達は普通なのだ。
そうやって、子供が少しづつ増えていった。
“僕のお母さん代わりは? 養殖彼女だ!”
お父さんは養殖彼女を心から愛していた。
養殖彼女もまたお父さんを心から愛し、僕の事も本当の【息子】として
愛情をたくさん注いで育ててくれた。
僕は彼女の事を、“男のママ”と呼んでいた。
男のママは僕をメリーと呼ぶ。
いつか僕も養殖彼女になるかもしれないから女性の名前を付けたらしい。
『ねえ、メリー!』
『なに? 男のママ?』
『ワタシはね、メリーが大人になったら“養殖彼女”になってほしいと
臨んでいるの! でもパパは嫌みたいだけどね!』
『・・・うーん? どうかな、今のところはまだ分からないよ。』
『でもメリーも、もう直ぐ16歳でしょ! 見極める時期にきてるんじゃ
ないかしらね?』
『おい! またメリーにそんな話をしてるのか?』
『パパ!』
『だってパパ! メリーも、もう直ぐ16歳になるのよ、そろそろそういう
事もちゃんと考えた方がいいんじゃいかしら?』
『いやいや? カーさん! メリーの意志が一番大事だろう! メリーの
考えを尊重しよう。』
『・・・まあ、そうなんだけどね。』
『メリーはまだ自分が、養殖彼女になるか決められないならそれでいいんだ!
無理に養殖彼女になる必要はないんだよ。』
『そうね。』
『ごめんね男のママ! まだ僕はどうしたらいいのか分からないや!』
『いいのよ! ママもパパと同じ考えなんですもの。メリーの好きな
ようにしなさい!』
『ありがとう、男のママ、パパ!』
『あぁ!』
『えぇ!』
*
・・・そして僕は絶滅彼女と運命的な出逢いをする。
僕は彼女と初めて会った時、養殖彼女にはならないと心に決めた!
彼女は僕にとって運命の女性だと感じたからだ!
僕はそっと彼女に近づいてこう言った。
『君は“絶滅彼女かい?”』
『もうそのセリフ! 何万回も聞いたわ!』
『・・・ご、ごめんね、しつこく聞く気はないんだ! 僕は産まれて
初めて女性を見たから、つい声をかけてしまって。』
『なんて純粋な男性なの? 私も貴方みたいな男性に会うのは初めてよ。』
『君の名前は?』
『ワトソンよ。』
『“男性の名前なんだね?”』
『普段は、男のフリをしているの。』
『えぇ!? どうして?』
『この世界では、女性として生きる事は辛いの! 男の貴方には分からない
話よね。』
『・・・そ、そんなんだね、僕はずっと男だからよく分からないや。』
『貴方って? 本当にイイ人ね!』
『そうかな、僕には分からないけどね。』
『また逢える?』
『僕は君にまた逢いたいよ。』
『私も今同じ事を考えていたわ。』
『凄く嬉しいよ。』
雑草ばかり生えている場所に、“一輪の華”を僕は見つけた!
彼女とは絶滅彼女じゃなくても、恋に落ちていたに違いない!
これから僕と彼女の恋が生まれ愛に発展していくのだろう。
僕は君を絶対に逃がさない!
この想いは、“真実だから!!!”
最後までお読みいただきありがとうございます。




